子猫に哺乳瓶でミルクを与える期間
本来自然な状態で母猫に育てられた場合、約生後1ヶ月半~2ヶ月までは母乳で育てます。
ですので、人間の手で育てることになった場合にも、母猫のように生後すぐから哺乳瓶でミルクをあたえます。
生後1ヶ月を過ぎると歯が生え始め、哺乳瓶の吸い口を噛むようになります。
乳首部分に噛み痕が残り始めたら哺乳瓶から与えるのはやめ、離乳食に切り替えていきます。
このまま哺乳瓶から与え続けると、徐々に噛む力が強くなっている猫に噛みちぎられ誤飲してしまう可能性が有るので、ミルクの後は毎回チェックするようにしてください。
哺乳瓶から与えるのは無理でも、小皿から与える分にはまだしばらくは大丈夫です。
ですが、ミルクを長いこと与えすぎると高たんぱく・高脂肪の摂り過ぎで肥満になってしまうので、猫がミルクを欲しがったとしても生後3ヶ月を過ぎたらミルク断ちをするようにしてください。
もし母猫が傍にいるのでしたら、与えるミルクは母猫のミルクが望ましいです。
もちろん無理そうでしたら市販のミルクでも構いません。
子猫に哺乳瓶でミルクを与える正しい与え方
母猫と同じように与えることが重要なので、飲ませ方やあげる回数など出来るだけ自然な形を意識します。
ミルクの量
体重や生後何日目かを考慮し、パッケージを参考にします。
弱っている子には気持ち薄めにしてみたり、たくさん飲む子には量を増やしてみるなど、猫に合わせて臨機応変に決めてください。
温度
手首にあてても熱くない程度の人肌、大体38度~40度あたりに温めます。
回数・時間
生後どのくらいかで変わります。
- 生後1週間までなら2~3時間おきに7~10回程度
- 生後2週間までなら3~4時間おきに4~8回程度
- 生後3週間までなら4~5時間おきに5~6回程度
という具合です。
しかし、通常はお腹がふくれれば自然に眠りますし、お腹が減れば起きて鳴きますので、起きたらあげるといった感じで問題ありません。無理やり起こしてまで時間や回数にこだわる必要はないので、あくまで目安で参考程度と思って下さいね。
あまり量を飲まなかったり弱っている子、長時間寝っぱなしの子には、状況をみながら寝ていても起こし、ミルクを飲むように促してあげましょう。
与え方
ミルクの用意が出来たら猫をうつ伏せの状態にし、片手で身体を支えながら猫の首がやや上向きになるように与えます。
人間の赤ちゃんのように仰向けであげると、気管に入り、場合によっては誤嚥性肺炎になることもあるので絶対にしないようにしましょう。
哺乳瓶から口を離し顔を背けたら「もういらない」の合図ですので与えるのをやめ、口のまわりを優しく吹いてあげて下さい。
おすすめ哺乳瓶
こちらは乳首が6種類あるので子猫に合わせて付け替えられます。
薬を与える時にも役立つので、子猫の間だけではなく、成猫になってからも使えます。
こちらは乳首はスペアと合わせて2つですが、120ccまで入ります。
ホームセンターや薬局にもあるので比較的楽に入手可能です。
子猫に哺乳瓶が使えない時のミルクの与え方
哺乳瓶が使えないほど小さかったり弱っている子には、
- スポイト
- シリンジ
- 小さい醤油さし
- ガーゼ
- 飼い主さんの指
などを使って与えます。
哺乳瓶が手元にない場合の代用にもなります。
スポイト、シリンジ、小さい醤油さしは、子猫の吸う力が弱い時、口に入れて少しずつミルクを口に流し込んであげます。一度にたくさん口に入らないように気を付けましょう。
上記の方法でも飲めない子には、ガーゼか飼い主さんの指にミルクをつけ、口に垂らすようにして舐めさせてあげます。子猫のペースに合わせ、ゆっくり与えましょう。
まとめ
子猫の授乳時期は短いですがとても重要な時期です。
飼い主さんは付きっ切りで連日寝不足だったり、ちゃんと大きくなってくれるか不安だったり大変ですよね。ですが、その大変な時期もまたあっという間です。
分からないことがあれば獣医師さんに相談するなどし、子猫との生活を楽しんで下さいね。
40代 女性 いずみ
捨て猫が多い地域に住んでいたときには春先になると、路地に子猫が段ボールの中に捨てられていまして、雨のなかだったのですぐに保護して、暖めてから人肌のぬるめのミルクを与えました。
グビグビ美味しそうに飲んでくれるといつも、感動します。すこし落ち着くと、獣医師に診ていただき予防接種を受けて里親に託します。
ミルクを与えていても吐いてしまい、助けられなかったこともたくさんありますが、手の中で看とれたことだけでもせめてもの、供養だなと思えてきました。色んな子猫ちゃんがいますが、捨て猫の場合は、早くミルクを与えてあげることが大切ですね。ミルクの濃さにも注意してあげましょう。