猫に涙やけができる理由と改善する方法

猫に涙やけができる理由と改善する方法

猫の涙やけにはさまざまな原因があり、原因によって改善や予防も違ってきます。この記事では、猫の涙やけの原因や対策などについて紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の涙やけとは

長毛の猫
  • 涙やけとは:涙のあとが黒く汚れた状態の事

猫の目やになどを放置してしまうと、目の周りが常に濡れてしまい、涙のあとが黒く汚れることがあります。この状態のことを「涙やけ」とよびます。

命の危機にさらされるような危険な症状ではありませんが、放置しておくと目の病気などに繋がる可能性もあるため、涙やけを発見した時は放置せずにきちんと対処してあげる必要があります。

猫が涙やけになる原因

涙を流す猫

猫が涙やけになるのにはいくつかの原因が考えられます。以下、具体的な涙やけの原因を紹介します。

目の病気にかかって涙やけになっている

  • 結膜炎
  • 角膜炎
  • 猫風邪
  • 鼻炎
  • 眼瞼内反症など

結膜炎や角膜炎、猫風邪、鼻炎、眼瞼内反症などを発症している場合、涙やけになることがあります。目やにや目の充血など、目に関するトラブルも多く見られる傾向にあり、涙の量も通常より増えるため、涙やけになりやすいのです。

アレルギーで涙やけになっている

猫はアレルギーの場合でも涙やけになる事があります。猫は人間のように、花粉やハウスダストなどによってアレルギーを引き起こすことがあります。

このような物が原因となってアレルギーになった場合、涙の量が増えたり、目やにが出やすくなったりすることから涙やけになることがあります。

目の中に異物があり涙やけになっている

猫の目に異物が入った時も、涙やけになることがあります。異物が入ったことにより角膜や結膜を傷つけていることもあり、この場合は異物を除去することによって、解消することができます。

目に傷ができたため涙やけになっている

猫同士などで喧嘩やじゃれあいをした際、角膜を傷つけてしまい、それが原因で涙やけになることがあります。

涙管がつまり涙やけになっている

  • ペルシャやヒマラヤンは涙管がつぶれやすい

涙の通り道である涙管が詰まってしまったり、狭まったりなどの原因で、涙やけしてしまうことがあります。

生まれつき涙管に異常がある場合もあり、特にペルシャやヒマラヤンなど、鼻がつぶれている特徴を持つ猫は、涙管もつぶれやすい傾向にあるため、涙やけを起こしやすいのです。

猫の涙やけを改善する方法

目を細める猫
  • 怪我や病気、アレルギーの治療を行い涙やけを改善する
  • 異物を取り除き涙やけを改善する
  • 先天的な場合は手術することで涙やけを改善する

涙やけを改善するには、原因をつきとめ、その原因を解消することによって治すことができます。
以下、涙やけした際に行われる改善方法について、紹介します。

怪我や病気、アレルギーの治療を行う

涙やけが怪我や病気、アレルギーが原因になっている場合は、それぞれの疾患に応じた治療を行います。

また、目やにがベタベタしている時や涙のにおいがきつい時には、抗生物質が入った薬を点眼して涙やけの治療を行うこともあります。

異物を取り除く

涙やけになっている原因が異物が目に入っている事による場合は、異物を取り除くことによって治療をします。

目の中にごみが入っている場合は目薬を使って洗い流し、目の周りの目などが原因の場合は毛のカットをすることによって対応します。

先天的な場合は手術することもある

生まれつき涙管がつぶれて穴が空いていない場合は、涙やけの手術によって穴を開通させる場合があります。

また、涙管が元々細いなどの原因で詰まってしまっている場合は、カニューレという道具を使って、涙管を洗浄して改善を図ります。

猫の涙やけを自宅でケアする方法

目の回りをケアされる猫

涙やけがあった場合、原因によっては家でケアすることも可能です。以下、家でもできる涙やけのケアについて紹介します。

フードやサプリを使って涙やけをケアする

涙やけや目やにが出やすい猫に合ったキャットフードというのも存在します。涙やけの原因はさまざまですが、例えばアレルギー体質の猫の場合は、アレルギー持ちの猫に合ったキャットフードを与えることが有効です。

穀物不使用や無添加のキャットフード、鴨肉などを使ったキャットフードなどは、アレルギーを防ぐ効果も高いためおすすめです。

また、目やにやアレルギーによる皮膚炎に対応したサプリなどもあるため、そういったものを試してみるのも良いでしょう。

ホウ酸水で目を洗い涙やけをケアする

ホウ酸を3g:150ml程度のぬるま湯
猫の目にごみが入った場合は、ホウ酸の入った水を点眼することにより、洗い流すことができます。

薬局などで売られているホウ酸を3g計り、150ml程度のぬるま湯に溶かしてホウ酸水を作ることができるので、病院に連れて行く前に試してみる価値はあります。

ただし、猫が点眼を嫌がる場合やごみがうまく洗い流せない場合は、無理はせずに動物病院で対処してもらいましょう。

まとめ

猫の目のマクロ撮影

今回は猫に涙やけができる原因と対処法についてご紹介しました。

家などでケアする方法も紹介しましたが、涙やけをしている場合は、基本的に動物病院で診てもらった方が良いです。

涙やけを見つけたら放置せず、なるべく早い段階で受診することをおすすめします。

投稿者

40代 女性 ころ

猫ちゃんの涙は、よくでますよね。
涙やけもよくできます。毎日、コットンで拭いてあげます。できるだけ、涙やけができないように、注意します。いまは、拭き取りやすくするローションも売っています。スーとするみたいで、喜びます。涙は、日常的によく出るので目の病気の場合もあるので、獣医さんに診ていただいたほうがいい場合があります。うちの猫ちゃんも目薬をしていた時もあります。

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