ブリティッシュショートヘアの特徴
ブリティッシュショートヘアは筋肉質な猫
ブリティッシュショートヘアの特徴は、骨太で筋肉質ながっしりとした体型です。中型からやや大型のセミコビータイプに分類され、その胸部は幅広で厚く、太めの脚はやや短め、頭部は丸く重量感があります。被毛や目の色についてはブルーやカッパーなどの印象が強いブリティッシュショートヘアですが、実はさまざまな毛色、目の色が認められています。
不思議の国のアリスに登場するチェシャ猫のモデルとも言われるそのずんぐりとした愛嬌のある姿がかわいいと、日本国内でも「ブリショー」の愛称で根強い人気を誇る猫種です。
ブリティッシュショートヘアの大きさ
ブリティッシュショートヘアの平均的な体長は、40cm~50cm。ずば抜けて長い体長を持つわけではありませんが、骨太で筋肉質な体格を持つブリティッシュショートヘアの場合、一般的な大きさの猫よりもずっしりとした重量感ある体型になる傾向にあります。
ブリティッシュショートヘアの年齢別の特徴
年齢 | 人間の年齢 | 特徴 |
---|---|---|
生後10日 | 生後1ヵ月 | まだ目が開いていない |
生後2週間 | 生後6ヵ月 | 目が開く 耳が曲がり始める |
生後1ヵ月 | 1歳 | 歩き出す 乳歯が生え始める |
生後2ヵ月 | 3歳 | 離乳が終わる 肥満に注意 |
生後3ヵ月 | 5歳 | 動きが活発になる |
生後6ヵ月 | 10歳 | 発情期を迎える |
生後7ヵ月 | 12歳 | 永久歯が生え始める |
1歳 | 15歳 | 成長が止まる |
2歳 | 24歳 | 少年期 発情期がさかんになる |
5歳 | 36歳 | 歯の先端が丸みがかる |
6歳 | 40歳 | 白髪が出てくる |
7歳 | 44歳 | シニア期 |
9歳 | 52歳 | 老猫となる |
10歳 | 56歳 | 歯が抜け始める |
12歳 | 64歳 | 病気にかかりやすくなる |
14歳 | 72歳 | 白内障などが出てくる |
16歳 | 80歳 | 痴呆症が出てくる |
ブリティッシュショートヘアの年齢別の特徴は、生活環境や個体の体質によって異なる場合もあるため上記の表はあくまでも目安としてご覧ください。ただ、ブリティッシュショートヘアの場合、一般的な猫種と大きく異なる点として成長期の長さが挙げられます。
一般的な大きさの猫は生後1年、つまり大人の猫(成猫)になる頃には骨格、体型が完成しますが、ブリティッシュショートヘアの場合は約3年~5年もの間成長を続けます。急激に成長するのはやはり生後1年頃までですが、それ以降も徐々に更に逞しく成長を遂げていくため、体重や体型の管理をしっかりと行いましょう。
また、ブリティッシュショートヘアは遺伝性疾患なども少なく、丈夫で健康な猫種であるとされており、その平均寿命は14歳~17歳と長めになっています。しかし、筋肉質なその体型は運動不足や加齢によって肥満になりやすい傾向にあるため、適度な運動と食事管理を徹底することが大切です。
ブリティッシュショートヘアの子猫の体重推移
ブリティッシュショートヘアの体重は、メスで3kg~5kg、オスで5kg~7kgとされています。平均体重は3kg~7kgと非常に個体差が大きいため、愛猫自身の適正体重を見極めることが重要となります。生後半年を過ぎれば将来的なおおよその体重、体型が予測できる場合もありますので、かかりつけの獣医師に体重推移について相談しておくと安心です。
また、ブリティッシュショートヘアの場合は成長期が長く、約3年程成長し続けるとされていますが、急激に体重が増加するのはやはり生後1年頃までの子猫期です。ブリティッシュショートヘアの丈夫で健康な体作りの基礎となる時期でもありますので、自宅での体重測定を習慣づけて体重推移を把握できるようにしたいですね。
ブリティッシュショートヘアの性格
- おとなしい
- 甘えん坊
- 独立心が強い
- 利口
- 穏やか
- やさしい
- 辛抱強い
