猫の爪切り
猫に爪切りは必要ある?
結論から言うと、猫の爪切りは必要です。爪切りと爪とぎでは役割が違うため、猫が爪とぎをしているとしても爪切りは行います。
爪のお手入れが不十分だと、伸びた爪が何かに引っかかって折れたり、家の家具を爪でボロボロにしてしまったり、またじゃれてきたときに飼い主が怪我をすることもあります。
外で暮らす猫に比べて室内飼いの猫は爪を使う機会が少なく、爪とぎの力が弱まった高齢猫などは、伸びすぎた爪で自分の体を傷つけてしまうことがあります。
猫の爪は太く長く伸びますので、爪切りをしないと根元からポキっと折れて、大出血するなど大怪我につながる危険があります。様々なトラブルを未然に防ぐためにも、飼い主が爪切りしてあげることが大切です。
猫の爪切りは伸びて尖りやすい前足のみを行うこともあります。爪が地面に接していたり猫と遊ぶことが多い方は、後ろ足の爪も合わせて切ってください。前足には少し離れた位置に「狼爪」と言われる、人間の親指に相当する爪があるので、その部分も忘れずに切りましょう。
猫の爪切りの頻度
猫の爪は生活する環境や年齢など、個体によって伸びる早さは異なりますが、1週間に2mm程度伸びているという情報もあるようです。
基本的には月に1回程度の頻度でよいですが、肉球を軽く押してみて、出てきた爪が尖っていると感じたときが切りどきです。あくまでも目安の頻度とし、猫がリラックスしているときに切れる分を切るという方法でよいでしょう。
猫の爪切りの仕方
通常、猫の爪は指の中に引っ込んでいますので、まずは肉球を軽く押して爪を外に出します。猫の爪を横から見たときにピンク色をしている部分は「クイック」と呼ばれ、神経と血管が通っている場所です。
この部分は切ると痛みが走り出血してしまうので、先端の白く透明な部分だけを切り落としましょう。爪が黒っぽく見えにくい場合には、光にかざしたり懐中電灯などを当てたりしながら切るとよいでしょう。
前から切ると怖がる猫もいますので、基本的には後ろから抱き抱えて切ることをおすすめします。できれば、猫を押さえる人と爪を切る人それぞれいるのが理想です。
猫が爪切りを嫌がる場合
爪切りが苦手な猫や、過去に爪切りで嫌な思いをしたことのある猫は、切るときに嫌がる場合があります。さらに爪切りが嫌いにならないよう、嫌がる猫を無理やり押さえつけながら爪切りを行うことは避けましょう。
初めは先端の部分を少しだけ切るなど、無理のない範囲から始めることが大切です。爪切りを嫌がるようであれば、1回で全部の爪を切ろうとせず、時間や日を変えながら少しずつ慣れさせていくとよいでしょう。
猫を洗濯ネットに入れて網目から爪を出して切る方法や、全身をバスタオルで巻いたりすると、比較的落ち着いて爪切りをさせてくれることもあるようです。それでも難しい場合には、動物病院やトリマーに相談してください。
猫の爪とぎ
猫が爪とぎをする理由
多くの猫は、鋭い爪の維持やマーキング、ストレス解消や気分転換、自己アピールなど様々な理由で爪とぎをします。
獲物を見つけたときや縄張り争いで他の猫とケンカになったとき、爪は猫にとって重要な武器となるため、爪とぎは本能的に行います。
猫の爪は二重構造になっており、古くなると外側の爪が剥がれ内側から新しい爪が生えてくるようになっています。猫は爪とぎによって古い爪を剥がし、常に鋭い爪を保つようにしているのです。
猫が壁やふすまで爪とぎする場合
猫が壁やふすまで爪とぎするのは、爪とぎをする環境がないことが原因となっている可能性があります。爪とぎは猫の習性のため、無理に止めさせたり爪とぎができない環境だったりすると、大きなストレスになります。
飼い主は壁やふすまをボロボロにされる前に、爪とぎグッズなどを設置して、壁やふすまでの爪とぎを防止しましょう。
猫の爪のトラブル
猫の爪が剥がれたとき
猫の爪が剥がれ落ちることに問題はありません。猫の爪は何重もの層になっており、中側の爪は新しく、外側にある爪の層は古くなっています。通常は古くなった爪のところから、脱皮するように自然に剥がれ落ちていきます。しかし、出血している際には注意が必要です。
猫の爪には神経や血管がたくさん通っていますので、何かに引っかかり根元から剥がれてしまった場合は、出血してしまいます。大量に出血をしているときや出血が止まらないとき、化膿しているようなときには、飼い主側で対処せず、すぐに病院へ連れて行きましょう。
猫の爪がひっかかったとき
猫がカーテンや布に爪を引っかけた場合、自力で外すこともありますが、どうしても取れず困っているときには手を貸してあげてください。その際は無理やり剥がすのではなく、優しく手を添えて外してあげましょう。
飼い主の留守中に猫が爪を引っかけてしまうと、身動きが取れなくなってしまうこともあります。猫が危険な目に遭うのを避けるため、予防としてあらかじめ爪を切っておくことが大切です。また目の粗いカーペットやカーテンなど、猫の爪が引っかかりやすい形状のものを室内に置かないなどの対策も一緒にしておくとよいでしょう。
猫が巻き爪になったとき
