猫がごはんを食べない原因とは
猫はムラ食いをする動物なので、正常な行動としての食欲不振もあります。興奮したり怯えていたり、ちょっとした環境の変化でごはんを食べなくなる事があります。また、発情期や出産前後のメス猫も食欲が低下する事があります。
また、ごはん自体に問題がある可能性があります。猫にとってごはんはとても重要なもので、拘りが強く出るものでもあります。どんなに栄養価的にパーフェクトなフードであっても、口に合わなければ頑なに拒否して、全く食べない猫も中にはいます。いつものフードに飽きてしまった。出しっぱなしで香りが無くなったり冷えてしまったりした、という事が考えられます。
また、猫も高齢になってくると歯が弱くなり、若い猫と同じ硬さのフードでは噛み砕くのが大変だったり、飲み込む力や嗅覚が衰えていたりします。代謝も落ちてきて、それほどエネルギーの摂取も必要としなくなるので、年齢や嗜好に合わせたフード選びも大切なポイントになるでしょう。
その他にも夏場の食欲不振やワクチン接種、投薬後など一時的に元気が無くなる場合がありますが、それらはいづれも一過性のもので、時間が経てば回復します。
猫がごはんを食べない時のチェック基準
食欲があるかどうかというのは、猫に限らず健康のバロメーターといえるでしょう。ですが、猫の食欲にはムラがあり、一食抜いても健康状態が良く、元気に活動しているようなら、さほど心配する必要はありません。一日に食べるごはんの量が普段より大幅に少なく、またそれが続くようであれば本当の食欲不振といえるでしょう。
全くごはんを食べない絶食状態が続くのは大変危険な状態です。生後半年位までの子猫なら半日程度、1歳以上の成猫であれば丸一日以上、全く何も食べない状態が続き元気が無いようなら、何らかの病気や障害の可能性が高くなりますので、獣医さんに相談した方がよいでしょう。
逆に、極端な食欲増加も獣医さんに相談が必要です。もし、全くごはんを食べない絶食の状態が数日続くと、肝臓に脂肪が溜まって脂肪肝になり、肝不全を引き起こす原因となります。
猫がごはんを食べない理由が病気の場合
半年までの子猫で12時間、1歳以上の成猫で24時間以上、猫がごはんを食べないのは深刻な食欲不振の基準になります。猫が丸一日ごはんを食べない時は何らかの病気の可能性が大きいと言えるでしょう。その場合はフードを変えても効果は期待できません。
また、腎不全や脂肪肝を引き起こしたりと危険な状態に陥る場合があるので、猫が24時間以上ごはんを食べない場合は早めに獣医さんに相談しましょう。まれに脳に障害が起きて猫の食欲を減退させているという可能性も僅かながら考えられます。猫が頭を強く打って、頭から出血している、たんこぶができているような時はその後の食欲に変化は無いか、注意する必要があります。
猫がごはんを食べないその他の原因
猫がごはんを食べない理由には、病気を疑う深刻なものから、季節や習性、本能に基づくものと色々な理由が考えられますが、人間が気にもしないような些細な猫の拘りが原因の場合もあります。
- 食器
汚れている、色や形が気に入らない。深い食器などは食べるときにヒゲが当たってイライラしたりする場合があります。
- 環境
食事中の環境に何かしら猫の気に入らない事があると食欲に影響が出る場合もあります。食事のタイミングに来客が居たり、他の猫や犬が居るペットホテルに預けられている時などです。環境の変化に起因する場合は、できるだけ猫が安心できる状況を作ってあげましょう。外敵に邪魔されるのでは?という警戒心を解除してあげるようにすると、ごはんを食べる場合があります。
- 時間
普段同じ時間に給餌している場合は、他の用事で時間がずれた時なども食べなくなる場合があります。
- 外食?
外に自由に遊びに行ける猫の場合などは、外で誰かに美味しい物を貰っている事もあるかもしれません。
- 鼻づまり
猫にとって食事の匂いは大切な要因です。鮮度や美味しさなど匂いで判断します。
なので、鼻づまりなどで匂いが判断できない時にもごはんを食べなくなる場合があります。
まとめ
生きる上で食事はとても大切なものです。猫も人間も食欲が健康のバロメーターになります。猫がごはんを食べないという場合はなにかしらの問題を抱えている、または問題を引き起こすきっかけになるので、注意深く観察して原因を突き留めなければなりません。
猫の習性や生活環境、年齢などに合わせて、最適な食事を用意して元気に長生きしてほしいですね。