猫の鼻くその取り方。原因や注意したい病気

猫の鼻くその取り方。原因や注意したい病気

猫も案外目やにとともに鼻くそが出ます。取り方を覚えていただければあまり大変ではありませんが、鼻くその取り方を間違えてしまうと柔らかい粘膜の部分を傷つけてしまう恐れがあります。それでは鼻くその取り方をお伝えいたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の鼻くその取り方

猫の鼻のアップ
  • 動物病院で除去してもらう
  • 飼い主が鼻くそを除去する
  • 猫に任せて放っておく

動物病院で除去してもらう

獣医師が鼻くそを取る

猫の鼻くそは柔らかい肌の部分に付いています。猫の鼻の粘膜を傷つけない鼻くその取り方にはコツと技術が必要です。
猫の身体の特徴として鼻くそが出やすいのであれば固くなり鼻にこびりついている事もあるでしょう。飼い主自身が鼻くその取り方に確信が持てない場合は、動物病院の獣医師にお任せしましょう。猫も痛がらずに的確な取り方で鼻くそを除去してもらえます。

飼い主が除去する

猫の鼻のアップ
  • そっと引っ張る取り方
  • 綿棒で巻き取る取り方
  • 鼻くそをふやかす取り方

鼻くそを飼い主が除去する取り方には注意が必要です。鼻を傷つけないように「優しく柔らかく行う」必要があります。鼻くその先が見えていれば、そっと引っ張る取り方が有効でしょう。

固まった鼻くそが少しだけ中にある場合の取り方です。
綿棒を湿らせて猫の鼻の中央、大きめの穴から外へ向かって綿棒を回しながら、鼻くそを巻き取るようにします。

綿棒は寝かせて鼻に添わせ、絶対に急がずに柔らかくゆっくりと動かします。病院の先生が行っていたので、大変危険度の少ない良い取り方です。綿棒を持つときに短めに持つのもコツです。ほとんどの綿棒が両サイドに綿がついています。鼻に近いほうの綿の付近を持つ方が猫が急に動いたときによけることができるため安全です。

可能でしたら病院で鼻くその取り方を習いましょう。猫にも飼い主にも負担が少なくなります。
そして慣れるとスルッと黒い塊を取り出す事ができます。

全体的に猫の鼻がガビガビしているような状況の取り方は難しいです。
すぐに鼻くそを取ると猫の鼻の粘膜を傷つけてしまうので、鼻くそを湿ったコットンやタオルなどで柔らかく押さえ水分を鼻くそへ移動させてふやかします。

ふやかせた後、綿棒で鼻くそを巻き取ったり、鼻くそをそっと引っ張ったりします。タオルで鼻くそを押さえた時に、タオルへ移動してくれる可能性もあります。

猫に任せて放っておく

グルーミング猫

一番シンプルで猫にも飼い主にも負担のない鼻くその取り方です。
グルーミングの最中に猫が手で顔を拭いて、一緒に目やにや鼻くそがなくなる自然な取り方です。飼い主の身体や洋服に鼻をすりつけて、鼻くそを取ろうとするのは、鼻くそがよく出る猫の取り方の特徴です。

猫に鼻くそができる原因

元気の無い猫

猫の鼻くそも目やにと同じく生理現象ですから出る事を止める事はできません。
ただ、猫の身体の特徴を知り鼻くその量を少なくするようにして、猫に負担のない取り方を考えだす事はできます。鼻くそが詰まってしまうと嗅覚に影響し、食欲不振にもなります。万病のもとにもなりかねない猫の鼻くその取り方を、飼い主としては覚えたいところです。

鼻くその出やすい猫の体質

粘膜の分泌の多い体質の猫は鼻くそや目やにが多く出ます。大変ですが、猫の鼻くその取り方を是非マスターしてください。

病気1:鼻炎

  • 猫風邪
  • ウイルス性感染症
  • 副鼻腔炎

猫の鼻に関する炎症が起こると、鼻水、くしゃみ、鼻くそがたまりやすくなります。鼻くその取り方を考えていただくより病院を受診し、早めの投薬で病気を治す方が早いでしょう。

鼻炎を放っておくと副鼻腔炎になってしまい、膿の混じった鼻くそが出ます。そして猫は嗅覚が落ちてしまい食欲不振にも陥ります。

病気2:アレルギー

  • ハウスダスト
  • 花粉

アレルギーに代表されるように、猫の身体に異物が侵入すると、免疫反応が起こり粘膜の分泌が多くなり身体を守ろうとします。くしゃみや鼻水、鼻くそなどの症状が年中多く出るようでしたら、獣医師に相談する事をおすすめします。
アレルギーの原因が分かれば、鼻くその取り方より、アレルギーの元を除去してしまう方が猫にとっても負担が少ないです。

病気3:腫瘍

鼻にできものができて、大きくなるようでしたら「鼻にできるガン」などの大きな病の可能性があります。
できものは、始めはかさぶたのような物で、次第にぐぢゃぐぢゃし、膿んでいきます。鼻水や鼻血、くしゃみが伴う症状で鼻くそも多くなります。
他に、鼻筋が膨らんでくる場合は鼻の奥の方に腫瘍ができている可能性があります。この場合リンパ腫が代表的な腫瘍です。膨らんでいる側からだけ鼻水が出たり涙が出ることが特徴です。
腫瘍は8歳以上の高齢猫が発症しやすいそうです。

空気中の汚れ

  • トイレの砂が原因
  • 部屋の中のホコリなど
  • カーペットの繊維

猫のトイレ砂は細かいほこりや砂粒が多く含まれています。猫の鼻くそが白いものの時や、白いカスが出る時は、猫砂が鼻に入っている可能性が高いです。

予防策として猫砂を猫のトイレに入れる前にザルでふるって、余分な粉を落としてあげましょう。白いカスが入ってしまい鼻くそになった時は、猫の鼻くその取り方で除去してください。

鼻くそが黒い時は大抵部屋のカーペットやホコリが原因のようです。
部屋の掃除を多めにして、カーペットを繊維の出にくいものに変更するなど対策をする事ができます。一番手頃なのはコロコロでの取り方でしょうか。

乾燥など湿度による原因

人間と同じで、空気が乾燥していると猫の鼻に関するトラブルも多くなります。特に空気の乾燥する冬場は加湿器などで処理しましょう。
湿度50%は切らない方が良いでしょう。鼻が乾燥していないと猫の鼻くその取り方も楽になります。

まとめ

ビックリの猫

猫の鼻くその取り方、考えられる原因や病名について、お話をさせていただきました。
黒い汚れが鼻に付いている時は色素沈着があるようです、無理にこすって取らないようにしてくださいね。

猫の鼻くその取り方を覚えると家で気になるときに取り除くことができますので、病院に行かなくても家で対処可能になります。頑固で簡単に取れない場合は無理をせず動物病院で処置してもらってください。

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