ブリティッシュショートヘアは非常に静かで控えめ、おとなしい性格をしています。なかには甘えん坊な個体もいますが、どちらかと言えば独立心の強い猫種であり、知的でプライドも高く、まさに猫らしい性格であると言えます。家族に対しては誠実で愛情深くやさしいものの、あまりベタベタとした付き合いは好みません。
このような性格から多頭飼いに不向きと言われることもありますが、こればかりは猫同士の相性の問題です。ブリティッシュショートヘアは基本的に辛抱強く、落ち着いた性格をしているため、よほど相性が悪くなければ多頭飼いであっても程よい距離感で上手く付き合えるケースが多いようです。
性別による性格の違い
ブリティッシュショートヘアは性別によって性格に違いがでると言われることもあります。もちろん、生活環境や個体差はありますが主に以下のような違いが挙げられます。
オスの性格
ブリティッシュショートヘアのオスの場合、メスに比べて甘えん坊な性格をした個体が多いと言われることもあります。ブリティッシュショートヘアに限らず、オス猫の場合は去勢手術の有無が性格に関わることも多く、特に去勢手術済のオス猫の場合はいつまでも子猫のようなわんぱくで甘えん坊な性格をしている個体が多い傾向にあるようです。
メスの性格
ブリティッシュショートヘアのメスの場合、オスに比べてクールで猫らしい「ツンデレ」な性格であることが多いようです。特に子猫期、若猫期を過ぎると一人でのんびりと過ごすことを好む傾向にあります。
ブリティッシュショートヘアの性格がわかる動画
ブリティッシュショートヘアはなつかない?
前述したようにブリティッシュショートヘアはベタベタと触られたり、抱っこされたりすることをあまり好まない傾向にあります。もちろん個体差はありますが、他の猫種と比べても独立心が強くお留守番も得意、一人でのんびりと過ごすことを好む個体が多いため、なつかないと勘違いされてしまうことも多いようです。
そもそも猫の愛情表現は膝の上に乗ったり、抱っこを求めたりすることだけではありません。きっと飼い主さんに対してブリティッシュショートヘアなりの愛情表現をしているはずです。
猫の愛情表現にはすり寄ったりゆっくり瞬きをしたりするものもありますので、なつかないと不安になる前にまずは愛猫の行動をしっかり観察してみてくださいね。
ブリティッシュショートヘアの毛色と柄
ブルー
ブリティッシュショートヘアは、元々「ブリティッシュブルー」と呼ばれていました。ブリティッシュショートヘアの代表的な毛色とも言えるブルーは「灰色がかった青」「青みがかったグレー」などと表現され、その美しさから「永遠の傑作」とも言われます。また、ブルーは他の毛色と比べて被毛が厚めであるという特徴も持ちます。
クリーム
ブリティッシュショートヘアの毛色のなかでブルーに次いで高い人気を集めているのが、クリーム系の毛色です。ホワイトよりも濃く、ブラウンやレッドよりも淡いクリームには、ソリッド(単色)だけではなく、ブルーやホワイトとのバイカラーやタビーなどの模様も存在します。
ブラック
ブリティッシュショートヘアのブラック系の毛色は、ソリッド(単色)はもちろん、1本1本の被毛が2色構成になった「ティッピング」と呼ばれる被毛によってソリッドブラックよりもやや薄みがかって見える「スモークブラック」なども存在します。
キャリコ
ブリティッシュショートヘアにも「キャリコ」と呼ばれる毛色が存在します。「キャリコ」とは一般的に日本で「三毛(猫)」と呼ばれる黒、白、オレンジ(茶)の3色で構成される毛色であり、このキャリコよりも淡い色のパステル三毛をダイリュートキャリコと呼びます。ブリティッシュショートヘアにおいては、一般的なキャリコよりもダイリュートキャリコのほうが多く見られる傾向にあります。
ハチワレ
近年、額の被毛の色が八の字に分かれる「ハチワレ」柄のブリティッシュショートヘアの人気が高まっています。ブリティッシュショートヘアのハチワレの毛色は、ホワイトのベースにブルーの柄を持つブルー&ホワイトであることが殆どですが、ハチワレ柄そのものには個性があり、表情が豊かに見えることも相まってとても魅力的です。
ブリティッシュショートヘアの子猫の値段・相場
ペットショップ | ブリーダー・キャッテリー | 里親 |
