生まれたての子猫の育て方!知っておきたい3つのポイント

生まれたての子猫の育て方!知っておきたい3つのポイント

生まれたての子猫は、とても小さくかわいいですよね。通常は母猫が子猫を育てますが、何らかの事情で人間が育てなければならないこともあります。生まれたての子猫を育てるうえで知っておきたいポイントをご紹介します。

生まれたての子猫の育て方

生まれたての子猫

生まれたての子猫

生まれたての子猫は人間の手のひらにおさまるほど小さく、体重は100gほどしかありません。そんな小さな子猫を育てるのは、離乳した子猫と比べてとても難しいと言われています。一般的に子猫のお世話は母猫が全て行い、人間はあまり手出しをしません。

しかし、子猫が母猫とはぐれた場合や育児放棄された場合などは、母猫のかわりに人間が生まれたての子猫を育てることになります。母猫が育児放棄する理由はいくつかありますが、その一つは子猫の体が弱く育たないと母猫が判断することです。そういった要因から、生まれたての子猫の1年後の生存率は20%や10%と言われていて、育てるのも難しいとされています。

生まれたての子猫の育て方のポイント

子猫の育て方は、成長に応じて変化します。生まれたての子猫の場合「保温」「哺乳」「排泄」この3つがポイントです。適切に行われないと子猫が弱ってしまうので、覚えておきましょう。

生まれたての子猫の保温

お乳を飲んでいる子猫たち
  • 室温25℃
  • 湿度55%
  • 38℃くらいになる暖かい場所

生まれたての子猫は、皮下脂肪がないため、自分で体温調節をすることができません。母猫のお腹の下にもぐったり、兄弟猫とくっつくことで体温を維持できますが、母猫とはぐれた子猫は、状況によって1~2時間で命の危険が出るほど弱ってしまいます。特に生後一週間までは子猫の体温を安定させることがとても大切です。

生まれたての子猫を育てる場所は、室温25℃湿度55%くらいの部屋が適しています。箱にふわふわした布を敷き、ペットヒーター、湯たんぽ、使い捨てカイロなどを布で覆い、母猫の体温と同じ約38℃になる場所を作ります。ペットヒーターや湯たんぽなどは、直接子猫の肌に当たると、低温やけどを起こしてしまうので注意しましょう。

また、生まれたての子猫の体温は34~37℃、生後一週間では36~37℃と変化します。そのため、暖かい場所とそうではない場所を選べるように、ヒーターや湯たんぽを設置しましょう。夏や冬にエアコンを使用する場合、電源を切った後の温度変化にも注意が必要です。

雨で体が濡れているなど子猫の体が冷え切ってしまっているときは、40℃くらいのお湯につけて温めてあげます。マッサージもして、子猫の体温が戻るまで行います。保温できる環境がない場合や、体温が上がってこないときは動物病院に相談をしましょう。

生まれたての子猫の哺乳

寝ている子猫

生まれたての子猫は、哺乳が必要です。生まれたての子猫は、哺乳が必要です。生後一週間頃までは、2時間ごとに2~3ccのミルクを飲ませます。生後二週間頃までは、3時間ごとに7~8cc、生後3週間頃までは4~5時間ごとに10ccのミルクを与えます。「ニーニー」と鳴いていたらお腹がすいたサインです。生まれたての子猫の哺乳を行う前に次のポイントを覚えておきましょう。

  • 子猫用ミルク
  • 猫用哺乳瓶
  • ミルクの温度は38~39℃

子猫用ミルク

ミルクは「子猫用」を使用します。成猫用や牛乳は与えません。特に牛乳は、乳糖が含まれていて、猫はこれを分解できずに下痢を起こしてしまうことがあります。

猫用哺乳瓶

哺乳瓶は「猫用哺乳瓶」を使用します。生まれたての子猫は、吸う力が弱いので、乳首の穴が大きすぎても小さすぎても飲むことができません。哺乳瓶を逆さまにして、一滴垂れるくらいの穴が開いているのが理想です。

