ノルウェージャンフォレストキャットにサマーカットは必要?

ノルウェージャンフォレストキャットにサマーカットは必要?

ふわふわの長い被毛が特徴のノルウェージャンフォレストキャットですが、夏は暑そうに見えますよね。頭や足先、しっぽ以外を短くするサマーカットは必要なのでしょうか。ノルウェージャンフォレストキャットのサマーカットのメリット、デメリットをまとめました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

ノルウェージャンフォレストキャットにサマーカットは必要ではない

毛をカットされた猫とバリカン

被毛は肌を守る役割がある

ノルウェージャンフォレストキャットはふわふわの長い被毛が特徴です。原産国が寒い地域であるため、寒さから身を守るための被毛とされています。猫の被毛には、このような体温調節の役割や、紫外線から肌を守る、肌のケガを防ぐという役割があります。

猫は被毛を短くしても暑さは変わらないと言われている

人間は汗の気化熱で涼しく感じますが、猫は人間と違って肉球にしか汗をかきません。そのため、ノルウェージャンフォレストキャットをサマーカットで被毛を短くしても暑さの感じ方に変化があまりないとも言われています。

サマーカットするメリット

床に寝転がっている猫

熱がこもりにくくなる

サマーカットをしても暑さの感じ方に大きな変化はないと言われていますが、被毛の中に熱がこもりにくくなります。ノルウェージャンフォレストキャットの中でも特に暑さに弱いという猫にはサマーカットをするメリットがあるでしょう。

皮膚病、被毛の中の蒸れを防げる

ノルウェージャンフォレストキャットの長い被毛の中が蒸れると皮膚病を起こしやすくなります。サマーカットをすることで、蒸れるのを防ぎ、皮膚病も防げるというメリットがあります。

また、皮膚病になりやすい猫は、医療用シャンプーをしたり外用薬を使用したり、治療のためにカットをするケースがあります。

汚れにくくなる、シャンプーの回数を減らせる、抜け毛が舞い上がるのを抑えられる

シャワーをかけられている猫

ノルウェージャンフォレストキャットをサマーカットすることで、汚れにくくなります。例えば、ノルウェージャンフォレストキャットはお尻まわりの毛が長いとトイレで汚れてしまうことがあり、汚れ方によってはシャンプーが必要なこともあります。

サマーカットをすることで汚れにくくなり、シャンプーとそれにともなうドライヤーの回数を減らすことができるのです。さらに長い毛が舞い上がるのも抑えられます。シャンプー、ドライヤーが苦手というノルウェージャンフォレストキャットは多いのではないでしょうか。

毛が絡まるのを防げる

ノルウェージャンフォレストキャットは長い被毛が絡まり毛玉ができてしまうことがあります。サマーカットで短くすることで、被毛が絡まりにくくなります。

ヘアボールを吐く回数が減る

長毛種と言えば、毛づくろいで飲み込んだ毛がお腹でヘアボールになってしまうことが心配ですよね。ノルウェージャンフォレストキャットをサマーカットをすることで毛が短くなるため、おなかの中でヘアボールになりにくく、吐く回数が減らせます。

サマーカットするデメリット

座って見上げる長毛猫

体温調節ができない

ノルウェージャンフォレストキャットが涼しくなるようにサマーカットをしたはずが、体温調節ができなくなってしまい、風邪を引いたり、暑い日差しによって熱中症になったりすることがあります。

紫外線による皮膚炎

日焼けによって皮膚に水ぶくれができたり、皮膚炎が起きることがあります。日向ぼっこが好きな猫は注意が必要です。服を着られるノルウェージャンフォレストキャットなら、日よけのために服を着せた方がいいでしょう。

違和感で過剰に毛づくろいをする

長かった被毛がサマーカットで短くなることで、違和感から過剰に毛づくろいをしてしまうことがあります。過剰な毛づくろいは、脱毛や皮膚炎を起こします。神経質な性格、普段から毛づくろいをしっかりするノルウェージャンフォレストキャットは注意が必要です。

蚊にさされやすくなる

ノルウェージャンフォレストキャットの被毛が短くなるため、蚊に刺されやすくなるデメリットがあります。蚊に刺されることでフィラリア感染症にかかる可能性があります。予防薬で予防が可能です。

毛並みに影響する

台の上で毛をそられている猫

ノルウェージャンフォレストキャットはその毛並みが特徴でもあります。サマーカットでそれがなくなってしまいます。短くカットされたことに対して違和感を感じてしまうノルウェージャンフォレストキャットもいるそうです。

サマーカットをする時期が遅くなると、寒くなるまでに生えそろわないというデメリットもあります。

カットされることがストレス

警戒心の強い猫やストレスに弱い猫はカットされることが大きなストレスとなり、体調を崩してしまうことがあります。猫のカットは難しく、鎮静剤や麻酔を使用して行われることもあります。

まとめ

ウィンクをして口を開けている長毛猫

ノルウェージャンフォレストキャットのサマーカットは、肌の保護や体温調節などに影響するため、必要ないという考え方があります。

熱がこもらない、皮膚病の予防、毛玉の予防などノルウェージャンフォレストキャットをサマーカットすることによるメリットもあります。しかし、猫によってはサマーカットがストレスや体調不良を招くこともあるのです。

ただ、サマーカットにはいろいろなカットの仕方があります。ライオンカットのような短いカットスタイルではなく、少し短くする、すいて毛の量を減らすなどのサマーカットや、毛玉ができやすい部分だけカットする、汚れやすい部分だけカットするという方法もあります。

ノルウェージャンフォレストキャットの性格や健康などから、サマーカットが必要なのか考えましょう。

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