危険な水路から子猫の鳴き声…幸せになった姿に涙

危険な水路から子猫の鳴き声…幸せになった姿に涙

我が家の天使であり、アイドルであり、お偉いさんである子猫の『ちい』。保護するまでも保護してからも、様々な困難が立ちはだかりました。そんなちいとの出会いから今に至るまでのエピソードをご紹介します。

【私と愛猫との出会い〜ますめさんの場合〜】

別の子猫を探していた

2021年5月。私の住む地域では雨が続き、時には豪雨も降るような時期でした。その頃、自宅に毎日来ていた野良猫の子供(ちいとは別の子)がぱったり姿を見せなくなったため捜索をしていたのです。

子猫捜索中のある日、近所で菜園を営んでいる方から「ウチの畑に子猫いたわよ」との情報を手に入れました。すぐに探しに行きましたがあえなく空振り。なかなか子猫は見つかりません。

水路のトンネルから聞こえるヘルプサイン

その日の夕方、私が散歩をしている時に、ふと菜園の前で「今ごろ子猫は母親を探しているよね…。」と思い、猫の鳴き真似をしてみました。

昔から猫の鳴き真似が得意だった私ですが、「モノマネじゃさすがに無理か」と思った矢先。

「ミャ!ミャ!ミャ!ミャ!」けたたましい鳴き声が、菜園の隣の田んぼから聞こえてきました。その田んぼは、田んぼの上にある道路との間にコンクリートでできたトンネル状の水路があり、大きさは人が1人入れる程度。ただ、水路は前日から続いた大雨で増水していて地面がほどんと水没してしまっていました。

私が探している子猫であろう子はその中から私にヘルプサインを出していたのです。

ちいとの出会い

子猫の鳴き声があまりに必死なので、私は自宅にいた父親に電話して田んぼまで来てもらうことに。父親が水路内を照らして見ると、途中で左右にトンネルが分かれていて左右のどちらかにいるという状況でした。

人が入るにはあまりに水が多く難しかったので、父親はその場に残り、私は自宅に戻って水をかき出せそうなものを集めてから母親も連れて一緒に現場まで戻ることに。

そして私と母が現場に戻った時、父親が言ったのです。「猫、自分で泳いで出てきたよ!」

え?自力で出てこられたの?と言いつつ、感極まりみんなで涙を流しました。

そして助け出した子猫を見ようとケースの中を覗くと、なんと探していた子猫ではない子がうずくまっていたのです。後に『ちい』と名付けられ我が家の一員になりました。

ちなみにもともと探していた子猫も無事見つかったようで、いつの間にかまた母親について来たので一安心です。三毛猫のような見た目から、『ミケ』と名付け、今では我が家に居候しています。

ちいを保護したての写真

生きるための捕食がちいを苦しめていた

保護後、ちいの元気がなくなる

ちいを保護した時は生後1ヵ月半から2ヵ月くらいだったのですが、自力で排泄ができました。保護して3週間もするとトイレでの排泄が上手くできるようになり、家の中や人間がいることにも慣れてきて、楽しく遊び回るようになりました。

カーテンから顔を出している写真

そんな折、突然ちいの元気がなくなったのです。変わった様子と言えば、何だかお腹がパンパンなこと。ご飯を食べたわけでもないのにパツパツだったので、早めに動物病院に行こうと予定を立てていました。

仰向けでお腹が膨れ上がっている写真

突然の激しい嘔吐

ちいの元気がなくなった日の夜、突然ちいが激しくえずき出し嘔吐しました。何回も、何回も、繰り返し。初めはフードの吐き戻しでしたが、少し経つと吐ける物がなくなったのか胃液を吐き、赤みを帯びた透明の液体になっていきます。

嘔吐した胃液の写真

時刻は夜中の1時、最寄りの動物病院はもちろん開いていません。

「もしかしたら今日死んでしまうかも…」と思い、泣きながらちいの背中をさすり、母親や父親と交代で見守りました。

マンソン裂頭条虫

翌日も嘔吐は収まること無く、動物病院で検査をしてもらうと 「マンソン裂頭条虫という寄生虫がお腹にいます。」と告げられました。ちいは生きるために、水路のカエルやヘビを食べていたようで、そこから感染してしまったのです。

成猫は無症状で終わる場合もありますが、子猫にとっては危険な虫で、ちいの場合は激しい嘔吐と衰弱を伴いました。マンソン裂頭条虫は他の寄生虫よりも寄生力が格段に強いとのことで注射で駆虫をしました。

駆虫の注射以外にも、補水液やビタミン剤などの注射を何度かしてもらったので、かなりの費用がお財布からサヨナラしてしまい大変でした。

すくすく育つ子猫たち

今のちいの様子

マンソン裂頭条虫の駆虫が終わってからというもの、ちいは元気そのもので先日無事に生後4ヵ月を迎えました。今ではミケと一緒に家の中を暴れまわっています。昼夜問わず大運動会が開かれ、寝ている私達のお腹や顔や腰にダイレクトアタックをかましてくる始末…。

毎日ちょっと寝不足ではありますが、私達に必死にヘルプを出していた子猫がこんなにもすくすくと育ってくれた、ただそれだけで救われたような気持ちになるのです。

在宅勤務中に邪魔されるのも、髪の毛で遊ばれるのも、寝ている最中に足の指を噛まれるのも、全てが愛おしい瞬間だと感じています。

ちいが寝ている写真

まとめ

今回の経験を通して、猫を保護するということは「猫が好き」というだけでは簡単にできないなと感じました。

ちいのことは咄嗟に保護しましたが、病院に連れて行くためにお金がどんどん飛んでいきますし、いつ急に具合が悪くなるかも分からない状態が続きます。子猫であれば体温調節や排泄のサポートなど、つきっきりで見る必要も出てくるでしょう。

もしこの記事を読んでいる方に猫を保護する機会があったなら、譲渡まで、そのまま引き取るなら最期の時までしっかり面倒を見る覚悟で保護してほしいと思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

ちいとミケ2匹の写真

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