猫に爪切りをする頻度
猫を飼っているのであれば、頻度を考えて定期的に爪切りを行うことが必要です。できれば、月に1~2回の頻度で爪切りを行うことが好ましいといえるでしょう。
とはいえ爪切りが好きという猫は珍しいのではないかと思います。大抵の猫は、爪切りはちょっと苦手、絶対に嫌だといった印象を持っていることが多いです。
もし、月1~2回の頻度で爪切りをすることが難しい場合は、もう少し爪切りの頻度が落ちても構わないので、できるだけ頻度を保って1本でも多く爪切りを行ってあげることをおすすめします。
猫に爪切りは必要?
野良猫の場合は、当然爪切りはしません。野良猫は木や壁などを使って、自分の頻度で爪をバリバリと研ぎます。飼い猫にも同じように爪を研ぐ習性はあるため、自宅に爪とぎなどを置いておけば、飼い主が爪とぎの頻度を考え無くても、そこで勝手に自分の爪を研いでくれるのです。
そのため、実は人間がわざわざ短い頻度で爪切りをしなくても、古くなった爪がいつの間にか剝がれ落ちることはよくあります。このような習性を目の当たりにすると、わざわざ爪切りの頻度を気にして、猫の爪切りをやらなくてもいいんじゃないの?と思ってしまいがちです。
爪とぎと爪切りは違う役割
しかし、猫の爪切りと爪とぎは役割が違うのをご存知でしょうか?爪とぎは古くなった爪を表面からそぎ落とす役割をしています。みなさんがお料理をする際包丁を使う時に庖丁を研ぐのと同じような役割です。猫は狩りをスムーズに行うため自分の爪を常に鋭利に保つため爪とぎをしているのです。
一方爪切りは猫の爪のとがった部分だけを切り落とします。爪とぎだけでは猫の爪の鋭利さを解消することはできないのです。
猫が爪切りをしないと起こる4つの問題
1.巻き爪になってしまうことがある
猫が爪とぎをすることによって、古くなった爪がきちんと剥がれれば良いですが、頻度良く爪を研いでいても、いつまでも古い爪が残り続ける可能性もあります。その場合、古くなった爪がどんどんと伸び続けてしまい、最終的に巻き爪となってしまうため爪切りをしないと危険です。
爪切りをせずに巻き爪になってしまうと肉球に爪が当たってしまうため、猫が痛い思いをしてしまいます。肉球の痛みは、猫にとって大きなストレスとなってしまうので、頻度を考えて巻き爪状態になる前の月1~2回の頻度で爪切りをしてあげましょう。
2.飼い主さんにひっかき傷が残りやすくなる
頻度良く爪切りを行わずに、猫の爪切りを放置しているということは、それだけ爪が鋭くなっているということです。そのため、猫を抱っこした瞬間に猫の爪が当たったり、猫がちょっと暴れただけで飼い主の腕を傷つけたりといったリスクも出てきます。
爪切りを頻度よくしていないために、猫に引っかかれた傷口からばい菌が入ってしまうこともあるため、そのような事態を引き起こさないためにも、できるだけ短い頻度で爪切りをしてあげるとよいでしょう。
3.家具などを傷つけやすくなる
爪切りをしていない猫の伸びた爪は、人間を傷つけるだけでなく、家具などを傷つける可能性もあります。猫の爪切りを放置したせいで、家具がすぐにボロボロになってしまうこともあるため、家具をできるだけ傷つけられたくないと思っている場合も、短い頻度で爪切りを行ってあげることをおすすめします。
4.セーターや布団などに爪が引っかかることもある
爪切りを行う頻度が長く、猫の爪が伸びているとセーターや布団などといった布製のものや、畳などに爪を引っ掛けてしまう可能性が高まります。思いっきり爪を引っ掛けてしまうと、爪が根本から剝がれてしまい、出血してしまうこともあるため爪切りを怠ると危険です。
そのようなリスクを回避するためにも、できるだけ短い頻度で猫の爪切りを行ってあげましょう。
猫に爪切りをする時のコツや切り方
猫の爪切りをする場合は、爪切りの頻度を意識するだけでなく、切り方を工夫することも大切です。爪切りをスムーズに行いやすくするには、以下のようなポイントを意識しながら切ってあげましょう。爪切りを嫌がってしまって、どうすればよいか分からないという場合は、ぜひ以下の切り方を参考にしてみてください。
猫用の爪切りを使う
猫の爪切りを行う場合は、猫用の爪切りを使いましょう。猫用の爪切りは、大きく分けて「ハサミタイプ」と「ギロチンタイプ」の2種類があります。
ハサミタイプは、小さいハサミのような形をした爪切りで、ギロチンタイプは、ハサミの刃の部分がギロチンのようになっており、その中に猫の爪を通して切り落とす仕組みになっています。
爪がまだ小さい子猫の場合はハサミタイプがおすすめですが、爪が厚くなってきた成猫であれば切れ味のいいギロチンタイプがおすすめです。また、爪切りは切れ味のいい物を常に使うようにすると爪を圧迫する痛みがないのでスムーズに行う事が出来るでしょう。
ハサミタイプの爪切り
ギロチンタイプの爪切り
1回で全ての爪を切ろうとしなくても良い
爪切りをしている間は、猫にとって嫌な時間でしかありません。なので、その嫌な時間が長く続けば、当然反抗したくなるもの。できるだけ嫌な時間が長くならないように、爪切りを行う時は手短に行うということを意識しましょう。
1回の爪切りで猫の両手足の爪を全て切ろうとすると、どうしても時間がかかってしまうため、爪切りを嫌がる猫の場合は、1日1本だけといった切り方をしてみましょう。そうすることによって、爪切りの頻度が自然に増え、爪切りに慣れる可能性もあります。
猫が寝ている時を狙って爪切りを行うのもおすすめ
爪切りの頻度を意識しすぎて、猫が起きている時に無理やり捕まえて爪切りを行ってしまうと、猫が嫌がってしまい大暴れする可能性があります。そのような状態になってしまっては、頻度がどうの、爪切りがどうのどころの騒ぎではなくなってしまうため、起きている時の爪切りは諦めましょう。普段は大暴れして爪切りを嫌がる猫でも、寝ている時を狙えば、案外すんなりと爪切りをさせてくれることがあります。
まとめ
猫の爪切りは、1日1本でも良いので、できるだけ短い頻度で行いましょう。切り方を少し工夫するだけで、スムーズに爪切りを行えるようになる可能性があります。
猫が爪切りを嫌がる場合は、頻度を気にすることだけに集中しないで、できるだけ猫に負担をかけない方法をとってみましょう。