子猫に離乳食を与える時期
離乳食は生後1ヶ月頃から
子猫に離乳食を与え始める時期ですが、子猫に離乳食を与え始める時期の目安として、歯が生え始めた頃と言われています。口の中を触ってみてポツポツとした硬いものが出てきたら、歯が生え始めてきた証拠です。また、哺乳瓶の乳首に噛み傷がつくようにもなってきます。
産まれてから1ヶ月頃がちょうどその時期にあたり、この頃から子猫に離乳食を与え始めるようにしましょう。母猫と一緒に飼っている場合であれば、母猫のドライフードに興味を示し始めたら離乳食を開始します。
子猫にはどんな離乳食を与える?
粉末の離乳食
生後3週目くらいから6週目ぐらいまでの子猫にお勧めです。粉末離乳食の特徴は、水を加えることで作る離乳食であるため、子猫の成長ペースに合わせて離乳食の固さを変えられるという点です。
子猫はだいたい生後3~4週目で歯が生え始めますが、最初は噛むことがあまりできないのでペースト状の柔らかいものから始めます。そのペースト状の物に慣れてきたら、少しづつ水分を減らしていき離乳食を進めていくことになるため、粉末タイプのように水分量を調節するだけで、固さを自由に変えられるものは大変便利なのです。
森乳サンワールド猫用離乳食
こちらはお湯を加えて溶かすタイプの離乳食です。子猫に与えるときは、子猫の様子を見ながら少しずつお湯の量を調整してあげましょう。決して無理をせずにゆっくりと与えてあげてくださいね。
缶詰の離乳食
粉末タイプの離乳食を与えたいけれど、お湯でいちいち溶かすなどの手間が面倒だと感じるならば、最初から固さなどを調整されている缶詰タイプの離乳食がおすすめです。少々お値段は上がりますが、その分通常の猫缶と同じように、お皿に出すだけで離乳食を与えてあげられますので非常に楽です。
缶詰を製造しているメーカーや、どれくらいの子猫を対象に製造された離乳食なのかによって与えられる年齢は異なってきますが、生後20日ごろから食べられるものが多いようです。
子猫の離乳食ささみペースト
栄養価の高い猫のフードを製造しているデビフペットから発売されている離乳食です。生後20日頃から食べられる猫缶で、ささみやレバーを使用している子猫も大満足な一缶。手間をかけられない、忙しくて時間がないという方はぜひこちらを購入してみてはいかがでしょうか。ロイヤルカナン ベビーキャット
プレミアムキャットフードで有名なロイヤルカナンから発売されている離乳期から生後4ヶ月までの子猫が食べられる離乳用のキャットフードです。中はムース状になっており、母乳から固形食への移行がスムーズに行える離乳食として大変おすすめの一缶。
離乳期の子猫だけではなく、母乳を与えている母猫の栄養補給としても活用できます。
※2020年3月現在では、「マザー&ベビーキャット」に名称が変更され、パッケージもリニューアルされています。
子猫用のウェットフード
乳歯がそろい離乳期が終わる生後4ヶ月ごろからは、離乳食から子猫用のウェットフードやドライフードに切り替えます。離乳食のようなドロドロとしたものから、噛み応えがあり素材がそのまま入っているウェットフードは猫の食欲をさらにそそるだけではなく、成猫になるために必要な噛むという行為を覚えさせられる大変重要なものとなります。ドライフードを与える場合には、最初はお湯でふやかしてあげると食べやすくなります。多くの子猫用ウェットフードは離乳食終了後から、生後12ヶ月までとされているものが多いようです。
子猫に離乳食を与える方法
今までミルクを飲んでいた子猫に離乳食を食べさせるなんてどうしたらいいの、と不安に思う方もいらっしゃることでしょう。しかし、初めての方でもいくつかのポイントを抑えるだけで出来るようになります。
子猫に離乳食を与える方法
- 1 指に離乳食を少し乗せて臭いを嗅がせる
- 2 鼻の上にチョンと塗ってみる
- 3 上あごの部分に離乳食を少し塗ってみる
- 4 スプーンで口元に近づけて食べさせる
- 5 お皿から食べさせる
最初から器用に離乳食を食べられる子猫ばかりではありません。食べる方法が分からずに戸惑ってしまう子猫も多いことでしょう。最初は指に離乳食を少し乗せ、鼻の前に差し出して匂いをかがせたり、鼻の上にチョンと塗ってみると興味を示して舐めてくれるようです。
