食欲旺盛だった猫が急に食べなくなったときの対処法5つ

食欲旺盛だった猫が急に食べなくなったときの対処法5つ

食欲旺盛だった猫ちゃんが突然ごはんを食べなくなってしまうと、いったいどうしたんだろうと心配になってしまいますよね。今回は【猫の食欲がなくなった時の対処法】を5つ解説いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.受診する

白衣の獣医と診察される猫

猫には「食べムラ」がある

子猫~1歳の頃の猫は身体が急ピッチで成長する時期ですので、その食欲も旺盛なことが多いです。しかし、1歳を過ぎると身体がほぼ完成しますので食欲も落ち着いてきます。

猫はもともと「食べたい時に食べたいだけ食べる」という自由な食事をする動物ですので、食べたくない時にはフードを残してしまう「食べムラ」があることも珍しくありません。我が家にも食事の際に毎回半分ほど残し、少しウロウロしたりくつろいだりしてから再び食べ始める子もいます。

受診した方が良い場合

猫には食べムラがある子も多いので、1回ごはんを食べなかったという程度では病気かどうかの判断は難しいです。朝のごはんは食べなかったが、夜のごはんは全部食べることもあります。

しかし、

  • 子猫が半日以上食べない
  • 成猫が1日以上食べない
  • ぐったりしている
  • 身体が熱い
  • 下痢や嘔吐がある
  • 血尿が出ている
  • くしゃみや咳が出ている

などの状態の場合は何らかの病気の恐れがありますので、至急動物病院で受診した方が良いでしょう。

2.フードの見直し

キャットフードと猫

特に体調不良の異変が見られない場合、もしかするとフードが気に入らなくなってしまったのかもしれません。猫は気分が変わりやすいので、急にフードが気に入らなくなって食べたくなくなってしまうこともあります。

無添加のフードは傷みやすいので注意しよう

また、フードの品質に問題が出ていて異臭がしていて、食べたくないということも考えられますので、フードの状態や消費期限などを確認してみましょう。無添加のフードは酸化防止剤や防腐剤が添加されているものより傷みやすいので、フードの消費ペースや保管場所の工夫が必要です。

3.食欲をかき立てる

舌を出す猫とフード

一粒食べると食べ始めることも

我が家にも、最近ごはんの食べムラが出てきた1歳半ほどの猫がいます。その猫は他の猫たちがごはんを食べ始めても、他の猫の食べている様子をチラチラ見たり、自分のごはんを前にフリーズしたりしていることがあります。

その場合、フードを一粒手に乗せて与えてみると、やや乗り気ではない感じでポリポリと食べることがあります。しかし、一粒食べると食欲を思い出すのか、それからお皿のフードを食べ始めることも。

フードを温める

猫が「おいしそう」と感じるのは、ごはんの見た目よりも「匂い」です。猫がウェットフードやジュレ状のおやつを好むのは、水分量が多くて香りが強く感じられるためと考えられます。

食べ物は温めると香りが立ちやすいので、フードを少し温めているのも効果的です。ドライフードの場合も、電子レンジで数秒チンすると少し香りが出ます。

4.食事環境を整える

フードを食べる4匹の猫

隣のフードはおいしそう

特に多頭飼いをしていて猫ちゃんによって違うフードを与えている場合、他の猫ちゃんのフードが良いなぁと思っているのかもしれません。違うフードを食べている場合、2,3粒他の子のフードを入れてあげると食べ始めてくれることもあります。

落ち着いて食べれる環境かチェックしよう

猫は神経質な子が多く、無防備になる食事の時間にソワソワしてしまうこともあります。同じフードを与えていても、猫は「そっちの方がおいしそうだな」と他の猫ちゃんのお皿から食べたがることもあります。

気の弱い子の場合、他の猫が自分のごはんを食べ始めてしまうと譲ってしまい、食べるのを諦めてしまうこともあります。多頭飼いの我が家では、猫をそれぞれケージに入れてお互いに干渉しないようにごはんを与えています。

静かな場所でごはんを与える

外からの音が良く聞こえるお部屋だと、音が気になってしまいごはんを食べたくなくなってしまうこともあります。猫ちゃんが安心して食事に集中できるよう、ごはんを与える場所はできるだけ静かなお部屋が良いでしょう。

5.運動不足の解消

猫じゃらしにジャンプする猫

猫は野生を強く残した動物なので、もともと体力をなるべく温存させようと省エネモードで暮らします。1日中室内で過ごす猫は、飼い主が積極的に遊びを提供してあげないと運動不足になりやすいです。

運動しないとお腹も減らないので、遊びの時間を充実させてあげると食欲が戻ることもあります。食事の前に遊びの時間を取り入れることで「獲物を狩る→食べる」という、野生本来の流れになりますのでおすすめです。

まとめ

猫缶を出す人と猫

今回は【猫の食欲がなくなった時の対処法】を5つ解説いたしました。

猫ちゃんがごはんを食べなくなってしまった時には

  • 受診する
  • フードの見直し
  • 食欲をかき立てる工夫
  • 食事環境を整える
  • 運動不足の解消

などの対処法があります。

まずは食欲低下以外の体調の異変がないかどうかをチェックし、他の症状が見られる場合には受診するようにしましょう。体調不良の症状が分からない場合も、子猫なら12時間、1歳過ぎの成猫なら24時間以上ごはんを食べない場合には受診すると安心です。

猫ちゃんの気分が乗らなくてごはんを食べない場合には、猫ちゃんが安心してごはんが食べられる環境かどうか、フードの好みや品質などを見直してみましょう。猫ちゃんの食欲をかき立てる工夫をし、運動不足を解消すると食欲が戻ることもありますのでぜひ試してみてください。

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