猫はケージ飼いしても大丈夫?
猫をケージで飼うとなると心配になってしまうのが、ストレスが溜まってしまうのではないだろうか?本当にケージで飼うことにメリットはあるのだろうか?ということではないでしょうか。しかし猫をケージで飼うのはメリットがあるのは確かです。
ケージ飼いのメリット
- 安全な場所を確保できる
- 猫だけの場所を作ってあげられる
- 隔離できる場所が確保できる
- しつけに役立てることができる
猫をケージ飼いするデメリット
- 猫の運動不足につながる
- 猫がストレスを感じる
- 飼い主とのスキンシップが減る
- ケージを置いて置くスペースが必要
猫をケージに長時間入れておくと、やはり運動不足になってしまいます。上下運動はできますが、歩いたり走ったりすることはできません。外や家の中で自由に生活している猫のことを考えると、ケージに長くいる猫は運動量が少なくなるのは当然と言えるでしょう。
また、思うように運動ができないことから、猫がストレスを感じることもあるでしょう。運動できないということだけではなく、行きたい所に行けないということでストレスを感じます。外の景色が見えない、変化が感じられないような場所であるといったこともストレスの原因となります。猫の自由を制限することになるのは、いちばんのデメリットと言ってよいかも知れません。
さらに、人が家にいる際にもケージに猫をずっと入れていると、飼い主さんとのスキンシップが減ることにもつながります。ケージに長い時間いることが増えれば、飼い主さんになかなか慣れない原因のひとつとなるかも知れません。
他には、ケージは常に部屋に置いておくものなので、置き場所が必要になります。広さもあり、高さもある程度あるため、部屋のスペースを猫用ケージのためにずっと使うことになります。
猫をケージ飼いする時の注意点
ずっと猫を入れたままにしない
どれだけ快適なケージを用意してあげたとしても、限られた空間でしか生活ができないとどれだけ大人しい猫でもストレスが溜まってしまいます。また、大きくて広いケージを用意しても本来ならば自由に好きなところへ移動して生活をする動物ですからある程度、自由に部屋を動き回れる時間は必要になります。
ケージで猫を飼うのは可能ですが、その場合は猫をケージに入れたままにはせずに、必ず一日のうちに数時間はケージの外で遊ぶ時間を作ってあげましょう。
運動不足に気をつける
運動不足は猫にとってストレスの原因となるだけではなく、病気の原因となることもあります。特にケージで猫を飼う場合、運動ができる範囲が限られてしまうため運動不足になる可能性が非常に高くなっています。そのため、猫をケージ飼いする場合は通常よりも運動をさせてあげることについて気をつけてあげましょう。できれば一日のうちで数十分程は一緒に遊んであげるようにしてはいかがでしょうか。
温度管理に気をつける
ケージ飼いをするうえで気をつけて欲しいのが温度管理です。猫のケージは大きいため同じ場所に固定をすることになります。そうなると、ケージを置いている部屋が暑過ぎたり寒すぎるからといって簡単に移動をすることはできなくなります。
もしケージで生活をしている猫が留守番中に暑すぎる、寒すぎると感じても、自ら移動はできず体調を崩す原因となります。最悪の場合は熱中症によって命を奪われる可能性も。そのような悲しい事故を防ぐためにも、ケージを置く部屋はしっかりと温度管理ができる部屋にしましょう。また、留守番をケージでさせる場合はエアコンなどを使うようにして快適な生活を送らせてあげるようにしましょう。
猫のケージ飼いみんなはどうしてる?
保護猫をお迎えしたぷりんさん宅のケージをご紹介します!
ケージを購入した理由
我が家では基本的に家に家族の誰かがいる時は、猫は部屋の中でフリーにしています。ただ、当然日中留守にする時間もあります。そんな時、見ていない時に何か事故などがあったら危険なので、家に誰もいない時はケージの中に入ってもらうために購入しました。また、夜も静かに寝てもらうためでもあります。
1.全体写真
2.ケージの中のレイアウト
ケージの中で動いた時にこぼれないように、水入れは鳥用の物を柵に引っ掛けています。
3.こだわりのポイント
2段目から下に飛び降りる時にベッドが落ちないようにベッド下に滑り止めを敷いています。
4.ケージの中でくつろぎ中の猫
ケージがあって良かったこと
まず、日中は成猫と子猫を一緒に過ごさせていますが、子猫の活動はとても活発です。時々成猫だけで静かに過ごしたい時があるようなので、そんな時はケージに入れています。また地震などの災害の時には、ケージの中にいることが慣れていると避難所などで苦労せずに過ごせますし、仮に病気などで入院する時でも安心です。
猫をケージ飼いに慣れさせる方法
慣れるまではケージの中で暴れたり鳴き叫んだり大騒ぎするかもしれませんが、愛猫ちゃんのためにグッと我慢して知らんぷりをしてください。根負けをして中途半端に出したり入れたりするといつまでも慣れないので、初めは短時間から徐々に時間を延ばして慣れさせます。
ケージそのものに慣れさせるために、入り口を開けたままにしていつでも出入りできる状態にして様子をみるのもいいでしょう。 トイレとお気に入りのクッションや毛布を入れておけば、好奇心旺盛な猫ちゃんは「あれ?にゃにコレ??」と興味を示し、毛布の上でウトウトするかもしれません。
我が家の愛猫は小さい子供が苦手みたいで、子供たちが遊びに来るとケージに避難します。愛猫にとっての安全な場所という感覚のようで、愛猫自身でも使い分けています。