---|---|---|
13万円~25万円 | 20万円前後 | 1~4万円(医療費のみなど) |
ブリティッシュショートヘアの子猫の値段は20万円前後であることが多いようです。ただ、その相場にはかなり幅があり、10万円以下である場合もあれば40万円以上の高額な値段である場合もあります。
また、ブリティッシュショートヘアを里親制度でお迎えする場合では生体価格そのものは無償であることが殆どですが、お迎えまでに要した医療費の一部を負担することになる場合もあります。
価格差が生じる理由
ブリティッシュショートヘアの子猫の値段について価格差が生じる理由には、血統や毛色、柄、月齢などが挙げられます。特に子猫の両親がキャットショーなどでチャンピオン経験がある場合や、ダイリュートキャリコなどのレアカラーの毛色を持つ場合などは価格が高額になることも少なくありません。逆に月齢が半年を超えている場合や、ハチワレなどの毛色や模様のバランスによって価格がかなり下がる傾向にもあるようです。
ブリティッシュショートヘアの子猫の迎え入れ方と選び方
ペットショップ
ブリティッシュショートヘアの子猫をペットショップからお迎えする場合、いつでも自由に子猫を見に行けることや、すぐに自宅へ連れ帰ることが可能なこと、必要な猫用品をその場で購入できるなどのメリットがあります。お迎えしたいブリティッシュショートヘアの毛色が決まっている場合は、事前にペットショップのホームページで確認してから来店すると良いでしょう。
ただ、ペットショップからブリティッシュショートヘアをお迎えする時は、子猫の出生元のブリーダーや母猫、健康状態などの来歴を必ず確認するようにしましょう。基本的にペットショップはブリーダーから子猫を仕入れて販売しているため、出生元などの来歴が全く分からないということはあり得ません。
曖昧な返答をしたり、頑なに出生元のブリーダーを明かさなかったりする場合は、健全なブリーダーの元で生まれた子猫ではない可能性もあるため注意が必要です。
ブリーダー
ブリーダーやキャッテリーからブリティッシュショートヘアをお迎えする場合、事前に子猫が生活している環境や母猫、兄弟猫などを見学させてもらえることや、アフターフォローへの期待などのメリットが挙げられます。
特にキャットショーのチャンピオン血統の子猫をお迎えしたい場合などは価格が高額になる可能性はありますが、ブリティッシュショートヘア専門のブリーダー、キャッテリーからのお迎えを検討するのが良いでしょう。
優良なブリーダーやキャッテリーの元で生まれた子猫は、健全な離乳や適齢期まで母猫や兄弟猫と過ごせる環境から社会性が高く、性格の良い子が多いとも言われています。
ただ、残念ながら中には「悪徳ブリーダー」と呼ばれる存在もありますので、理由なく事前見学を拒否したり、母猫についての質問に曖昧な返答をしたりする場合は注意してください。
里親
ブリティッシュショートヘアをお迎えする時、里親制度を利用するのも一つの方法です。ブリティッシュショートヘアを里親制度でお迎えする最大のメリットは、人間の身勝手で奪われてしまう可能性がある命を救うことができるということです。
しかし、里親制度でブリティッシュショートヘアをお迎えする場合では、血統や出生元、月齢などが不明である場合も少なくありません。また、飼育放棄や虐待によって心に傷を負っている可能性もあります。
近年では里親になる条件が厳しすぎるという声も多く、お迎えまでに時間を要する場合もあり、これらを覚悟してお迎えする必要があるのも事実です。
ただ、今この瞬間にも数多くのブリティッシュショートヘアが新しい家族を待っています。血統や月齢などにこだわりがないという場合は、近隣で里親募集をしているブリティッシュショートヘアがいないかどうか、それだけでも是非チェックしてみてください。
ブリティッシュショートヘアの飼い方
環境
ブリティッシュショートヘアは非常に利口でおとなしい性格をしており、生粋のハンター気質を持ちながらも自ら危険な遊びや行動をすることは殆どありません。そのためマンションなどでの飼育も問題ありませんが、騒がしい環境や来客などを苦手とするため、愛猫の気分によっていくつかの部屋を行き来できるような環境づくりを心がけましょう。