猫の巻き爪の予防には、定期的な爪切りとこまめな爪のチェックが必要です。猫の爪が伸びるのを放置したり、高齢になった猫が爪とぎを上手くできなかったりすると、巻き爪になって爪が肉球に食い込んでしまうことがあります。
巻き爪になってしまうと歩き方が不自然になり、足の関節に悪影響を及ぼすことがあります。出血や化膿がある場合は、一度獣医さんに診てもらったほうがよいでしょう。
肉球に被害がなく、軽度の巻き爪の場合、飼い主が爪切りをしてあげることで巻き爪を解消することができます。ただし巻き爪になると、動物用の爪切りでは切りにくいことがありますので、人間用の爪切りを利用する方も多くいるようです。
猫の爪が割れたとき
猫の爪は構造上、ひび割れしやすいとされています。特に外飼い猫の場合、猫同士のケンカや木登りなどで爪が割れやすくなります。
室内飼いの猫の場合も、部屋にあるカーテンやタオルの繊維などで猫が爪を引っかけてしまい爪が割れてしまうことがあるでしょう。また、猫が爪を気にして噛んでしまうことも爪が割れてしまう原因となります。
猫の爪が割れて出血しているようなときは、ガーゼやティッシュなどで圧迫止血する、専用の止血剤で止血をするなどの対処法を覚えておくことが大切です。大量に出血しているときは動物病院を受診した方がよいでしょう。
猫の爪切り・爪とぎグッズ8選
キャティーマン ハニースマイル猫用カーブ爪切り
子猫の時期にはハサミタイプの爪切りがおすすめです。使いやすさの割に、値段が手頃なのは嬉しいポイントです。ハサミタイプは切るときに猫の爪をしっかりと確認しながら切ることができるため、爪切り初心者でも使いやすいでしょう。深爪をさせて出血してしまうという事態を避けることができそうです。
WeinaBingo ギロチンタイプ爪切り
爪の硬い成猫には、ギロチンタイプの爪切りがおすすめです。力が均等に加わるので、切るときに爪が割れにくく、飛び散らないことが特徴です。刃はステンレス製なので錆びにくく、丈夫で耐久性に優れています。可動はバネ式なので、力の弱い方でも簡単に爪切りをすることができるでしょう。
廣田工具製作所ペット用つめ切り ピコックタイプ
ピコックタイプの爪切りは、鳥のくちばしのような形をした刃で爪を挟むように切るタイプのものです。巻き爪でも切りやすく、硬い爪も弱い力でしっかりと切ることができます。爪を切る際の音が出にくいので、爪切りの音を怖がる敏感な猫にもおすすめです。
CEESC ペット用爪切り
2つの刃で爪を挟んで切る、ニッパー型の爪切りです。刃にはステンレス材質を使用しており、切れ味もよいため、猫があまり嫌がらないという評価もあります。ハンドルは握りやすく設計されていて、力の入れ具合が分かりやすいこともポイントです。
ガリガリウォール スクラッチャー
ガリガリウォール スクラッチャーは、猫が夢中になって爪とぎができるよう考えて設計された縦置き型爪とぎ器です。立ったまま爪とぎをすることができ、高さが90cmあるのでついつい背伸びをしたくなるような形になっています。
縦面だけでなく、床面もダンボール素材でできていますので、全面を使って爪を研ぐことができる商品です。
使用されているダンボールは、研ぎクズが飛び散りにくくなっており、部屋を汚しにくいところもおすすめポイントです。ふりかけるタイプのまたたびも付いていますので、爪とぎ器に興味を持ってくれないときに使用することができます。
ottostyle.jp(オットスタイル)猫爪とぎポール ロングタイプ
ottostyle.jp(オットスタイル)の猫爪とぎポールは、猫が思いっきり伸びをしながら爪を研ぐことができる、高さ122cmのロングタイプの爪とぎです。
本体重量は約9kgと安定感があり、極太ロングポールは直径約20cmと丈夫に作られているため、猫タワーとしても使うことができます。猫が助走をつけて駆け上がっても倒れず、頂上に登ってもふらつきません。
おもちゃやハンモックも付属されており、様々な過ごし方ができる設計になっています。シンプルなデザインなので、部屋のインテリアを邪魔しないのも嬉しいポイントではないでしょうか。また支柱とハンモックはパーツ販売されているため、交換して長く使うことが可能です。
猫壱 バリバリ ベッドL
「猫壱 バリバリ ベッドL」は、猫がくつろげるベッド型の爪とぎで、両面使うことができるお得な商品です。猫の体型にフィットするよう緩やかな曲線がつけられている上、表面裏面の形が違うため、飽きることなく長く楽しめそうです。
研ぎクズが出にくくなっているため、長持ちするのも特徴です。側面は2種類のデザインで、部屋の雰囲気にあわせて使い分けることができます。サイズはM、L、ワイドの3種類があります。
まとめ
爪切りを嫌がる猫もいますが、壁やふすまを傷つけないためにも、また猫自身や飼い主を傷つけたりしないためにも、爪のケアは欠かせません。猫が爪とぎをしているから大丈夫と安心せず、定期的な爪切りとこまめな爪のチェックを心がけてください。
紹介した爪切りグッズを参考に、猫の年齢や爪の状態、使い心地などにあわせて選んであげましょう。爪切りとあわせ、猫が気に入る爪とぎグッズも用意してあげられるとよいですね。