全く舐めてくれないようなら、口の中の上あごの部分に離乳食を少し塗ってみるのも良いでしょう。舌が上手に使えなくても味に興味を示してくれるはずです。
舐めることができるようになったら、次はスプーンですくって口元に近づけて食べさせてみます。それができるようになったら、今度はお皿から食べさせましょう。ちなみに、お皿は浅くて重さのあるものが適しています。子猫に近い方に少し山形になるように入れてあげると食べやすいようです。
ウェットフードを人肌程度に温めてあげると、より香りもたち子猫の食欲・興味をそそります。電子レンジを使って温める場合には、レンジで使用できる素材の容器であること、温め過ぎないこと、温度が均一になるようにフードを混ぜること、子猫に与える前に指で触るなどして必ず適温であることを確認すること、に気を付けてください。
<子猫に与える離乳食の量・回数
離乳食の回数
最初は子猫が離乳食に慣れることが大切なので、少し舐めてみるのを1日2回位から始めてみましょう。それでは栄養が足りないのでミルクを1日4回ほど与えます。
離乳食の量
1回に食べられる量が増えてきたら離乳食の回数を1日3~4回まで徐々に増やしていき、ミルクの回数は逆に減らしていきます。子猫に必要な離乳食の量は、商品によって様々なのでパッケージの表示に従いましょう。
子猫に離乳食を与え始めたら、必ず便の様子を確認します。最初のうちは消化できずに下痢をしてしまうこともあるためです。
離乳食の量を増やしていく途中で下痢をした場合は一度に食べる量が多いということなので、その時は離乳食の量を減らします。毎日の体調チェックのためにも、便の観察は怠らないようにしましょう。
子猫が離乳食を食べない!そんな時は
子猫が離乳食をなかなか食べてくれない時もあるでしょう。そんな時は今まで飲んでいたミルクを離乳食に混ぜてみるのもお薦めです。離乳食の硬さが気に入らないという場合も考えられます。中には最初から硬いドライフードを好む子猫もいるので、離乳食の硬さを調整してみるのもひとつの手ですね。
それでも駄目な場合、離乳食の味が子猫の好みの味ではないということも考えられます。思い切って違う離乳食を試してみるのもいいでしょう。また、先にミルクを飲んでしまうとお腹がいっぱいになり、離乳食を食べる余裕がなくなってしまいます。離乳食を先に与え、足りない分をミルクで補ってあげましょう。
まとめ
子猫の離乳食を購入する場合、必ず「猫用」と記載されているものを購入しましょう。人間用のものは絶対に与えてはいけません。人間用の離乳食には子猫が食べてはいけない物が入っている可能性があるからです。
また、離乳食を開始したら水の入ったお皿を隣に準備し、水を飲む習慣をつけるようにするのも大切です。ミルクを飲んでいる時は水分も一緒に摂れるので心配はありませんが、ドライフードになった時に水を飲む習慣がついていないと体に必要な水分が十分にとれずに脱水症などを引き起こしてしまう可能性があります。将来泌尿器系の病気を出来るだけ起こさないためにも、水をよく飲む習慣をつけることは大事です。
人間の子どもが生まれてから普通の食事ができるようになるまでには、母乳から離乳食を経て徐々に硬いものへという段階があります。子猫の場合も人間と同じで、ミルクから柔らかい食べ物へ、そしてその後徐々に硬い食べ物へと変えていく必要があります。
ミルクを飲んでいた子猫にいきなり硬いキャットフードを与えても、ほとんどの子猫は食べることができないでしょう。そのため、子猫にも離乳食を与える必要があるのです。
しかし、子猫にもそれぞれ個体差があります。スムーズに離乳できる猫もいれば、なかなか離乳が進まない猫がいるのも当たり前のことです。あくまでも目安としてとらえ、飼い主さんが様子を見ながら進めていくことが一番大切です。
子猫を飼ったことがない人にとっては、子猫に離乳食を与えるのは大変なことかと思います。しかし、子猫に離乳食が必要な時期は生後1ヵ月~2か月までの、1ヶ月程度です。
この時期にしか見ることのできない子猫の可愛いしぐさもたくさんあることでしょう。楽しみながら行ってみてはいかがでしょうか。