ミルクの温度

ミルクの温度は母猫の体温と同じ38~39℃に作ります。40℃にするとよく飲むことがあるようです。生まれたての子猫は哺乳瓶の乳首を近づけると自分で吸い始めるので、ミルクを与えるときは、子猫の顔を上に向け、口と気管がまっすぐになるような姿勢にします。ミルクを飲む際、子猫の前足が浮いていると不安を感じるので、タオルなどで台を作ると母猫がいるような安心感が生まれます。

ミルクを飲む姿勢が悪い、哺乳瓶の乳首の穴が大きくミルクの出る量が多い、ミルクを勢いよく飲む、といったことがあるとミルクが気管に入り鼻からあふれることがあります。肺炎に繋がる恐れがあるので注意が必要です。子猫が哺乳瓶の乳首を舌で押し出したらお腹いっぱいのサインです。飲み終わったら子猫を立てて、軽く背中を叩いてげっぷをさせましょう。

生まれたての子猫にあげるミルクの作り方はメーカーによって違うので、説明書き通りに作りますが、子猫によってはミルクの濃度が濃いと下痢をしてしまうことがあります。子猫の様子を見て微調整が必要です。哺乳瓶を嫌がる子猫は、スポンジやシリンジを使って少しづつ口に垂らし、上手に飲めない子猫は、ミルクを与える間隔を短くします。飲む力が弱い子猫や、母猫の初乳を飲んでいない子猫は動物病院へ連れて行きます。

生まれたての子猫の排泄

手を伸ばして寝ている子猫

生まれたての子猫のおしっこ

子猫のお腹が下を向くようにします。体を支えながら、濡れたコットンやティッシュで股間を軽くトントンと叩きます。おしっこが出なくなるまでトントンと叩きます。生まれたての子猫のおしっこはとても薄い黄色が正常です。

おしっこをさせる頻度は、ミルクを与える前後です。ミルクの前におしっこをさせると、その分多くミルクを飲むことができます。子猫の排泄のお手伝いは生後1か月頃まで行います。1か月頃になると教えなくても自然と猫砂で排泄できるようになる猫もいます。

生まれたての子猫のうんち

うんちは24~36時間に一度、濡れたコットンやティッシュでお尻を軽くトントンと叩きます。時間は目安で、猫によって排便のペースが異なります。子猫のお腹がパンパンとしてきたり、いつもと違う行動をしていたりしたら、うんちのサインです。

母乳とミルクではウンチの色が違います。母乳は緑色から茶色、ミルクは茶色や黄色です。形はペースト状が通常で、それ以外の形や色のうんちは、ミルクの量や濃度の調整、もしくは動物病院の受診が必要です。子猫によって違いがありますが、「ニャーオニャーオ」という鳴き声の時はトイレのサインです。

生まれたての子猫の注意点

立ち上がる子猫

生まれたての子猫を触るときの注意点

生まれたての子猫を触る前は、手を清潔にし、温めておきます。細菌感染や体温低下を防ぐためです。

体重測定

生まれたての子猫は一日に10~20gずつ増えていきます。体重に合わせてミルクの量も変化するので、毎日体重を記録しましょう。あわせて、飲んだミルクの量や、排泄についても記録します。子猫の体重が増えないときは、動物病院に連れて行きましょう。

その他注意点

紹介した3つのポイント以外にも、体を清潔にすることや、薄暗い環境を用意することなど、生まれたての子猫を育てるには色々な知識が必要です。子猫が鳴いているときは、ミルクの温度や量、味について訴えていることもあれば、排泄の姿勢が気に入らなかったり、寝床に環境が気に入らないなど、何かしら訴えているときです。

何を訴えているのか分からないなど、生まれたての子猫のお世話に慣れていないときは、生まれたての子猫を育てた経験がある人に相談したり、子猫の健康について不安があれば動物病院に連れて行ったり、対応をしましょう。

まとめ

赤ちゃんと子猫

生まれたての子猫は小さくてかわいいですが、つきっきりでお世話をしないといけません。保温、哺乳、排泄、この3つがポイントです。特に外で保護した子猫は体が弱っているため、保温がとても大切になります。生まれたての子猫を育てる経験はなかなかないと思いますが、必要な物などを知っておくと、いざというときに役立つかもしれません。

スポンサーリンク