猫の9か月は人の15歳!
猫の生後9か月を人間の年齢に換算すると、15歳前後になります。猫は生後1か月で人間の1歳頃、生後12か月で人間の17歳頃になることから、まだまだ子猫感が残る生後9か月頃であっても、立派に成猫に近づいている時期であると言えます。体の骨格はほぼ成猫と同じになり、睡眠時間、食事量などの生活リズムも安定し始めます。
と言っても、メインクーンやノルウェージャンフォレストキャットなどの、成長が緩やかな品種の場合は、まだまだ子猫感が抜けない場合も。品種に関わらず、成長スピードにも個体差がありますので、年齢の換算は目安程度にして、愛猫の性格や様子をしっかりと観察してあげてくださいね。
9か月の猫は避妊去勢を考えよう
生後9か月の猫で、まだ避妊、去勢手術を受けていない場合は、本格的に避妊、去勢手術について考える必要があります。というのも、猫は生後6か月前後で性成熟、つまり初めての発情期を迎えます。基本的には発情期を迎える前に避妊、去勢手術を行うことが望ましいとされており、現在では生後6か月頃の避妊、去勢手術を勧める動物病院も増えています。
そのため、生後6か月頃になれば十分に手術を行えるタイミングでもあり、既に発情期を迎えていても不思議ではありません。避妊、去勢手術を行うことで防げる病気もありますし、満たされない性欲へのストレスを抑制するためにも避妊、去勢手術を行うことを強くおすすめします。
まだ発情期を迎えていないという場合、愛猫の品種や体質、生まれ月などによっておおよその発情期の時期を予測することもできますので、かかりつけの獣医師にしっかりと相談しましょう。
9か月の猫は留守番できる?
猫は、生後9か月頃になればある程度落ち着いてお留守番することが可能です。と言っても、お留守番に重要なのは猫の年齢そのものよりも、「慣れ」であることをしっかり理解しなければなりません。
例えば、生後3か月であっても、徐々にお留守番のトレーニングを行っていけば、お利口にお留守番をすることができますが、生後9か月であってもお迎えしたばかりの場合や、ある日突然長時間のお留守番をさせると、不安やストレスを感じてしまう可能性があります。
性格によるところも
お留守番に関しての得意不得意は猫の性格に依存することもあり、生後9か月になったからお留守番ができるようになる訳ではありませんので、様子を見ながら少しずつお留守番の練習をさせましょう。とはいえ、睡眠時間も長く、独立心を持ち合わせている猫は、犬などと比べてお留守番が得意と言われます。
何歳であっても、短時間であれば問題なくお留守番できるでしょう。しかし、生後9か月頃ではまだまだ悪戯盛りの猫ちゃんも少なくありません。お留守番中に危険な場所に入ったり、盗み食いをしたりできないようにしっかり対策を行ってくださいね。
9か月の猫の食事
9か月頃に猫は成猫とほぼ同じ体型になり、体重の増加も緩やかになります。ただ、この時期は個体による骨格や体格の差も大きいため、食事の内容や量に関してはかかりつけの獣医師としっかり相談をしましょう。
生後9か月の猫の体重
生後9か月の猫の体重は2kg~5kg程度です。とは言っても、品種や骨格によって異なるため、かかりつけの動物病院で適正体重について確認しておくといいですね。
生後9か月の猫の食事量
9か月の猫の食事量は、愛猫の体重や体質、食べさせるフードによって異なります。ただ、1日に必要なカロリーは成猫とほぼ同じになりますので、体重×80カロリーを目安にするのもいいかもしれません。我が家の愛猫は生後9か月の時点でかかりつけ医に、「これ以上、太らないでね!」と釘を差されました。(笑)こればかりは個体差がありますので、かかりつけの獣医師に相談するといいですね。
生後9か月の猫の食事回数
生後9か月になると、1度の食事で量をしっかりと食べられるようになるため、成猫と同じ1日2回に切り替えていく飼い主さんが多いようです。
