過酷な環境で育った2匹の保護猫……ずっとのお家で育んだ“家族愛”に感涙

過酷な環境で育った2匹の保護猫……ずっとのお家で育んだ“家族愛”に感涙

最近では、外で暮らしていた猫を保護し、家族に迎える人も増えてきました。飼い主さんと保護猫ちゃん、どのように出会って、どんなふうに共同生活を築き上げているのでしょうか?飼い主さんのリアルな声をお届けします!

【みんなの保護猫物語〜ねちちゃん、ちむたちゃんのお話〜】

キジトラ「ねちちゃん」、白黒ハチワレ「ちむたちゃん」との出会い

ねちちゃん

画像提供:ねちちゃん/@nechimutachan

飼い主さんのお家に先に保護されたのは、キジトラのねちちゃん。「ねちは、生後6ヶ月で多頭崩壊気味のお家から引き取りました。そのお家は、少々不衛生で、小さい時にかかった猫風邪を放置されていました」と、過酷な環境に身を置いていたといいます。

ねちちゃんは、猫風邪が原因で、鼻涙管が癒着。左目がずっと涙目だったそう。「治るのに一年近くかかりましたが、点眼を頑張り、今はきれいなぱっちりお目めになりました」と、飼い主さんの献身的なケアが功を奏したようです。

ちむたちゃん

画像提供:ちむたちゃん/@nechimutachan

しばらくして、「ねちの遊び相手がいた方がいい」と思ったという飼い主さん。保護猫カフェで譲渡してもらったのが、白と黒のハチワレがトレードマークのちむたちゃんでした。

ちむたちゃんは、「とてもビビりで、最初の3日間はカーテンレールに登って下りてきませんでした。馴染むまで1ヶ月ほどはビクビクしていましたが、今は甘えん坊になりました」と、少しずつお家にも慣れていったようです。

「家族」になってからの思い出は?

最近のねちちゃん

画像提供:ねちちゃん/@nechimutachan

キジトラのねちちゃんについて、「とても穏やかで、すぐに私たち家族に馴染んでくれました」と語る飼い主さん。

お迎えした当初は、猫風邪を引いていたというねちちゃんですが、前のお家で長らく治療を放置されてきたことによる後遺症がみられたよう。

「治っては悪化しを繰り返し、医療費がとんでもないことになりました。それでも何度も病院に行ったことは、今ではいい思い出になっています」と、ねちちゃん、飼い主さん、力を合わせて乗り越えてきたようです。

最近のちむたちゃん

画像提供:ちむたちゃん/@nechimutachan

一方のちむたちゃんは、「とにかくびびりで、甘えん坊」なのだとか。「人が大好きなのにビビりなので、最初は甘えに行けない、そんなところがいじらしくて、とてもかわいいです」と、飼い主さんは話します。

週に一度は吐いてしまうそうですが、これは猫特有のもので、健康に異常はなし。飼い主さんは、「片付けがなかなか大変ですが、それも含めて、この子の個性だと思っています」と、ちむたちゃんの日常を温かい目で見守っているようです。

おおらかさんと慎重派!2匹の優しさ

遊ぶねちむたちゃん

画像提供:@nechimutachan

ねちちゃんのかわいらしい様子については、こちらの記事 「保護猫ヌッシ冥利に尽きる!『失われた野生』を地で行くネッコ」 で、ご紹介をさせていただきました♡

とても穏やかでおおらかな、ねちちゃん。実は飼い主さんは最近、近所で子猫を保護したそうですが、子猫の鳴き声を聞いたねちちゃんは、とても心配そうに見えたそうです。

「子猫を隔離していた部屋の扉に話しかけるように鳴いていて、扉を開けようと必死になっていたのは印象深いです」と、ねちちゃんの様子を明かしています。

一方で、ちょっぴり臆病なちむたちゃん。保護猫カフェにたどり着く前は、野良猫として外で暮らしていたそうで、保護するまでに数ヶ月かかるほど慎重派だったのだとか。

「家に来たばかりの時は、ご飯とおもちゃへの執着がすごく、歯茎から血を出してもおもちゃを放さない子でした。ねちと暮らすうちに空気を読めるようになり、おもちゃも譲ってくれるようになりました」と、ちむたちゃんの変化について教えてくれました。

その日のご飯や寝床を探さなくてはいけない、過酷な外での生活。その苦労が色濃く残っていたちむたちゃんですが、ずっとのお家に迎えられ、ねちちゃんという“きょうだい”と生活を共にすることで、少しずつ安心して暮らすことができるようになったようです。

実際に「保護猫」を迎えて思うこと

一緒に寛ぐねちむたちゃん

画像提供:@nechimutachan

これまでで特に印象に残っている思い出は、“ねちちゃんとの出会い”なのだそう。

最初は保健所のサイトを見て、ねちちゃんを引き取りに行った飼い主さん。多頭飼育崩壊気味の状態であることを知らずに行ったため、その光景は衝撃的だったといいます。

目に染みるような臭いに包まれた部屋で、どの子をもらっていくかと尋ねられて、決めたのがねちちゃんだったといいます。「そのお家では、ねちは名前がありませんでした」と、想像を絶する環境だったそう。

ご飯は十分な量とはいえないものの与えられていて、多頭飼育崩壊しかけているものの、「飼い主さんは話すと猫好きないい人で、複雑な心境になったのを覚えています。保護猫や動物を飼うことについて考えさせられた日でした」と、複雑な思いを抱いたという飼い主さん。

「引き取ったからには幸せにするぞ、と意気込んでいましたが、引き取ったその足で動物病院に行った結果、血液検査などの値は芳しくありませんでした」と、落ち着かない状況が続きます。

しばらくの間、ねちちゃんは、「ご飯を食べれなくなったり、熱を出したりして入院したり、目がぱっちり開いて綺麗になるまでに1年ほどかかりました。目薬も何度したかわかりません」と、当時を振り返る飼い主さん。

ねちちゃんへの献身的なケアが報われ、「ねちがキラキラなおめめを見せてくれる今が、とても大切な時間です」と、その幸せを噛み締めているそう。

心がつながっていればみんな「家族」

仲良しのねちむたちゃん

画像提供:@nechimutachan

ねちちゃん、ちむたちゃんについて、飼い主さんは、「私にとって、ねちも、ちむたも、大切な家族です。家族以外に形容できない存在になりました。血は繋がってなくても、心で繋がっていると信じています」と、語っています。

数々のハプニングや変化を、一緒に乗り越えてきたねちちゃん、ちむたちゃん、飼い主さん。今では、強い絆で結ばれた“永遠の家族”になっているようです♡

ねちちゃん、ちむたちゃん、飼い主さん、素敵なエピソードをシェアしてくださり、本当にありがとうございました!

※この記事は、取材協力者さまのご了承をいただいたうえで制作しています

取材/ねこちゃんホンポ編集部
ライター/藤みと

ねちちゃん、ちむたちゃんをチェック♪

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https://twitter.com/nechimutachan

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