生まれてすぐの子猫
野良猫の出産
米国アイダホ州のある家の庭で、数週間前、野良猫がうろついていたのを家族が目撃していました。
その翌朝のことです。
その家の家族は庭の茂みで2匹の生まれたばかりの子猫を発見しました。
捜索
アナリースさんと彼女の母親は、子猫が他にいないか探してみましたが、見つかりませんでした。
同時に母猫も探しました。
育児放棄
その結果、なんとか母猫を見つけることはできたのですが、子猫を戻しても、興味を全く示さず、育児をする様子もありませんでした。
そのうち子猫は衰弱し始めました。
残念ながら1匹はすぐに息を引き取ってしまいました。
愛護団体
そのため、まだ生きている1匹を、なんとかしようとアナリースさんたちは、地元のアニマル・シェルターに連絡しました。
そして、二人は母猫と子猫を一緒にシェルターに連れて行き、引き取ってもらいました。
3匹目?
二人とも、これで子猫は助かるだろうと胸をなでおろして帰宅したところ、信じられない事が起きました。
自宅でくつろいでいると、なんと庭から子猫の鳴き声がまた聞こえてきたのです…
「私は最初、幻聴かと思いました!でも、確かに鳴き声が聞こえてくるので、庭を再び捜索したところ、納屋の下で3匹目の子猫が鳴いていたのです!
とにかく私たちは納屋の下から子猫を引っ張り出しました。子猫は咳をしていて息が苦しそうでした。」とアナリースさん。
授乳
子猫を救い出した時には、シェルターも、動物病院ももう閉まっていました。
そこで二人は近くのヤギ農家から、新鮮なヤギのミルクをもらってきて、シリンジで子猫に与えてみました。
育児
子猫は”ジェンマ”と命名されました。
ジェンマは酷い状態で、かろうじて生きているという感じでした。
アナリースさんの家族は交代でジェンマに授乳とケアを一晩中続けました。
ジェンマをなんとか生かしたいという思いで、彼女の体を温めたりして、できる限りの努力をしました。
残念な結果
翌朝、この子猫の事もシェルターにいる母猫と一緒にしようとして連絡したところ、とても残念な事を聞かされました。
シェルターで引き取ってもらった母猫は、結局子猫の育児を最後までしなかったそうです。
シェルターのスタッフもできる限りの子猫のケアを行いましたが、残念ながら、子猫は息を引き取ってしまったそうです。
この母猫が産んだ子猫たちの中で、ジェンマだけが生存しているということになります。
決意
それを聞いたアナリースさんと家族は、ジェンマをなんとか自分たちの手で育てようと決心し、動物病院に連れていきました。
ジェンマを診察した獣医さんは、
「生後間もないしかも状態の悪いこの子は死ぬ確率が大変高いと思います。どうしますか?苦しまないように安楽死させることもできますし、少しの可能性にかけてなんとか育ててみますか?」
と聞いてきました。
アナリースさんは「なんとかやってみます!」と即答したそうです。
つきっきりのお世話
アナリースさんは、その夏のアルバイトを休んで、ジェンマの世話をしました。
「私の姉は仕事で休暇をとってくれて、6時間かけてジェンマの世話をするために駆け付けてくれました。
最初の2週間は、私と姉と12時間交代で、ジェンマの世話をつきっきりでしました。」
とアナリースさん。
「最初の頃、ジェンマは本当にいつ死ぬかわからないような状態でした。ジェンマは幾度となく危険な状態に実際なりました。もう本当に私たちはひやひやしていました。
しかし、ジェンマはなんとか生き延びてくれました。ジェンマが普通の子猫のように成長するまでは、安堵はできませんでした。そしてついにジェンマの生命力が勝ったのです。生後1か月くらいになった時、ジェンマは正常な子猫のように、遊んだり探検したりできるようになりました。」
先住猫”ノバ”と対面
ジェンマが元気になったので、アナリースさんは、ジェンマを先住猫の”ノバ”と対面させたところ、ジェンマはノバのことが大好きになったそうです。
兄妹の運命の分かれ道
ジェンマはとても厳しい状況でこの世に誕生したのですが、ジェンマはついに生き残ることができました。
「ジェンマと一緒に生まれた兄弟は、母猫と一緒にしたのですが、生き残ることはできませんでした。その子たちもジェンマのように救ってあげることができなかったことが本当に残念です。」とアナリースさん。
感謝
「ジェンマは私の天使です。ジェンマの命を救う事ができて本当に感謝します。私の両親と姉の協力がなければ、私は彼女のことを救う事はできなかったでしょう。私のことをサポートしてくれた家族に心から感謝しています。
ジェンマは数日前に生後5週間になりました。
「ジェンマの成長を見ていて、私たちは毎回気づきがあります。これからもジェンマには様々な試練がやってくるかもしれません。でも、私たちがついています。できる限りのことをジェンマにしてあげたいと考えています。」とアナリースさんは最後に語りました。
インスタグラム
アナリースさんは、下記2つのインスタグラムでジェンマの成長を記録しています。
最後に
生後間もない子猫を母親の初乳なし、その後も母乳なしで育てるのは、本当に大変です。筆者も過去へその緒付きの子猫をごみ箱から救出して4匹育てたことがありましたが、初めの頃は2時間おきの育児でかなり寝不足になりました。
免疫力もないため、感染症など様々な問題も発生します。
よく無事ジェンマが生き残れたと思います。ちなみに筆者が育てた子猫4匹は全員無事成長しました。
ジェンマの生命力もさることながら、ジェンマは愛情豊かなアナリースさん家族と出会うというかなり強運の持ち主だったと思います。
今後もジェンマの成長を見守り、応援したいですね!
出典元:https://www.lovemeow.com/kitten-abandoned-at-birth-saved-2588776401.html
※尚、この記事及びインスタグラムの写真の掲載は、アナリースさんの承諾を得て行っています。