猫が安心できる生活は長寿につながっている!?
猫全体の平均寿命は2019年の時点で約15才と長生きするようになり、中には20才越えの元気な長寿の猫もいます。
猫の種類や性別によって多少寿命の長さに異なる場合もありますが、普段の猫の生活環境が寿命に大きく関わっています。落ち着けることができずリラックスできない生活では免疫力が下がりやすく、体調を崩してしまいがちになります。
私たち人間もストレスが多い生活だと風邪や病気になりやすいですが、健康で長生きしている人はストレスがなく、気持ちも明るくて生き生きとしていますよね。
猫も同じように身の危険性がない室内飼いやワクチンによる予防なども大事ですが、ストレスがなく安心して快適に過ごせる生活が猫の健康となり、長寿につながります。
猫を安心させる7つの方法
静かな環境を用意する
猫は音に敏感なため音が大きくうるさい場所は嫌いなため、猫が安心できるように物音がなく静かな環境をつくるようにすることです。リラックスして安心できるように人通りの少ない場所や、猫専用の部屋を設けるようにするとよいでしょう。
急に動かない
猫は私たち人間の10/1くらいしか視力がありませんが、動体視力がとても優れています。猫じゃらしで遊ばせてあげることは問題ありませんが、手で遊ばせる習慣を身につけてしまうと手の不規則な動きに反応しやすくなり、怪我をする恐れがあります。
また急に猫に近づくこともビックリしてしまうため、ゆっくりと歩みよるように猫と接することが大切です。
安心してくつろげる場所を用意する
元々猫は単独動物で高い所を好むため、猫が安心してくつろげる場所をつくることが大切です。特に多頭飼いの場合は猫の相性や性格にもよりますが、それぞれ自分のパーソナルスペースを必要とします。
キャットタワーを設置したり、本棚を利用して上に上がれるようにするなど、安心できるような高い場所をいくつか用意しましょう。
狭い場所
よくダンボールやボックスケースの中にいることが多いように、猫は広い場所よりも狭い場所を好み安心します。また狭い場所は身を隠すこともできるので、安心して寝ることができます。
静かな環境で狭い場所をつくってあげると、来客など猫にとって大きなストレスがかかりそうな状況下でも、その場に逃げ込むことができるのでダンボールなどの箱を用意したり、ベッド下に潜れるようにするなど家具の配置を変えてみましょう。
運動ができる場所
怪我や感染防止に完全室内飼いが好ましいですがその分、運動不足になりがちになります。猫の種類によっては運動量が多く必要なものもあります。運動不足は肥満になりやすくなるだけではなく、ストレスの原因にもなります。
上下運動ができるキャットタワーを置いたり、キャットウォークなど猫が家の中でも伸び伸びと運動ができるようにしましょう。
猫が嫌いなニオイに気をつける
猫は私たち人間よりも嗅覚が鋭く敏感なため、些細なニオイでもとても影響を受けやすいです。特に柑橘系のニオイは猫にとっては嫌いなニオイなため不快な気持ちを与えてしまいます。柑橘系のニオイは香水だけではなく柔軟剤などにもよく使われているため、安心感を得られるためにもニオイに注意する必要があります。
またタバコも猫にとって健康に害を及ぼします。タバコの副流煙による悪影響は人間のおよそ5〜6倍以上ともいわれています。タバコは喘息の原因にもなりますし、猫に嫌われる要因でもあります。そのため猫の心のケアだけではなく健康面の配慮も必要で、タバコがない環境下が好ましいです。
話しかける時は高い声でゆっくりと
よく声が低い男性よりも、声が高い女性の方が好まれる傾向があります。猫は嬉しい時などに高い声を発するため、高い声に対して安心感を感じます。
そのため猫が安心感を感じられるように、高い声でゆっくりと話しかけてあげることです。
