猫の乳離れはいつ?しない時の対処法やおすすめ離乳食

猫の乳離れはいつ?しない時の対処法やおすすめ離乳食

猫にも乳離れをする適切な時期があるのをご存知ですか?特に意識して乳離れを促さなくても、自然と乳離れをする子猫もいますが、生後数ヶ月経ってもまだ乳離れができない子猫も実は多くいます。本来猫はいつごろ乳離れをするのがいいのか、もしもできない場合はどうすればいいのかを、離乳食の与え方と共に紹介していきます。

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記事の監修

北里大学獣医学科卒業。埼玉県内の動物病院で勤務医をしながら教育・研究にも携わっており、大学では『伴侶動物の鉄代謝』をテーマに研究しています。『猫は小さな犬ではない』という格言のもと、何よりも猫ちゃんの健康と福祉の向上を一番に考え、日々の診療に励んでおります。

猫が乳離れする時期

たくさんの子猫に授乳する母猫

猫は生後1週間~10日ほどで徐々に目が開き、2週間目を迎える頃にはだいぶ目が見えるようになって、活動範囲も広がってきます。

そして生後4週間も経つとだんだんと歯が生え始めますので、この頃が乳離れをするのに適切な時期だとされています。子猫の歯は大変鋭いので、いつまでも乳離れができないと母猫の乳首を誤って噛み切ってしまうこともあります。

噛み切らないまでも、お乳に吸い付くときには多少なりとも歯が当たり、それが原因で乳首に傷が付いてしまうことが多々あります。そこからバイキンが入り感染症になってしまう恐れもありますので、歯が生え始める頃には乳離れをさせる必要があります。

猫に乳離れをさせる方法

おもちゃを見つめる子猫

離乳食を開始する

乳離れをするのに最も良い方法は、離乳食を開始することです。離乳食を開始してお腹を満たしてあげれば、お乳を欲しがることもなくなり、自然と乳離れが完了します。

他に興味を持たせる

子猫がお乳を吸い付こうとしているところを見付けたら、すかさずおもちゃなどで誘って、気をそらしながら母猫から離します。そのまま少し遊んであげたり、優しくブラッシングをしてあげたりすることを繰り返していけば、お乳に吸い付く行為自体を段々と忘れていきます。

母猫に腹巻きなどをする

子猫は体温調整が上手にできませんので、母猫から離してしまうのはあまりおすすめできません。かといって、母猫が常に側にいる状態では、なかなか乳離れが進まないこともあります。

そのようなときには、母猫のお腹に腹巻きなどを巻いて、乳首を隠してしまいましょう。物理的に吸い付くことができないようにしてしまいます。

猫が乳離れしたときに食べさせる物

離乳食を食べる子猫

離乳食

子猫の歯が生え始めまたら、離乳食を開始します。離乳食は乳離れを目的としていますが、お乳だけではまかなえなくなってくる栄養を補うための大切な過程となります。

離乳食はまず、ドロドロの状態のものから始めていき、歯の生え具合や食べるときの様子を確認しながら、徐々に固さを調整していきます。通常は生後2か月を迎える頃にはカリカリのフードが食べられるようになっていきます。

離乳食の作り方

離乳食は市販の子猫用離乳食や、子猫用フードを柔らかくふやかした物を与えます。
フードをふやかす場合には、ぬるま湯か水を使用します。熱湯を使用してしまうと、フードに含まれている栄養素が乱れてしまいますので、必ずぬるま湯か水を使用してください。

最初、フードが完全にかぶる程度の水分量で、指で軽く押すだけで潰れて芯が残らない状態にまでふやかします。このとき水の代わりに子猫用のミルクを使用しても構いません。
成長していくとともに、ふやかす時間や水分量を加減して、固さを調整していきます。

離乳食を与える回数

離乳食を開始し始めたばかりのときには、1日に3~5回程度に分けて与えていきます。
お乳しか飲んでこなかった子猫は、離乳食の食べ方が分かりませんので、次のような手順で与えてください。

  • 離乳食を指で子猫の口元に少し付ける
  • 子猫がそれを舐めたら、また少し付けて舐めさせることを繰り返す
  • 何度か繰り返した後、離乳食の入ったお皿を子猫の口元に近付けて、お皿から直接舐めさせる

最初は上手に舐めることができませんので、周りに離乳食が飛び散ってしまいます。
新聞紙などを広げた上で与えるのがおすすめです。

また少しひと肌ぐらいに温めてあげるといいかもしれません。

体重をチェックする

離乳食を開始したら、日々体重をチェックしてください。
この頃は体重が少しずつでも日々増えていきますので、体重増加が見られない場合には、離乳食が十分に食べられてない可能性があります。そのような場合には、与える回数を増やしたり、固さを調整してあげたり、工夫をしてください。

ミルクを補充する

離乳食を開始した当初は、上手に食べることができずにお腹が満足しない場合もあります。そのため離乳食の後には飲みたいだけミルクを与えます。

このとき母猫のお乳を吸わせてしまっては乳離れになりませんので、市販のミルクを哺乳瓶かお皿を使用して与えてください。離乳食が上手に食べられるようになると、自然とミルクの量も減っていきますので、そこで乳離れは完了となります。

ジェーピースタイル 幼猫用離乳食

ジェーピースタイル 幼猫用離乳食 420g
1,045円(税込)

商品情報
・本体サイズ (幅X奥行X高さ) :10.5×10.5×12.0cm
・本体重量:420g
・原産国:日本

粉末タイプの離乳食です。水分量を調整するだけで、子猫の成長に合わせた固さの離乳食を簡単に作ることができます。



ロイヤルカナン 子猫用 フードセット

ロイヤルカナン 離乳期〜4ヶ月齢までの子猫用 フードセット
2,554円(税込)

商品情報
・ロイヤルカナンマザー&ベビーキャット 400g×1袋
・ロイヤルカナン ベビーキャット 100g×6個

乳離れ時期の子猫も食べることのできるムース状のウェットフードと、ふやかして与えることのできる超小粒のドライフードのセットです。母猫の栄養補給にも最適です。



ワンラック (ONE LAC) キャットミルク

ワンラック (ONE LAC) キャットミルク 270g
1,609円(税込)

商品情報
・原産国 : 日本
・内容量 : 270gX1缶入

子猫用の粉ミルクです。離乳食用にフードをふやかすときに、水の代わりに使用することができます。母猫の母乳の出がよくないときにも、母乳の代わりに与えることができます。

授乳時の母猫はふだんよりも栄養を多く必要としますので、母猫に与えることで栄養補給にも役立ちます。

まとめ

子猫のお世話をする母猫

猫の乳離れの時期や、乳離れをする方法と、その後の離乳食について紹介してきました。
野良猫の場合には、適切な時期になると母猫が子猫を威嚇して乳離れをさせることもあるようですが、家猫の場合ではなかなかそれは上手くいかず、飼い主さんの手助けが必要となる場合が多いです。

子猫の乳離れに伴う離乳食の時期は、飼い主さんには少し手間がかかるかもしれませんが、猫の一生のうちで考えるとほんのわずかな時間ですので、楽しんで与えてみてください。

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