室温管理
ブリティッシュショートヘアは短毛ですが、被毛が密集しているため暑さには非常に弱いと言われています。熱中症などを防止するためにも、エアコンや除湿機などを利用して夏場の室温管理を徹底しましょう。
猫が快適と感じる室温は20度~28度、湿度は50%~60%とされていますので、これらを目安に愛猫の様子を観察しながら調節してください。また、愛猫自身が体温調節ができるようにエアコンの効いた部屋と、そうでない部屋を行き来できる環境が理想です。
しつけ
ブリティッシュショートヘアは非常に利口なため、しつけはそう難しくありません。お迎えした時にトイレや爪とぎ、入ってはいけない場所などを教えるくらいのもので、その他の生活力は自然と身に付けていくことができます。
ただ、ブリティッシュショートヘアは頑固な一面を持つため、後に必要となるお手入れなどはお迎えした頃から徐々に慣れさせておくことが大切です。特にブラッシングや爪切りなどは早めから慣れさせておきましょう。
シャンプーは必ずしも必要なわけではありませんが、お尻や口周りなど汚れやすい部分を濡れタオルで拭くなどの方法でお手入れできるようにしておくと安心です。
ブリティッシュショートヘアの子猫の飼い方
ブリティッシュショートヘアはおとなしく静かな猫として知られていますが、ハンター気質で遊び好きな一面も持ちます。特に赤ちゃん猫~若年猫の場合、ハンターごっこを好むためお気に入りのおもちゃで思いっきり遊ばせてあげましょう。
他の猫種と比べて一人でのんびり過ごすことを好み、ベタベタと触られることを嫌がると言われるブリティッシュショートヘアですが、子猫期からしっかりとコミュニケーションをとることでそれらの気質を多少緩和させることも可能と言われています。ただ、無理に構いすぎることで逆効果になる場合もありますので注意してください。
ブリティッシュショートヘアのお手入れ
ブラッシング
ブリティッシュショートヘアは短毛で抜け毛も少ないため、被毛のお手入れは難しくありません。ただ、換毛期になると抜け毛が増えるため、日頃からブラッシングを習慣づけておきましょう。1回の時間は短くても良いので、抜け毛を取り除くための短毛種用のブラッシングブラシや毛艶を出すための獣毛ブラシなどで1日1回程度軽くブラッシングしてあげてください。
耳掃除
ブリティッシュショートヘアは立ち耳、短毛であるため、健康な状態であれば耳の汚れはさほど気にならないことが殆どです。しかし、長期間に渡って耳掃除を怠ると汚れが溜まり、外耳炎などの原因となる場合もありますので定期的に耳の中をチェックし、汚れがある場合は濡らしたガーゼなどで優しく拭き取りましょう。
歯磨き
3歳を超えた猫の8割が歯周病であると言われるほど、口腔内トラブルは猫にとって身近なものです。ブリティッシュショートヘアの場合も、早い段階からの口腔ケアが大切になります。ただ、口の中を触られることを嫌がる猫は非常に多いため、歯磨きの方法は愛猫にあったものを選ぶ必要があります。
猫のデンタルケア用品にも、おやつタイプや液体タイプ、歯磨きシートなど様々な種類のものが販売されていますので、毎日行っても負担にならない方法を見つけましょう。
ブリティッシュショートヘアの食事の与え方
子猫
ブリティッシュショートヘアは、約3年程度の月日をかけて成長しますが、そのなかでも最も急激に成長し、丈夫で健康な体作りの基礎となるのが生後1年頃までの子猫期になります。この時期は1日の総給餌量の目安を「体重(㎏)×160kcal~240kcal」で計算し、これを1日3回~4回に分けて与えるようにしましょう。
この時期は、目安量よりも多少食べ過ぎることはさほど問題ではなく、目安量を下回って食べないことや、痩せすぎることのほうが心配です。また、猫の場合生後6ヶ月までに食べたものしか受け付けなくなるネオフォビア現象を引き起こすこともありますので、なるべく様々な種類のフードを食べさせてあげることも大切です。
成猫