ただ、早食いをしてしまう猫や、食欲旺盛でおかわりの催促が多い猫の場合は、1日3回程度に分けて与えても問題ありません。我が家の愛猫はとっくに成猫になってしまいましたが、体型維持のためにも未だに食事回数は1日3回のままです。1日の総給餌量にだけ注意すれば、生後9か月を過ぎたからといって必ずしも食事回数を減らさなければならない訳ではありません。
生後9か月の猫のフード
生後9か月の猫のフードは、高タンパクなドライフードがメインになります。また、見た目もほぼ成猫と同じになる生後9か月頃は、子猫用フードから成猫用フードへの切替えを考え始める飼い主さんも多いかもしれません。
ただ、この時期は見た目は成猫とほぼ変わりなくても、体はまだまだ未熟な場合もあるため、あまり早期に切り替えてしまわないよう注意しましょう。
フードの違いは
基本的に、子猫用フードと成猫用フードの違いは含まれているカロリーと栄養価の量です。成長期にあたる生後1年までは、少量で高い栄養価とカロリーを摂取できる子猫用フードが必要ですが、成長が早かったり、既に体重調節を行う必要があったりする個体の場合は、維持期にあたる成猫用フードに切り替えても問題ありません。
実際に、獣医師から体重増加にストップがかかっていた我が家の愛猫は、生後1年を迎える前に成猫用フードへと切り替えました。ただ、これは品種や個体による差も大きいため、かかりつけの獣医師と相談してから切替えを行うと安心ですね。
生後9か月の猫におすすめのフード
ニュートロ ワイルドレシピ
ニュートロのワイルドレシピ子猫用です。ワイルドレシピは、肉食動物である猫本来の食事を再現した高タンパク、グレインフリーのキャットフードです。筆者自身、様々なプレミアムフードを購入してきましたが、その中でもワイルドレシピシリーズのドライフードは最も食いつきが良く、おすすめのフードでもあります。
ロイヤルカナン FHN キトン
ロイヤルカナン、成長後期の子猫用ドライフードです。成長が緩やかになる後期に対応した設計となっているため、子猫用フードから成猫用フードの切替えに悩んでいる方は、こちらを試してみるのもいいかもしれません。
ピュリナ ワン 子ねこ 妊娠・授乳期の母猫用
ピュリナワンの1歳までの子猫用ドライフードです。ピュリナワンは、ペットショップやホームセンターなどでも販売されており、安全性が高いキャットフードでありながら、価格は安価なため非常におすすめです。成猫用ラインナップも非常に豊富ですので、切替え後のローテーションも心配要りませんよ!
ちなみに、子猫期にはなるべく様々な種類のキャットフードを食べさせてあげることをおすすめします。主食に影響しない程度におやつとして、ウェットフードを与えるのもおすすめです。というのも、猫の場合、生後半年頃までに食べたことがあるものしか受け付けなくなる「ネオフォビア現象」を引き起こす可能性があります。
猫が決まったフードしか食べられない場合、そのフードが手に入らなくなってしまうと食事そのものが困難になってしまう可能性も。成長や体質の変化に伴ってフードを切り替えていく必要もあるため、好き嫌いはともかく、どんなフードでも食べられるようにしておくことを心がけましょう。
まとめ
猫の生後9か月は、見た目は見違えるほど立派になったのに、まだまだ子猫感が抜けきらない時期もあります。
体は大きくなったのに同じように悪戯をするものだから、家中をぐちゃぐちゃにされてしまうことも。(笑)
また、生後9か月の猫の食事に関してはこちらが何を食べさせるべきか悩んでいるうちにあっという間に成猫になってしまいますので、あまり深く考えず、心配なことは獣医師に相談しましょう!「生後9か月」という年齢による目安を知ることよりも、愛猫の体質をしっかりと理解することに努めることが大切な時期でもあります。
ただ、猫の生後9か月は、まだまだ基本となる体作りをする大切な時期でもありますので、どちらかと言えば、「食べ過ぎる」ことよりも「食べない」ことの方が心配です。多少量が多いくらい、遊びや運動でサポートしてあげれば問題ありません。
深く考えすぎて悩むよりも、あっという間に過ぎてしまうその時期にしか見られない、愛猫の愛らしい姿をしっかりと目に焼き付けておきましょう。