いつ何があるかわかりません。ケガや病気で入院したり、やむをえずペットホテルに預けたりする事があるかもしれません。ケージに慣れさせておけば、そういった時のストレスを軽くしてあげられることにもつながります。
猫のケージの選び方
高さのあるケージ
猫をケージで飼育する場合にまず気をつけて欲しいのが高さのあるケージを選ぶことです。猫は高低差のある運動が必要な動物です。また高いところにいるというだけで大変快適な場所に変わります。
また高さのあるケージがあれば移動する範囲も広くなります。もし、お部屋の関係であまり大きな場所をとるケージは用意できないというときは、せめて高さのあるスリムなタイプを選ぶようにしましょう。
段差が多いものを選ぶ
高さのあるケージの中でも段差の数が多いものを選ぶとさらに可動域が増えて快適な空間にしてあげられます。
我が家の猫のご愛用ケージは一番下に「トイレ」、1段目と2段目にモミモミ(フミフミ?)できる素材のクッションを置いています。 まず1段目に上がってからすぐ2段目に移り、ほとんどこの2段目でくつろいでいます。 ウチの場合はお留守番をさせる時間は長くても2時間くらいなのでフードと水は入れていませんが、長くお留守番をさせるようでしたらフードと水も置けるような大きさのモノを選んであげるとよいでしょう。
脱走をしないか
安価なケージの中には、扉を強く押したら開いてしまうようなものもあるようですが、そんなケージではケージの意味がありません。そのためケージで猫を飼う場合は、多少無茶をしようと、暴れようとしても、脱走の心配がないようなケージを選ぶようにしましょう。
大きすぎないものを選ぶ
部屋に対してあまりにも大きすぎるケージを選んでしまうのもおすすめできません。理由としては、お部屋に対して大きすぎるケージを選んでしまうと部屋の内部を圧迫して飼い主の生活に支障をきたしてしまいます。
猫にとって快適な空間を用意してあげるのはもちろんですが、それによって人間の生活が脅かされてはいけません。猫にとっても人間にとっても快適で住みやすい空間を用意するためにも、お部屋のサイズにあったケージを選ぶようにしましょう。
安全性を確認する
大切な愛猫が使うものですから、ケージを使用することで怪我をしてしまうような危険な商品を使いたくはないですよね。ケージの事故は意外にも多く、ケージの間に足が挟まる事故、金具が飛び出していたことで起こる事故、さらにはケージが倒れてしまう事故や転落事故など多くのリスクが存在しています。
愛猫が安全、安心にケージを使えるように、ぜひ安全性をしっかりと考慮して選んであげるようにしましょう。
キャリーバックに猫を慣らす事も大切
愛猫を予防接種や病気などで病院に連れて行く、公共の乗り物などに乗せる、災害などで避難するなどの時のために「キャリーバッグ(キャリーケース)」 に慣れさせておくこともおすすめします。
我が家の愛猫がお世話になっている獣医さん推奨の「キャリーバッグ」は通気性が良く、上が開いたり蓋の取れるプラスチック製などでできたしっかりしたモノ。欲を言えば、上からも両サイドからも出入りさせることができる3開きタイプが一番!とのことです。病院嫌い(暴れる?)の愛猫ちゃんでもキャリーバッグに入ったまま簡単な触診や注射をすることができるからということでした。
初めはすぐに入ってくれないと思いますが、少しずつ時間を延ばして慣れさせるようにしましょう。
我が家の愛猫はおやつで練習をしました。
いつものごほうび用のおやつ一粒で誘い込み
↓
入ってからもう一粒あげて
↓
一旦 外へ出し
↓
もう一度一粒で誘い込み
を何度か繰り返すうちに入るようになりました。
病院に行く時はもちろん、年に2回実家に帰省する時に船に乗るのですが、その時も おとなしく入っていられるのでキャリーバッグごと船員さんに預け、降りる時に渡してもらいます。
「狭くて窮屈そう・・・」と思うかもしれませんが、猫は野生だった頃外敵から身を守るためにくぼみや小さな穴に隠れて休んだり眠ったりしていたので、その名残りで狭い場所は平気です。むしろ 安心できて落ち着けたりするので、慣れてしまえばそんなに心配することはないと思います。
お留守番をさせる時のためのケージ、病院などに連れて行くときのためのキャリーバッグ(キャリーケース)に慣れさせることは、愛猫といつまでも一緒に居られるために必要なことだと私は思っています。
猫のケージ飼いは「安全な場所」を作る事
外出中に愛猫を部屋に放したままお留守番をさせている方が多いと聞きますが、電気のコードにイタズラしたり、割れてしまうものをひっくり返したりなどの事故が起きる前に「ケージ」に入れる習慣をつけておく事をおすすめします。
状況に応じて、猫をケージ飼いすることはとても大切なことだと思います。愛猫ちゃんにとっても「安心できる安全な場所」のひとつになるはず。
ケージ飼いと言うと「いつもケージの中に閉じ込めておく」ような響きに聞こえますが(ご家庭の事情でケージの中で飼われている方もおられるかもしれませんが)、ここでは一緒に過ごせる時は自由に部屋の行き来ができるよう放し飼い状態、例えば「猫の苦手なお客さんが来る」「飼い主さんがバタバタしてて愛猫にかまっている時間がない」「悪さ(イタズラ)をして叱っても聞かない」など状況に応じて「ケージ」を利用するという意味合いにとっていただきたいと思います。
猫は、自由に過ごせる状況でもお気に入りの場所でのんびり過ごすことの多い動物です。ケージを猫が安心できる場所にして、飼い主さんと猫両方の安心、安全のためにこのようにケージを利用することはとても良いことだと思います。