ブリティッシュショートヘアの成猫の1日の給餌量はおおよそ「体重(㎏)×80kcal」で計算します。ただ、他の猫種と比べて成長期が長いブリティッシュショートヘアの場合は成猫用、つまり生後1年を過ぎた大人の猫用の食事への切り替えは慎重に行う必要があります。
生後1年時点での体重や体格などによってフードの切り替え時期を見極める必要があるため、かかりつけの獣医師に相談しておくと安心です。また、この時期になると食事回数は1日2回で問題ありません。
しかし、ブリティッシュショートヘアは太りやすい体質を持つため、生後1年を過ぎたら与えすぎには注意する必要があります。あまりに何度も食事の催促するようであれば1日3回程度に小分けにして与えるのも一つの方法です。
老猫
食欲旺盛な個体が多いと言われるブリティッシュショートヘアも、老猫になると大きな粒や固い粒のフードが食べにくくなることがあります。
また、食そのものに対する興味が薄れてくる場合もありますので食べやすさや栄養面はもちろん、嗜好性にも気を配る必要があります。老猫用の柔らかいフードや手作りごはんなどを取り入れることで、愛猫が少しでも食事を楽しんでくれるよう工夫しましょう。
ブリティッシュショートヘアの飼育に必要なグッズ
トイレ
ブリティッシュショートヘアの飼育に必ず必要なのが猫用トイレです。猫用トイレにも一般的なトレイタイプやシステムタイプ、自動タイプなど様々な種類がありますが、一般的な猫よりも大きくなるブリティッシュショートヘアの場合は、将来的に窮屈にならないよう配慮してトイレを選ぶことが大切です。
トイレ砂
猫トイレに入れて使用するトイレ砂、猫砂にもおからや紙、木質ペレット、シリカゲル、鉱物系など様々な種類があります。ブリティッシュショートヘアに限らず、この猫砂に強いこだわりを持つ猫は非常に多く、少しでも気に入らないと粗相の原因になる場合もありますので、お迎えする前に使用していたものを選ぶのが無難とも言えます。
ケージ
ケージの必要性は生活環境によっても異なりますが、一人でのんびり過ごすことを好むブリティッシュショートヘアの場合、大きめのケージを準備しておくのがおすすめです。多頭飼いで他の猫から離れたい時、来客時に避難したい時…など、愛猫のストレス軽減にも繋がります。
ベッド
ブリティッシュショートヘアはのんびり過ごすことを好むため、いくつか猫用のベッドを準備してあげましょう。猫は時間によって日当たりや風通しなどに合わせて寛ぐ場所を選びます。そのため、窓際や静かな部屋…など状況に合わせて選べるようベッドを準備してあげられるのが理想ですね。
食器
ブリティッシュショートヘアをお迎えする時、食事用と水飲み用の2種類の食器を準備しましょう。食事用の食器は高さのあるものや傾斜になっているフードボウルがおすすめです。また、水飲み用については自動給水器などを取り入れるのも良いでしょう。
爪とぎ
爪とぎにも段ボールタイプや麻縄タイプなど様々な材質、形状のものが販売されています。おとなしく静かな性格をしたブリティッシュショートヘアですが、爪とぎは必ずしますので部屋にいくつか設置してあげましょう。
キャットタワー
おとなしい性格のブリティッシュショートヘアですが、他の猫同様に高い場所に登ることが好きで上下運動は欠かせません。そのため、少なくても1つはキャットタワーを設置しましょう。ブリティッシュショートヘアの場合、体重が5kgを超えることも珍しくないため大型猫用の安定したものを選んでおくと安心です。
キャリーバッグ
動物病院の通院時などに必要になるのがキャリーバッグです。一般的な猫に比べて大きくなるブリティッシュショートヘアの場合は犬用のキャリーバッグを利用するのも良いでしょう。重さが気になる場合はリュックタイプやスリングなども便利です。
首輪と迷子札
ブリティッシュショートヘアをお迎えしたら首輪と迷子札を装着しましょう。猫の場合、首輪を激しく嫌がる場合もありますが、万が一のことを考えるとなるべく迷子札の装着はしておきたいですね。首輪を選ぶときは必ず事故防止用のセーフティバック採用のものを選んでください。
ブリティッシュショートヘアの飼育に必要な費用
