メインクーンの病気 遺伝が原因のもの
猫は品種により寿命が長かったり短かったりすると言われていますが、メインクーンの平均寿命は11歳から14歳くらいだと言われています。一般的な日本猫の寿命は15歳程と言われていますので、それに比べると短いことが分かります。
平均寿命が短いからこそ、メインクーンのなりやすい病気を知り、しっかりと予防しておくことが大切だと言えます。飼い主さんがメインクーン特有の病気を把握し、健康管理に気を使ってあげることで、20歳以上まで生きた子もいるそうです。
ここで紹介する病気は遺伝病なので、いくら飼い主さんが気をつけていてもかかってしまう可能性のある病気です。それでも症状などを知っておくことで、もし愛猫がかかってしまった時は早期に気付いてあげられるでしょう。
肥大性心筋症(ひだいせいしんきんしょう)
心臓の筋肉がどんどん厚くなって肥大してしまう病気です。この病気にかかると血管の中に血栓ができてしまい、詰まってしまいます。猫の場合、心不全や大動脈血栓塞栓症による後ろ足の麻痺、最悪の場合は突然死の原因になることもあります。
中年期から老年期の猫やオス猫に発症しやすいと言われています。
症状
- 調子が悪く、じっとして動かない
- 起き上がることができずに苦しそう
- 呼吸が荒いまたは呼吸困難
- 突然後ろ足を痛がるようになる
後ろ足を痛がったり、起き上がれなくなった時は病状も進行していることが多く、また発症していてもすぐには症状が見られないこともあるようです。
対処
この病気は一刻も早く病院に連れて行き、治療することが大切になってきます。遺伝病のため予防方法などはなく、定期的な健康診断や症状が少しでも見られたらすぐに獣医さんの診察を受けましょう。
症状が悪化している場合は検査も困難となり、外科手術も途中で心臓がもたなくなったり、成功しても再発率が高くなるようです。
脊髄性筋委縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)
胴や手足を動かす脊髄の神経が消失することにより起こる病気です。生後3~4ヶ月で発症し、生後5ヶ月になっても筋力の低下によってジャンプできないなどの異常が顕著に現れます。
症状
- 発症したての頃は後ろ足が弱くなり、かすかに震える
- ジャンプできない
- 後ろ足の揺れを伴う歩き方
対処
遺伝子の異常は検査で確かめられるため、何か異変に気がついたらすぐに病院へ連れて行きましょう。飼い始めた時に遺伝子検査をしておくのも良いでしょう。ただ、こちらの病気は有効な治療法は見つかっていないので完治は難しいでしょう。
多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)
嚢胞と呼ばれる嚢胞液が詰まっている袋が腎臓にたくさんできる先天性の病気です。腎不全を引き起こします。
7歳以上の高齢期に発症しやすいです。
症状
初期の頃は無症状ですが、嚢胞が増えて大きくなってくると腎臓に負担がかかり、腎機能障害が起こります。
- 食欲がなくなる
- 多飲多尿
- よく吐く
などが見られたら疑いましょう。
対処
この病気も完治は難しく、対症療法を施すことになります。とにかく腎臓の負担を減らしてあげることが大切になってくるので、「たくさんお水を飲ませる」「タンパク質やリンを減らした食餌を与える」ようにします。
定期的に病院へ行き、検査をすることが病気の早期発見につながります。
股関節異形成症(こかんせついけいせいしょう)
腰の関節の奇形からくる痛みのため、歩きにくくなる遺伝病です。大型種がよくなる病気で犬に見られやすいですが、急激に成長する大型のメインクーンも気をつけるべき病気です。
症状
- 痛みで歩けない
- 高いところから飛び降りない
対処
猫は痛みを隠す動物なのでよく観察して、少しでも痛がっている様子が見られたら病気の疑いがあります。すぐに病院に連れて行きましょう。また遺伝病ですが、去勢避妊後の急激な体重増加や成長期の栄養不足が原因となって起こることもあります。日頃からの体重管理も徹底しましょう。
メインクーンの病気 生活習慣病
毛球症(もうきゅうしょう)
セルフグルーミングの際に飲み込んだ抜け毛が胃や腸で毛玉になり、吐き出せなくなってしまう病気です。毛玉は通常は便と共に体外に排出したり、吐き出したりしますが、飼い主のお手入れ不足や猫の体調不良が原因でなってしまいます。メインクーンのような長毛種がなりやすい病気です。
症状
- 食欲がなくなる
- 吐こうとしても吐けない
- 嘔吐や下痢
対処・予防
病院で毛球除去剤を処方してもらって吐かせてあげますが、毛玉が大きいと外科手術になってしまうこともあります。
日頃からのブラッシングを怠らず、フードも毛玉対策用を与えるなどの予防をしましょう。
メインクーン等の長毛種の場合、最低でも1日2回以上のブラッシングが必要だと言われています。あまりにも抜け毛がひどい時期には、お風呂でシャンプーをしながら目の細かいクシで被毛を梳かしてあげるのも効果的です。
コロコロを使い、体を直接マッサージされるのが好きな猫ちゃんも意外と多いので、愛猫の反応を見ながら、1番愛猫にあった抜け毛対策をしましょう。
熱中症(ねっちゅうしょう)
夏になると聞き慣れる病気ですね。メインクーンは北アメリカ原産の長毛種なので寒さには強いですが、その分暑さには弱い猫種です。暑すぎる環境の中で体温が急激に上がり、発汗できずに熱を下げられないため起こります。
症状
- 口を開けて苦しそうな呼吸をする
- ヨダレが出る
- 嘔吐や下痢
- ふらつきや震え
- 失神などショック症状
対処・予防
とにかく温度管理が大切です。夏の暑い日はクーラーや扇風機で温度調節し、留守番させる時もつけたまま外出しましょう。もし熱中症の症状が見られたら、涼しい場所に運んで水をかけたりして体温を下げてあげましょう。
体が大きい動物の方が熱を蓄積しやすいことから、メインクーンは猫の中でも熱中症になりやすいランキングの1位、2位を争う品種なので十分に気を付ける必要があります。
まとめ
メインクーンが気をつけるべき病気についてお伝えしてきました。遺伝病は生活習慣など関係なく起こってしまうため防ぐことはできませんが、早期発見してすぐに治療を始めることで愛猫の負担も減らしてあげることができます。普段から様子を観察するようにしましょう!