また私たちは音楽を聴くとリラックスできたり、ストレス発散効果もあります。最近の研究では猫もある音を聴かせると体を擦りつけるなどの好意的な反応が見られ、リラックス効果をもたらすといわれています。
人間よりも1オクターブ高い音や周波数、猫が安心する時に鳴くゴロゴロ音や、子猫が母猫の母乳を吸うテンポなどが興味を示し、安心する音と考えられています。
もちろん猫も個体差によって好みの音楽は違うので、愛猫が好きな音楽を見つけてあげてみましょう。
猫が安心している時に見せる仕草と寝相
喉をゴロゴロ鳴らす
猫が安心している仕草といえば、やはり喉をゴロゴロと鳴らすことではないのでしょうか。猫は安心していることを相手に伝えるために喉をゴロゴロと鳴らしているといわれています。
中には体調が悪い時や、自分の気持ちを落ち着かせるためにも喉を鳴らすことがあるようですが、表情がリラックスして喉をゴロゴロと鳴らしているようであれば安心しているといえます。
ふみふみしている
猫が毛布やタオルなどの上で前足でふみふみしている事も、安心している時に見られる仕草の1つです。母猫に甘えていた子猫の頃の気持ちに戻り、飼い主さんのことを信頼している証拠でもあります。
ふみふみしている時に指をグーパーと繰り返して閉じたり開いたりしており、安心感と共にとてもいい気持ちになっているようです。
飼い主さんの側にくっ付いている
猫が自ら飼い主さんの膝の上に乗せてくる事や、そばに来て座るなど、くっ付いている場合は安心していたり、飼い主さんとの信頼関係があるからこそ見られることです。
元々猫は単独動物でもあるため、自分の身は自分自身で守らないといけないですが、自分を守ってくれている飼い主さんのことを信頼しているので、そばにいる方が安心します。
シッポを垂直に上げている
猫のシッポは動かし方で気持ちを表現することができます。シッポが上にピーンと立っているようであれば、嬉しい時や安心感がある意味となります。
またシッポを上に上げた状態で左右にゆっくり振っている仕草も嬉しかったり、安心しています。ですが激しくブンブン大きくシッポを振っている場合はイライラしていたり、嫌われたサインでもあるため、シッポの動かし方にも注意が必要です。
お尻や背中を向けて寝ている
猫が布団に潜って飼い主さんと一緒に寝ることも、そこが猫にとって安心して寝ることができる場所と認識しています。更にお尻や背中向けるように寝ているようであれば、無防備で完全に安心きっていると思われます。
猫にとって相手に自分の背中を見せることは襲われる身の危険性があります。ですが飼い主さんの事を信頼しているのであれば、あえて後ろ向く必要性もなく、自分の急所であるお尻や背中を見せるなど自由気ままな体勢で寝ているのです。
お腹を見せて寝ている
猫は丸くなって寝ているイメージがありますが、お腹を見せて無防備に寝ている「ヘソ天」も完全に安心しきっています。
お腹も猫にとっては急所であるため、通常であればお腹を見せて寝ることはありません。信頼している飼い主さんの前や、安心する家だからこそ警戒心も解かれリラックス状態で寝ているのです。
また猫が安心している時に見られる仕草や寝相について詳しく書かれている記事がありますので、この機会にぜひ目を通して見てください。
まとめ
猫の寿命が伸びている背景には獣医療の進歩もありますが、私たち人間と同じように猫もストレスがなく安心できる生活を送ることで、健康に長生きすることができます。
猫の性格や種類などにもよりますが、猫が安心できるように物音がなく静かで狭い場所をつくったり、キャットタワーを設置するなどの工夫をしてあげることが大切です。
また猫がお気に入りの毛布や、ぬいぐるみなどを側においてあげることも安心感を与えてくれます。猫が安心できるような部屋の改善をする際にあたって、コロコロと変えてしまうのは返って落ち着かずストレスの原因になりますので、猫の様子を見ながら快適に過ごしてあげましょう。