スクラップ寸前で救われた命
あわや
工場に廃棄処分の段ボール箱の山がありました。その段ボール箱のスクラップ作業が始まりました。
するとスクラップする直前、1つの段ボール箱から子猫が飛び出してきました!
作業員の方が、無事その子猫を捕まえました。
相談
工場内で里親探しが行われたそうです。でも、誰も子猫を引き取ろうという人はいませんでした。それでボランティア団体に相談がありました。
そのまま放すことも考えましたが、工場内は危険な場所。まだ小さいし、今なら元気だし、放したら生きていける保証はどこにもない…。
無事なうちに保護して里親探しをすることにしました。
預かりさんへ
子猫はノミだらけでした。生後1ヵ月から1ヵ月半ぐらいでしょうか。
お世話してくれる人が現れたので預けました。
費用
子猫を1匹育てるには、それなりの医療費と飼育費用がかかります。今回のような企業からの保護相談でも、企業が何か負担してくれることは今まで一度もありませんでした。
殆どが丸投げで「連れて行かなければ、保健所に引き渡す」という冷たい言葉が返ってきます。どうやら『動物愛護ボランティアなら保護して当たり前』という感覚があるようです。
今回の場合は、その場に立ち会った男性社員が自らのお気持を包んでくれましたが、たいていの場合それは初期費用で消えてしまいます。
丸投げではないので、それはそれなりに感謝すべきことなのかもしれませんが、子猫1匹を保護した場合、ノミダニ駆除、駆虫、その後のウイルス検査、避妊・去勢、ワクチン接種、猫かぜなどの治療、そして飼育費と、少なくとも数万円はかかります。
それは誰が持つべきものなのか?保護依頼者ではないのかといつも疑問に思うところがあります。
飼育する労力だけでも大変なのに、費用もすべてボランティア任せ。この丸投げ保護依頼体質に筆者はいつも疑問を感じているのです。
成長
この時保護した三毛猫の女の子は預かりさんが『いくら』ちゃんと仮名をつけてくれました。
いくらちゃんは、何度か猫かぜを繰り返しながらも、元気に成長していきました。
譲渡会
昨年8月に山口県の工場敷地内で保護したいくらちゃんは、その年の12月に、埼玉県から譲渡会場に来られた女性に気に入られ、埼玉で暮らすことになりました。
最後に
いくらちゃんは、今でも埼玉県で元気に暮らしています。時々、里親様から元気ないくらちゃんの写真が送られてきます。(現在は改名されています)
あの時、保護していなければ、この子はどうなっていたのでしょうか?
工場で保護してくれた作業員の方、通報してきた従業員の方、1人だけお気持ちをと包んでくださった従業員の方、引き継いだボランティア団体、預かりさんの協力、寄付をしてくださった支援者の方たち、そして埼玉県からわざわざ来られた里親様…。沢山の人たちの善意で、1つの小さな命が救われ、幸せを見つけることができました。
みんなで助けて行けば、こうして罪なき尊い命を救うことができます。
※こちらの記事は動画や画像の撮影・制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
掲載団体名:ディ・アンク
ディ・アンク
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