また、生活習慣で起こる病気については原産国や長毛種だということをしっかり頭に入れていれば予防もできます。
メインクーンの飼い主として、なるべく病気をさせないように見守ってあげましょうね。
40代 女性 sayaka
私が飼っている猫は、動物病院へ連れていくとき、もう聞くのも心が痛いぐらい、悲痛な叫びをあげて大変なため、極力連れて行きたくありませんが、メインクーンの場合だと、そうも言っていられないですね。
猫を飼う時は、その品種はどういう体質なのか、また、どのような疾患になりやすいのか、きちんと調べてから決めることが非常に大切だと思います。
一度家に迎えたからにはもう家族の一員なので、責任を持って飼わないといけないですね。
女性 Keiko
女性 のん
特に、肥大性心筋症は危険度が高い病気みたいですね。メインクーンの場合は、優性遺伝するとか。ですから、この病気が現れやすい傾向にある、という事ですね。
遺伝子検査もできるようです。あるアメリカの大学で行った検査では、1/3のメインクーンが陽性だったそうです。
それだけ起こりやすい病気ということで、充分に気をつけないといけませんね。
1歳〜7歳のメインクーンでは、心エコー検査でこの病気を発見できるらしいので、定期的な健康診断などが重要となりそうです。
将来飼うかもしれないメインクーンについて、今のうちから良く知っておこうと思って調べてみました!
もしどなたかのご参考になれば、幸いです☆
女性 にゃコロ
猫の遺伝性の病も、やはり発覚が遅いと治療も遅れてしまうので、普段の愛猫の様子をしっかりとチェックしておくことが大事だと思います。
肥大性心筋症は人にもある病なので、病名として耳にしたことがありますが、過度な運動が負担になってしまったり、生活で制限されてしまう事がたくさんあると聞きます。人は加減が出来ますが猫は自覚も認識も無いので、飼い主さんのケアがとても大事になると思います。
メインクーンに限らず、猫は腎臓病にも掛かりやすいそうです。
我が家の愛猫も2匹が腎臓病で通院していますが、尿を出すことはとても大事です。
水をあまり飲まない猫にとって、腎臓への負担は大きいそうなので、しっかりとケアして元気に長生きしてもらいたいです。
女性 ひなまま
メインクーンは体が大きく賢い、優しい、猫好きにはたまらない猫ですよね。また、メインクーンは長毛種な為抜け毛も大変で、ブラッシングがとても大切になりますし、毛球症にも注意をしなければいけない猫種なので何匹も多頭飼育するのは難しそうですが、1匹なら・・・いずれは飼育してみたいなという気持ちは変わりません(*^-^*)
30代 女性 のりちゃん
小さな頃から治療を続けまして、完治はしましたが、しばらく、リハビリをしたりと忙しかったのですが、頑張ってくれました。
おとなしい性格で穏やかだったので、他の猫ちゃんとも仲良しでした。
病気が辛いときには、当時の長男猫に引っ付きに行っていました。
成猫になるころには、メインクーンが長男猫になりまして、威厳も出てきました。
それからは、大きな病気もなくすくすく育ち、捨て猫とは思えない風貌に家族全員が、驚きが隠せませんでした。
老後も、穏やかでトイレも失敗することなく過ごし、最期も穏やかでした。
今でも、メインクーンちゃんに感謝しています。
40代 女性 匿名
2年8ヶ月で、突然、後ろ足が動かなくなり急いで病院に連れて行くと、遺伝子病の肥大性心筋症にかかっていました。CTとMRI検査で肥大性心筋症で心臓の筋肉が肥大し動きが悪く成ったせいで血栓ができ詰まっているとの事でした。
病院のドクターは、この病気は治らない、残念ながら直ぐに死んでしまうと言われ、安楽死も言われましたが、家に連れて帰り数時間後に物凄く呼吸困難でパニックになり苦しんで亡くってしまいました…。
私も突然死んでしまい、酷いペットロスに掛かり苦しみました…。
その後、ネットで遺伝子病の事を調べて、ペット業界には絶対に遺伝子検査クリアした子しか販売しない様にすべき!!金儲け主義でなく、大切な命だから、可哀想な子を作らない制度が必要です!