【猫の腎臓ケア】猫もナットク!おいしい療養食3選

【猫の腎臓ケア】猫もナットク!おいしい療養食3選

療養食は不味いらしい。だがしかし、食べて貰わないと困る。どうせなら喜んで食べて欲しいと検索を繰り返すうちに何が良いのか分からなくなった……。と、頭を抱える飼い主さんも多いのではないでしょうか。同じくそんな悩みに直面した筆者がおすすめフードを紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

意外に多い療養食の種類

猫・腎臓・療養食と検索を掛ければ、様々な商品にヒットしますよね。低タンパクで、ナトリウムの摂取が抑えられて、リンの含有量の少ないもの……どれも良さそうだけれど、どれが1番良いの分からない。

猫は嗜好性が高い生き物である

#もっと美味しいのくれにゃー#
  • 家猫は分子レベルで匂いが嗅ぎ分けられる
  • 嗜好性を上げるため、フードを温めると食べることもあり

食べ物を選り好みする猫にとって、療養食は物足りなくはっきり言ってしまえば「不味い」と感じているのでしょう。もっと美味しいものがあるやろ、出せや。と目で訴えてきます。そして、気に入らないものは二度と食べません。

猫はこだわりやさんである

  • 老猫は歯が弱っている
  • パリパリとした食感が好き

グルメであると同時にこだわりが強く、お皿がいつもと違っていたり左右が逆だったりするだけで食べる気を無くす猫もいます。また、フードの形状も大きく関係してきます。食べにくい、口からこぼれる、顎が疲れた(?)そんな理由で食べるのを止めちゃうのかもしれません。

イースター ベッツセレクション腎ケア 猫用 PP/BP

イースター 療法食 ベッツセレクション 腎ケア 猫用 PPレーベル ポーク
1,296円(税込)

活性炭配合で腎臓の負担を減らす

腎臓の療養食といえば、低タンパクやリンの含有量を減らしたものがまず考えられますが、ベッツセレクションはタンパク質を減らすのではなく、活性炭を配合しています。この活性炭というのが猫の腸内で溜まっている尿毒素を吸着し、便と一緒に排出させてくれるのです。

腎臓の負担を減らし、嗜好性に合わせた味わい。また、小粒でお煎餅のように平べったく、パリパリとした食感を楽しめるようになっています。お味はPP(ポーク)とBP(ビーフ)の2種類。

成分と原材料

穀類は国産米のみに限定し、トウモロコシや小麦粉、大豆は不使用。マグネシウムをはじめとしたミネラル類やビタミン類などの微量成分に配慮しており、総合栄養食として優れています。

カロリー(370/100g)タンパク質(27.0以上)リン(0.5以上)

体重が増えた

慢性腎臓病だと言われて、1番気になったのは体重の低下です。筆者の愛猫は元気な時で4.2キロあった体重が日ごとに痩せ、また療養食に切り替えたこともあり食欲が無くなり酷い時で3.45キロまで落ちました。

何とか食べさせなくては! と辿り着いたのがこのベッツセレクションで、今は3.75キロまで増えて維持できています。毛艶もよくなりました。気になる腎臓の数値も病気発覚時より良くなり、その後キープできています。

ロイヤルカナン 腎臓サポートセレクション

ロイヤルカナン 療法食 キャットフード 猫用 腎臓サポート セレクション 2kg
4,143円(税込)

食欲を刺激してくれるお助けマン

言わずと知れたロイヤルカナン。3種類ある腎臓サポート(ドライ)の中では1番カロリーが高く(411/100g)、リンの含有量も多めです(0.44)。しかし、その分、猫の嗜好性に合わせられております。粒は大きめで、サクサクとしたクッキー素材。中に柔らかいものが入っています。

成分と原材料

動物性油脂、米、加熱処理済み小麦粉、超高消化性豚タンパク(消化率90%以上)。前途に書いてある通りカロリーとリンはやや高め、タンパク質は23.8g ナトリウムは0.44g 

何より良く食べる

#手からおやつを貰っている#

人間である筆者でも「良い匂いするなー」と思うくらいなので、猫にはたまらない匂いなのでしょう。食感も良いみたいでカリカリ音を立てて食べます。随時与えるのではなく、食欲が無い時やおやつ、ご褒美としてあげるのにおすすめです。

ヒルズ プリスクリプション・ダイエット 腎臓ケアk/d

ヒルズ プリスクリプション・ダイエット 猫用 k/d 腎臓ケア 2kg チキン ドライ
4,018円(税込)

QOLの向上に貢献する特別療養食

ペットの回復・生体機能の正常化を助けるために臨床栄養学をもとに開発されており、筋肉を生成する能力、食欲不振によるエネルギー摂取量の減少をサポートしてくれます。また、様々な病気の特別な要求に対応できるよう成分を調整してあります。

成分と原材料

米、動物性油脂、コーングルテン、トリ肉(チキン、ターキー)
カロリー(421/100g)タンパク質(25.0以上)ナトリウム(0.25) リン(0.5)

食べやすい小粒

チキン味とツナ味があり、小粒ながらもしっかりとした食感があるようです。しっかり食べたい派の猫ちゃんにおすすめです。

基本的に療法食はお薬のかわりと考えてください。なので、購入する際はできるかぎり病院さんから購入するようにしましょう。

食事が楽しくなるコツ

#食事している#

思い立ったら、ご飯

老猫になると行動範囲はぐっと減ります。かと思えば気まぐれに家中をウロウロすることもあります。猫が歩いている時「あ、ごはん食ーべよ」と思えるように、いつもの場所だけでなく2、3か所に分けてお水とフードを置いておくと◎

おやつはスキンシップと共に

猫は静かにご飯を食べたい生き物。ですが、おやつを1粒ずつ手で与えながら撫でてあげると嬉しそうにします。この時、優しく声を掛けたり撫でてあげることで飼い主さんへの信頼度もアップするでしょう。

まとめ

#フードが入ったお皿#

慢性腎臓病は日々の食事が重要なカギとなってきます。そのため、より良いものを、より体に合ったものを、と飼い主さんたちは奔走されることでしょう。けれど、1番大切なのは「愛猫が喜んで食べてくれる」ことだと思います。

成分や原材料にこだわり過ぎず、猫の「食べたい」という気持ちを引き出すフード選びを心がけましょう。

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