猫の皮膚病の薬について

猫の皮膚病の薬について

猫の皮膚病の薬には様々な種類があります。薬の効果が強いものもあれば、弱いものもあるので猫の皮膚の状態に合わせて薬を使わないと症状を悪化させてしまう可能性も高いです。今回は猫の皮膚病の薬について述べていきます。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の皮膚病の薬の種類

皮膚病の薬と猫

軟膏タイプ

猫の皮膚病に最も処方され、手に入りやすいタイプが軟膏です。患部の上に軟膏を塗ることによって痒さや炎症の症状を弱めます。強めの薬を最初は用いますが、炎症などの症状が治まってくると弱い薬に切り替える治療法がスタンダードです。また、同じ効果を持つ薬でも様々な種類の薬があるため、猫にどの薬を治療に用いるかは獣医の判断によって異なります。

軟膏タイプの猫の薬を用途別に分けると、3つのカテゴリーに薬は分かれます。まずゲンタマイシン 軟膏のような抗菌作用のあるもの、痒みや炎症止めに効果があるステロイドと呼ばれる軟膏、そして保湿に重点を置くワセリンなどの保湿剤です。3つの役割を持つ軟膏を組み合わせたり、継続して使う事によって猫の皮膚病の完治を目指します。

飲み薬タイプ

軟膏でも患部が良くならない場合、猫に飲み薬を処方する場合もあります。したがって、多くは軟膏と同時に処方される可能性が高いです。多くの場合は抗生物質を出される場合が多く、細菌の発生や繁殖を体内から抑える狙いがある場合に利用します。

しかし、飲み薬が苦手な猫が多いので飲ませ方の工夫が必要です。

薬浴タイプ

皮膚病で荒れてる猫の肌を快復へ向かわせるには、患部を清潔にする事も大切です。肌の弱い猫に市販のシャンプーを使う事はかえって皮膚を刺激してしまう事になります。そこで、薬用シャンプーなどの薬浴が役に立ちます。猫に敏感肌用のシャンプーなどを用いる事で、肌に与える刺激を軽くし、患部を清潔に保つ方法があります。薬浴を行った後はしっかり乾かすことが重要です。生乾き状態にしてしまうと、かえって真菌や細菌が繁殖しますので、根元までしっかり乾かしてください。

猫の皮膚病の治療におすすめの薬

皮膚病の薬を塗られる猫

ネオスキンS

猫の皮膚病の治療に適している薬は、通販などでも手軽に購入する事が出来ます。特にネオスキンSは安価で販売されている上に用途が広く使いやすい点がおススメです。猫のあらゆる肌荒れやトラブルに利用出来る点が長所ですが、ダニやノミによる肌荒れには効果が得られません。虫による肌トラブルにはネオスキンBが効果的なので、併せて利用する必要があります。市販で購入できます。

ヒビクス軟膏

動物病院などを受診すると猫の皮膚トラブルの際にヒビクス軟膏が処方されることがあります。

ヒビクスは抗細菌作用と抗炎症作用があるので、ネオスキンSより多くの皮膚トラブルに利用可能な猫の軟膏です。肌だけでなく、肉球などにも塗布する事が出来るので、1本持っておくと安心出来ます。動物病院で処方される動物薬です。

ゼレトン

薬浴タイプの猫の皮膚の薬です。患部に1日1、2回薬液を塗布し、15分後に洗い流すだけで皮膚の炎症を軽減します。痒みもある程度抑える事が可能なので、他の薬と組み合わせて利用するとよいでしょう。また、軟膏タイプとは異なり、手間が一つ増えてしまいますが、常に猫の患部を清潔に保つ事が出来る点がメリットです。市販で購入できます。

市販薬をしばらく使用しても、症状の改善が認められなければ使用をやめて動物病院で診てもらうほうがよいでしょう。また、似たような症状でも本来の病気と異なることもあります。気になる症状がある場合は、まずは動物病院にかかるようにしてください。

猫の皮膚病の薬を使う際の注意点

皮膚病の薬を塗ってもらう猫

猫の皮膚病の薬を使う際の注意点は、指示回数を守り、薄く塗ることです。また、外用薬の中には塗った後スッとする感じがするものがありますが、中にはいやがる猫もいます。初めて使うときには少量を塗布し様子を観察してください。皮膚が赤くなったり、痒がる、嫌がる際には使用しないほうがよいでしょう。

まとめ

皮膚病で薬を待つ猫

軟膏タイプはポピュラーな皮膚病の治療薬で様々な種類がありますが、皮膚病の種類にあったものを塗り、決められた回数と量を守らないとかえって猫の皮膚病の症状が悪化する場合もあります。獣医師からの指示に従って決められた用法用量をしっかりと守りましょう。

軟膏以外の猫の薬は飲み薬と薬浴タイプのものがありますが、軟膏タイプと同様に用法と用量を守りましょう。軟膏をはじめとする外用薬は、塗っても舐めてしまい効果が期待できない場合もあります。猫は飲み薬を飲ませにくいことも多いのですが、外用薬では対処が難しい場合には有用です。。また、薬浴用のシャンプーは市販でも購入できますが、皮膚トラブルによって使う種類が変わりますので、獣医師の診察を受けて適切なシャンプーを選んでもらうことをお勧めします。適切でないものを使用すると症状が悪化する場合もあります。

投稿者

50代以上 女性 ちゃび

16歳の飼い猫の肉球の化膿が2年近く治らず、年齢的に検査にも限界があり困っています。病院もずっと通い、検査・内服薬・外用薬・消毒など・・ずっと続けていますが、原因がわからない状態です。かさぶたをとると膿・・取らないとグジュグジュして膿がたまってきてしまう。ゲージに隔離生活みたくさせていてかわいそうでなりません。カラーをずっと付けているので自分の毛づくろいもできず、どうしてあげたらよいのか、わからずにいます。アドバイスなど頂けましたら幸いです。

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