初期費用
猫の購入費 (生体費用) |
ワクチン接種費 | ノミダニ予防費 | 健康診断費 | 不妊手術費 | 日用品購入費 |
---|---|---|---|---|---|
15万円~25万円 | 10,000円 | 1,500円 | 5,000円~10,000円 | 15,000円~30,000円 | 50,000円前後 |
ブリティッシュショートヘアをお迎えする時に必要になる初期費用は生体費用を除いても、約10万円前後となります。生体費用を含めると40万円を超えることも珍しくなく、決して安いものではありません。また、里親制度でお迎えした場合でも向こう数ヶ月で必要になる医療費や日用品購入費などで必要になる費用は殆ど同じです。
毎年かかる費用
ワクチン接種費 | 健康診断費 | ノミダニ予防費 | 食費 | 保険料 | 雑費 | 生涯でかかる費用 |
---|---|---|---|---|---|---|
5,000円~10,000円/1年 | 5,000円~10,000円/1年 | 1,000円~2,000円/1ヶ月 | 3,000円~6,000円/1ヶ月 | 500円~3,000円/1ヶ月 | 1,500円~3,000/1ヶ月 | 100万円~150万円程度 |
ブリティッシュショートヘアと暮らすためには、年に1度のワクチン接種や健康診断だけではなく、毎月のノミダニ予防薬の投与、食費やおやつ、おもちゃなどの雑費を含めて1ヶ月に1万円~3万円程度の費用が必要になります。
もちろん、加齢と共に通院回数が増えることもあれば、何らかの病気を患って高額な治療費が必要になる可能性もあります。いずれにしても、猫の生涯に責任を持つということはそれだけのお金も必要になるということです。ただ可愛いからという理由だけでお迎えするのではなく、それらに責任を持てるのかどうかをしっかり考えることが大切です。
ブリティッシュショートヘアがかかりやすい病気
多発性嚢胞腎
猫の多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)とは、腎臓に嚢胞(のうほう)ができていくことで徐々に腎機能が失われていく進行性の遺伝性疾患です。進行は比較的ゆっくりで初期症状は殆どなく、経年と共に慢性腎不全などの症状に陥ります。症状は多飲多尿や食欲不振、体重減少などが挙げられます。
この病気は不治の病とされており、完治させることはできません。しかし、早期に発見することで寿命を伸ばすことは可能です。生後10ヶ月を過ぎれば超音波検査で多発性嚢胞腎の診断をすることが可能とされていますので、獣医師に相談しておくと良いでしょう。
糖尿病
猫の糖尿病とはインスリンと呼ばれるホルモンが不足したり、インスリンに対する体の反応が低下することによって、血液中の糖が過剰になってしまう状態のことを指します。糖尿病の症状には多飲多尿、体重減少、食欲不振または増進、毛艶が悪くなるなどが挙げられます。
糖尿病を完治させる治療法は存在せず、インスリン注射や食事療法を用いた対症治療が主となります。太りやすい体質を持つブリティッシュショートヘアの場合、肥満はもちろん、早食いやドカ食いなどが原因となる場合もありますので日頃からしっかりとケアしましょう。
関節疾患
猫の関節疾患には、変形性関節症や関節炎などが挙げられます。一般的な猫よりも大柄な体格を持つブリティッシュショートヘアの場合、関節に負担が掛かりやすいため日頃から注意が必要です。関節疾患の症状には、運動を嫌がる、関節部分を触られるのを嫌がる、関節の動きが固いなどが挙げられます。肥満はもちろん、フローリングや高い場所から飛び降りるなどの日頃の行動が関節に負担を掛ける場合もありますので、生活環境にも気を配りましょう。
ブリティッシュショートヘアを飼っている有名人
FUJIWARA原西
大の猫好きとして知られるお笑いコンビFUJIWARAの原西さんは、ブリティッシュショートヘアの「ちょびまろ」くんと、スコティッシュフォールドの「ブラン」くんと暮らしているそうです♪
