【私と愛猫との出会い〜松永由美さんの体験談〜】
末っ子猫の「にんた」と出会ったのは2012年の夏。当時トリマーを目指して通っていた専門学校のクラスメイトから「うちで子猫を保護してるんだけど…飼えない?」と写真を見せられました。
当時の実家は私、母、祖母、弟の4人暮らし。母も祖母も動物は苦手な方でしたが、私と弟がいつも捨て猫や迷い猫を保護してくるので、近所の人や友人の間では「猫ハウス」と呼ばれていました。
クラスメイトも「この子の家でなら飼ってもらえる」とほぼ確信して聞いてきたようです。家に帰ってから母に相談すると「ダメって言ってもどうせ連れてくるんでしょ。とりあえず連れてきなさい。飼うか里親に出すかはまた決めよう」と言ってくれました。
その後、右往左往あり里親には出さずに我が家の末っ子となりました。
今までの猫にはなかった「あの癖」
家に連れて帰ってくると、最初は警戒していたにんたでしたが、先住猫たちのリラックスした様子を見たからか、すぐに環境にも慣れてくれました。動物病院で検査しても病気や怪我も見つからず、何事も順調で安心していましたが、数日後に他の猫たちにはない癖を発見します…。
その癖とは「噛み癖」です。甘噛みのようなものではなく、しっかりとした噛み方。うまれてから間もない段階で親猫や兄弟猫とはぐれたと思われるため、「社会化期」と呼ばれる自分の周りの世界を認識して他の猫や動物との付き合い方を学ぶ大切な時期を上手く過ごせなかったことが一因のようでした。
この噛み癖を治そうと私や家族も必死でしたが、なかなか治らず…。
その後、時間はかかりましたが、先住猫たちとの関わるうちにその癖もなくなっていきました。
若いパワーが他の猫の活力に
他の猫たちはすでにシニアでみんな大人しかったのですが、にんたが家に来てからは家族が声を揃えて「みんな若返ったよね」と言うほどでした。やはり若いパワーはすごい!
他の猫たちだけではなく私の癒しにもなりましたし、何より成長や家に馴染んでいく姿が目に見えてわかる事が、とても嬉しかったです。
私は他の猫たちはみんな「妹」のような存在だったのですが、にんたは「息子」のように思っていて、自分のことを「ママ」と呼ぶほどでした。
保護から10年
早いもので、にんたを保護してから10年が経とうとしています。今は私も結婚して実家を出たため別々に暮らしていますが、今でももちろん可愛い息子です。
手の中におさまるほど小さかった子猫が、今ではダイエットが必要になるくらい大きな猫になりました…。ママと一緒に頑張ろうね(笑)。
まとめ
我が家は何度も猫を保護した経験がありますが、猫を保護したら必ず行うことが2つあります。
- 動物病院に連れていく
素人には見つけづらい怪我や病気が潜んでいる場合もあるので、猫を保護したら必ず獣医師に診てもらうことをお勧めします。
- 「本当に飼えるのか」を家族で話し合う
猫は本当に可愛くて癒されますが、決してぬいぐるみなんかではなく「ひとつの尊い命」です。無理して飼って多頭飼育崩壊や遺棄などにつながってしまっては、何のために保護したのかわかりません。
家族で「我が家で飼えるのか?」をしっかり話し合い、「飼えない」と判断したらすぐに里親を探します。
保護猫との暮らしは大変なこともありますが、「放っておいたら死んでしまっていたかもしれない」という命と共に過ごせることを幸せに思います。この記事が保護猫を迎えようとする方の参考になれば嬉しいです。