猫の餌の与え方
猫に必要な餌の量
猫に必要な餌の量は年齢や生活環境によって違うため、基本的には猫の餌のパッケージに記載されている給与量を目安にしましょう。ですが、これは給与量の目安として考えられているので飼い猫に合った餌の量を知るためには「猫に必要なカロリー」を計算して猫に必要な餌の量を把握しましょう!
猫に必要な摂取カロリーとは?
- 運動量が少ない成猫 70kcal
- 標準の成猫 80kcal
- 子猫 160kcal~240kcal
- 高齢猫 60kcal
『体重(猫)×(○○)kcal=1日に必要なカロリー』という計算式を活用して飼い猫に合った餌の量を知ることも必要ですね。また、猫に必要な1日のカロリーは環境や年齢によって変わってくるので上記の環境や年齢に合わせたカロリーを目安に計算してみましょう。
餌の回数
猫は本来、狩猟動物であるため少量の餌を複数回に分けて食べる習性があります。ですが野生ではなく室内で暮らす限りには餌の回数と時間を決めて与えることが猫の健康や体型維持に繋がるため、成猫に最適な餌の回数は「1日2回」として、できるだけ餌は同じ時間に与えましょう。
食事の間隔が開き過ぎると空腹時間が長くなり餌の食べ過ぎや吐き戻しの原因になります。また、子猫は一度に食べられる量が少ないため餌の回数を「1日3回〜4回」に増やして与えましょう。
ドライフードとウエットフードの使い方
猫の餌はドライフード、ソフトドライフード、セミモイストフード、ウエットフードなど4つの種類に分けられています。この中でも市販で良く目にするドライフードとウエットフードの人気は非常に高いと言えますね。
ドライフードの使い方
ドライフードは水分10%以下のカリカリのフードであるため密閉管理すれば長期に保存しやすいのが特徴です。また、総合栄養食とされるものが多く硬めの食感なので歯石を取り除いたり、顎の力を鍛える事ができます。口内に異常がない健康な猫にはドライフードがおすすめと言えますね。
ウエットフードの使い方
逆に、ウエットフードは水分75%の猫の餌で一般的に良く目にする缶詰やレトルトパウチがウエットフードにあたります。魚や肉といった素材の食感が残っているので食い付きもよくドライフードは食べないけどウエットフードは食べてくれる!という猫が多いのではないでしょうか。
もちろん、水分補給が少ない猫にも食事から水分を補給させてあげられるので夏場の脱水予防にも最適です。しかし、ウエットフードは満腹感が少ないだけではなく、歯石が付きやすく口臭の原因にもなるため普段の食事とは切り離して「ご褒美」として与えた方が良いかも知れません。
猫が餌を食べない時の対処法
いつも同じ餌をあげていると猫が食べ飽きてしまい、餌を全く食べない…ということも多々あるようです。では、そんな猫が餌を食べない時はどうすれば良いのでしょうか?ここで、餌を食べない時の対処法について詳しくみていきましょう!
香りが出るように温める
ドライフードを温めることで香りが良くなり、普段とは違う食感になるので猫の食い付きが良くなることもあります。香りが出るように温める際には水よりも人肌くらいのぬるま湯の温度でふやかして与えましょう。
トッピングをする
香りの良いウエットフードを少量トッピングしてみたり、猫用のスープをかけてあげると普段の食事と違って猫が餌を食べてくれるようになります。
しかし、かつお節などのトッピングは、餌の上に乗せるだけでは肝心のトッピングだけ食べて餌を残してしまう場合もあるので必ず餌と混ぜ合わせてから与えましょう!
餌をローテーションにする
餌をローテーションにすることで日常の食事に変化をつけてみましょう!猫が同じ餌に飽きてしまわないように何種類かの餌を用意して数日ごとにローテーションしてみるのもおすすめです。
猫の餌はどんな物を選ぶべき?
市販で販売されている猫の餌は様々あり、どれを選ぶべきか悩んでいる飼い主さんにおすすめの猫の餌と種類を解説していきます。是非ご参考にしてみてくださいね。
猫の年齢や体質に応じた餌
猫の年齢や体質に応じた餌で最も重要とされるのが「子猫用のキャットフード」です。子猫は体が急速に成長するため「高タンパク、高カロリー」の食事を必要とします。
また、室内飼いの成猫には「栄養バランスの良い低カロリーの餌」が適しており、高齢猫には内臓機能に衰えが生じるため「消化吸収の良く、高タンパク、低カロリー」の餌がおすすめです。
そして、アレルギー体質の猫には肉や魚などの「タンパク質の種類が少なく、原材料がシンプルな餌」を選ぶことが大切です。
ロイヤルカナン 子猫用
- 独自の栄養バランスで子猫の健康的な消化の維持をサポート
- 消化性の高いタンパク質
- 最適な食物繊維が健康的な腸内細菌バランスを保ちます
サイエンス・ダイエット アダルト
- 独自の極上うま味成分配合レシピ!
- 室内猫の運動不足に配慮した栄養バランス
- 適切なレベルのカルニチンを配合で健康な筋肉の維持
- 食物繊維が体内の毛の排出をサポート
総合栄養食
総合栄養食とは、猫の体の健康維持に必要な栄養素がバランスよく含まれている猫の餌のことを指します。総合栄養食は子猫から成猫までの全ライフステージにも対応したものもあり、猫の成長や健康維持に必要な栄養素バランスがしっかりと含まれているので毎日のご飯として与えることが可能です。総合栄養食は種類も様々あるので猫の体質に合わせて選んであげるのが良いでしょう。
カナガンキャットフード チキン
- 最高レベルの美味しさとベストな栄養バランス
- 新鮮なイギリス産平飼いチキンを60%以上使用
- 穀物不使用、人工添加物不使用
- 高タンパク、低炭水化物 !