残念ながらSNSなどは見つかりませんでしたがテレビなどにも度々登場しています。ちょびまろくんは、鼻の横にある丸い模様がとってもキュートなんですよ~♪
- 名前:ちょびまろ
- 色:ハチワレ
ブリティッシュショートヘアの歴史
ブリティッシュショートヘアは、イギリス原産の猫種であると同時にイギリス最古の猫としても知られます。ローマ帝国襲撃の際にネズミ捕りとして持ち込まれた猫が土着、繁殖したことで誕生した猫種であり、自然発生種に分類されます。長きに渡ってその姿形を変えずに繁殖し続けていましたが、後にさらに優秀なネズミ捕りとしての選択繁殖が始まります。
この頃にはペルシャなどの長毛種との交配が行われており、現在のブリティッシュロングヘアとなる長毛種も存在していたといいます。しかし、猫血統登録団体の一つであるBCFFがペルシャとの交雑に反対したことや、第二次世界大戦の影響などで個体数は激減、絶滅の危機に陥ることとなります。
しかし、愛好家の尽力によってロシアンブルーや土着猫などとの交配により何とか危機を逃れ、戦後は人気も回復、1871年にはキャットショーでその存在感を示し、1890年代にはイギリスで猫種として公認されます。長い歴史のなかで数々の苦境を乗り越えてきたブリテッシュショートヘアですが、現在では短毛種のなかでも高い人気を根強く誇り続け、世界中で愛される猫種となりました。
ブリティッシュショートヘアに似た猫の種類
ロシアンブルー
猫のブルー御三家と呼ばれる猫種の一つがロシアンブルーです。その名の通りロシアンブルーはブリティッシュショートヘア同様、美しいブルーの被毛を持ちますが、その見た目はフォーリンタイプと呼ばれるほっそりとした体型をしています。ロシアンブルーとブリティッシュショートはその歴史にも深い関わりがある猫種ではありますが、毛色以外の見た目や性格などは異なる部分が多いようです。
シャルトリュー
シャルトリューも猫のブルー御三家と呼ばれる猫種の一つであり、原産国であるフランスでは宝と称されることも。シャルトリューの見た目は美しいブルーの被毛にがっしりとしたセミコビータイプの体型、丸みのある頭とブリティッシュショートヘアと共通する部分が非常に多くあります。また、上品に微笑んでいるように見える表情から「微笑みの猫」との愛称も。
シャルトリューの歴史を遡ると、ブリティッシュショートヘアとの交配が行われていたことはもちろん、一時期はブリティッシュショートヘアがシャルトリューと呼ばれていたこともあるほど、深い関わりのある猫種であると言えます。しかし、その性格は人懐っこく甘えん坊、大らかで従順なため「犬のような猫」と表現されることもあり、ブリティッシュショートヘアとは少し違いがあるようです。
アメリカンショートヘア
アメリカンショートヘアは、がっしりとしたセミコビータイプの体型にスクエアな顔立ちが特徴の猫種です。アメリカンショートヘアといえばシルバーグレーのクラシックタビーのイメージを持つ方も多く、その見た目はブリティッシュショートヘアにはあまり似ていないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこのアメリカンショートヘア種の基礎になったのはブリティッシュショートヘアであると考えられているのです。
アメリカンショートヘアは1620年、イギリスからアメリカへの移民のために出航したメイフラワー号に乗っていた猫の子孫であると言われています。このメイフラワー号に乗っていたとされる猫がブリティッシュショートヘアなのです。とは言っても、ブリティッシュショートヘアに比べて体重も軽い傾向にあり、性格も好奇心旺盛で陽気と違いも多く見られます。
ブリティッシュショートヘアのかわいい画像
大人のブリティッシュショートヘアの画像
今日のねこちゃんより:チョウサイ / ♂/ 4歳/ 5kg
もふもふなブリティッシュショートヘアの画像
今日のねこちゃんより:メル / ♂/ 3kg
クリームのブリティッシュショートヘアの画像
今日のねこちゃんより:弦之介 / ♂ / 1歳/ 5kg
ハチワレのブリティッシュショートヘアの画像
今日のねこちゃんより:のん / ♀/ 3.2kg