猫が餌を好き嫌いする理由
猫が餌を好き嫌いする理由には、飼い主さんが取る行動が関わっている場合が多くあります。好き嫌いの原因を探ってみましょう。
- おやつの与えすぎ
- 人間の食べ物を食べた
- 猫の餌をよく変える
- 猫の餌の劣化
- 餌を与える時間が不規則
おやつのあげすぎ
猫用のおやつは、たくさん販売されていますし、味や匂いが工夫されて、嗜好性が高いものが作られています。そのため、おやつをあげすぎると、総合栄養食の餌を食べずに、猫は好き嫌いしておやつばかり食べてしまうようになってしまいます。
好き嫌いが激しいからおやつしか食べない、というのではなく、おやつを食べてしまうことでお腹が膨れて餌が食べられなかったり、好き嫌いによっておやつのほうを食べたがって、餌を食べなかったりするということになります。
ウェットフードやパウチのあげすぎ
ウェットフードやパウチの餌は、匂いや味付けなど、猫が好んで食べるようになっています。与えているウェットフードが総合栄養食であれば、猫が好き嫌いして他の餌を食べなくても大きな問題はありませんが、おやつや副食である場合には、好き嫌いをしてウェットフードやパウチだけを、あげているわけにはいきません。
総合栄養食のドライフードを主食として与えている時には、副食のウェットフードの方を食べてドライフードを食べないという、猫の偏食や好き嫌いの原因にもなります。
飼い主の食べ物を食べた事がある
飼い主さんが食事している時に、食べている物を猫に与えてしまうと、猫用フードを食べなくなって好き嫌いをすることがあります。
人間用の食べ物は味も濃く、普段の餌とは違うため、猫にとっては美味しく感じられるものもたくさんあります。普段から人間の食べ物を与えないようにしておくと、飼い主さんが食事していても興味を持つことはありません。
人間用の食べ物が気に入ってしまったり、興味を持ったりすると、好き嫌いをする原因となってしまいます。
餌の種類をよく変更する
猫が食べている餌の、メーカーや味、形状などをよく変えている場合、好き嫌いをする原因になることがあります。ホームセンターで特売だったから、餌を飼い忘れてコンビニに行ったら1つの種類しか猫用フードがなかったから、などといった理由で餌を頻繁に変えていると、猫は食べたり食べなかったりします。
色々な餌が貰えるとなると、餌を選り好みして、好き嫌いする原因となります。餌の種類がいつもと変わるだけでも、警戒して食べなくなり痩せる猫もいますので、餌を変える時には慎重にする必要があるでしょう。
餌の保存状態が良くない
餌の状態が良くないと、猫は餌を食べなくなります。これは好き嫌いとは違います。ウェットフードは傷みやすいので、食べ残しを残しておいたり、食べないままで皿に出したままにしておいたりすると、どんどん悪くなっていってしまいます。
ドライフードは比較的傷みにくいとされていますが、それでも長時間置いたままにしておくと、酸化して味も落ちてしまいます。
大袋でドライフードを購入している時には、保存の状態が悪いと、一旦封を切ったことで酸化が進み、古いものは痛んでしまいます。傷んだものは、好き嫌いなどではなく、猫も食べたくはありませんよね。
餌をあげる時間がまちまち
餌の時間がまちまちだと、猫が、飼い主にねだると餌が貰えると思って食べなくなったり、逆に餌を食べすぎるようになったりします。餌を食べたり食べなかったりするので、猫が好き嫌いをしているように感じてしまいますし、猫の肥満や痩せにもつながります。餌の時間がまちまちだと、好き嫌いの問題だけではなく、猫の健康にもつながることになります。
餌の好き嫌いをする猫への対処法
餌をむやみに変更しない
猫の餌にはたくさんの種類がありますが、飼い主さんの気分で頻繁に変更することはやめておきましょう。猫の健康に問題がない限りは、猫が好む餌を見つけたら、その後は同じ物を与えるようにした方が、好き嫌いを防ぐことにつながります。
また、餌をどのくらいの量与えたら良いかがわかりやすく、食べなかった時でもどのくらい食べなかったのかがわかります。また、味や食べやすさなどの餌の違いによって、猫が餌の好き嫌いをすることを防げます。餌を変更する時には、前の餌と新しい餌を混ぜて与え、少しずつ新しい餌の量を増やしていくようにしましょう。
餌を与える時間を決める
猫には、空腹になる時間を作ってあげることが大切だとされています。健康な成猫の場合、餌を与える時間は8時間程度空けるのが良いとされていますので、1日2回、朝と晩に与えるのが良いでしょう。
猫が餌を与えても食べず好き嫌いをする場合には、餌を置きっぱなしにせず、お皿ごと片付けるようにしてください。餌の酸化を防ぎ、傷んだ餌を食べた猫が食中毒になるのを防ぐことにもつながります。また、だらだらと餌を食べ続けることで、猫が不健康になるのも防げます。
おやつはたまにあげる
猫用のおやつは、遊んだあとや、病院に行って帰ってきた時のご褒美など、たまにあげるようにしてください。おやつをあげすぎないことで、主食の餌を食べないという好き嫌いを防げますし、肥満の防止にもなります。
猫の餌の保存方法にも気をつけよう
猫の餌は、ある程度の量を買って保存していることが多いと考えられますが、その際には一度に買う量や保存方法に気をつけて、できるだけ新鮮なものを猫に与えられるようにしましょう。
それだけでも、猫の好き嫌いがなくなり、餌を食べてくれるようになることがあります。
猫の餌の保存方法
ドライフードは、小分けになっているものを買うか、大袋のものは小分けにして、開けたあとは袋の口をしっかり閉じます。ジッパー付きの保存袋に入れたり、真空パックにしたりして、さらに密閉容器に入れておくと酸化が防げます。開封したものを長期間保存する場合には、冷蔵保存するのも良いでしょう。
ペットフード用の大型フードストッカーを使うと、酸化防止剤を入れるところもついているので、購入した袋そのまま入れて密閉することもできます。
ウェットフードは、一度開封してしまうと、長期の保存はできません。残ったぶんをラップをかけて冷蔵庫に入れたり、密閉容器に入れたりすることで保存できますが、保存は1日程度が限界だと言えます。
冷蔵庫に入れたウェットフードは室温に戻して、冷えが取れてから与えてください。
冷凍することも可能ですが、冷凍したウェットフードを解凍すると、味や匂いは劣化するので、猫が食べなくなって好き嫌いにつながる場合も多いでしょう。
猫の元気が無い時は病院へ
猫が餌を食べない、という時には、好き嫌いなのではなく、具合が悪く、何か病気にかかっている場合も考えられます。
口内炎や歯の問題があると、カリカリしたドライフードは食べにくくなります。特に老猫は、口腔内や歯のトラブルが起きやすいと言えるでしょう。
また、病気によって食欲が落ちることはよくあるので、餌の好き嫌いだと軽く考えないで、猫の様子をよく観察しましょう。
食欲がないだけでなく、元気もない、あまり動かない、などの異常があれば、病気にかかっている可能性もあるので、動物病院で診察してもらってください。
まとめ
猫の好き嫌いは、飼い主さんの餌の与え方によって起こっていることもあります。
飼い主さんが与えるもので猫は生きていますので、気分次第で餌を変えたり、量を変えたり、餌の保存状態がしっかりしていなかったりすると、猫の健康にすぐかかわってくると言えるでしょう。
猫の餌は時間や量をちゃんと管理して、適切に与え、好き嫌いが起こらないようにしてあげてくださいね。