- 全ライフステージ対応
高タンパクな物
近年の研究では猫本来の食性を考えると非常に多くのタンパク質が必要だと考えられており、AAFCO基準では猫の体に必要なタンパク質量は26%以上とされています。
また、腸の短い猫にとって炭水化物の消化は苦手であるため猫の餌では「高タンパク、低炭水化物」がおすすめと言われています。猫の毛並みや毛艶、体の健康を維持したいという場合は高タンパクな物を与えてみるというのも良いかも知れません。
キャットフード キャット&キトゥン
- 新鮮食材を使用しており最大90%の割合で肉を配合
- 新鮮肉の含有量(肉の3分の2が新鮮肉または生肉)
- 炭水化物の制限
アレルギー物質の少ない物
アレルギー体質の猫にはアレルギー物質の少ない物というのは大前提と言えますね。
猫の健康を維持するためには動物性タンパク質が必要ですが肉副産物(4Dミート)と呼ばれる「家禽ミールやミートミール」と記載された原材料には本来食べることのできない部位が入っている可能性があるためアレルギー体質の猫には与えないように注意しましょう。
また、添加物にもアレルギーを引き起こすことがあるため無添加のものや自然由来の添加物を使っているフードが好ましいです。このほか、原材料に肉や魚など複数の動物性タンパク質が使われているとアレルギー症状が出た場合にアレルゲンの特定が難しくなります。
このため、アレルギー体質の猫にはアレルギー物質の少ない物を選び、できる限り肉や魚などのタンパク質の種類が少なく、原材料がシンプルな餌を選ぶことが大切です。
ニュートロジャパン ナチュラルチョイス
- 穀物が苦手な猫のための穀物不使用のフード
- アレルゲンとなりにくいといわれる主原料のみを使用
- 厳選した自然素材を使用
猫の餌を手作りするメリット、デメリット
飼い主さんの中には猫の餌を手作りするという方もいらっしゃいます。もちろん、キャットフード以外の餌のローテーションによって猫達の食いつきが落ちにくくなるので良いと言えますが、日常的に猫の餌を手作りする場合は「どんなメリットとデメリット」があるのでしょうか?ここでは、猫の餌を手作りするメリット、デメリットについて見ていきましょう。
猫に手作りご飯をあげるメリット
猫に手作りご飯をあげるメリットは飼い主さんが自分で材料を選ぶことによる「安心感」が最大のメリットであるとされています。もちろん、自分で調理するので手間もかかりますが安心感と大切な猫への愛情は猫に手作りご飯をあげるならではの幸せがあると言えるでしょう。
猫に手作りご飯をあげるデメリット
猫に手作りご飯をあげるデメリットとしては日常的に猫の餌を手作りする場合は、どうしても必要な栄養バランスが偏ってしまうこと、特定の食べ物にアレルギーがある可能性があるという事です。
食材を組み合わせて猫の体に必要な栄養バランスを手作りで与え続けるには、知識が必要です。しかし、猫の身体には謎が多く、食べさせてはいけない物に関するデータが少ないのが現状です。
日常的に猫の餌を手作りする場合でも総合栄養食とされるキャットフードを併用して与える方が確実に猫の体に必要な栄養素を摂らせてあげることができるんですね。
猫専用の手作りツナレシピ
人にも猫にも人気のツナ!ここで、猫専用の手作りツナの作り方をご紹介します。是非、チャレンジしてみてくださいね。
材料
- オリーブオイル
- まぐろの刺身
作り方
① 耐熱皿にオリーブオイルを塗る
② まぐろの刺身を並べます
③ 並べたまぐろにオリーブオイルを少量かける
④ ラップをかけて電子レンジで2〜3分加熱
⑤ 電子レンジから取り出して、少し冷ましたあと軽くほぐして与えましょう。
ポイント!
人間用のツナ缶は塩分や脂肪分多いため猫に与えるのは控えましょう。ですがこのレシピの猫専用の手作りツナなら大丈夫なので安心して与えることができます。
猫の餌以外で与えたいおすすめの食材とは?
- 鶏のささみ
- 牛肉
- シカ肉
- 無糖のヨーグルト
まとめ
いかがでしたか?今回は猫に餌を与える時の量や回数、フードの選び方からおすすめ商品までをご紹介しましたが猫に与える餌の量は年齢や生活環境によって違うため、「猫に必要な摂取カロリー」を計算して飼い猫に必要な餌の量を把握してあげることが大切と言えますね。
また、猫に餌を与える回数は成猫なら1日2回、子猫なら1日3回~4回と年齢によって適切な回数が違います。
このほか、フードの選び方からおすすめ商品をご紹介しましたが年齢や体質、暮らしている環境によってフードの選び方が変わってきます。
飼い主さんが猫の健康を維持したいという場合でも肥満よりの猫の体型によっては肥満予防ができる「高タンパク、低カロリー」などを選ぶのが良い場合や猫の毛並みや毛艶を良くしたい!という場合は高タンパクな物を選ぶなど、フードを選ぶ目的によって最適な猫の餌を選んであげるのが一番と言えますね。