遺伝によるノルウェージャンフォレストキャット特有の病気
ここで紹介するのはノルウェージャンフォレストキャット特有の遺伝病なので、飼い主さんがいくら気をつけてもかかってしまう可能性のある病気です。それでも病気はなんでも早期発見が大切になってきます。どんな病気でどんな症状なのか知っておきましょう。
グリコーゲン貯蔵病(糖原病)
グリコーゲンとは筋肉や肝臓に貯め込まれる糖分で、これが分解され血中に放出されることで全身に行きわたり全身運動できるのです。生きていく上で欠かせないものです。
このグリコーゲンが分解されずに筋肉や肝臓に貯まっていき、低血糖や肝臓肥大を引き起こす病気をグリコーゲン貯蔵病といいます。
症状
- 低血糖によってボーッとしたり、昏睡状態になる
- 運動時の疲労
- 筋力の低下
- 筋肉痛
- 筋肉自体の崩壊による褐色の尿
対処
この病気自体の発症は稀なため情報が少なく、まだ獣医学界でも研究が進んでいないため明確な予防法や治療法は見つかっていません。現在は食事療法と運動制限で対処するようです。
それでも同じような症状が見られた場合はすぐに動物病院へ連れて行きましょう。
生活習慣が原因のノルウェージャンフォレストキャットがかかりやすい病気
糖尿病
糖尿病とはインスリンというホルモンが機能しなくなる病気で、ノルウェージャンフォレストキャットは糖尿病になりやすい猫種と言われています。その筋肉質な体つきを保つために高カロリー高タンパクの食餌を摂るので、肥満になりやすいからです。
糖尿病の怖いところは様々な合併症の病気を引き起こすことであり、腎不全や肝硬変、急性膵炎など命に関わる病気にもつながります。
症状
- 多飲多尿
- ごはんを食べる量が増える
- 食べるのに痩せる
- 元気がない
対処・予防
糖尿病は治らないため、一生付き合っていく病気です。インスリン注射や食事療法が治療法となります。
ノルウェージャンフォレストキャットの中には肥満体型でなくてもフードによって糖尿病になる子もいるようですが、ほとんどの場合は肥満が原因なので、とにかく肥満にならないことが糖尿病の予防になります。不妊手術後やシニア期にはフードを変えたり、運動をしっかりさせるなど日頃からの管理は怠らないようにしましょう。
眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
瞼が内側に反り返ってしまう病気で、ノルウェージャンフォレストキャットはこの病気になりやすいと言われています。まばたきする度にまつげや被毛が眼球を刺激するので角膜炎や結膜炎を引き起こしてしまいます。
症状
- 目をシパシパさせる
- 瞼の痙攣
- 涙や目やにが異常に出る
- 目をかこうとする
対処
外科手術によって瞼の形を整えたり、目の下の毛を除去する治療法があります。
毛球症
ノルウェージャンフォレストキャットのような長毛種に多い病気で、毛繕いの際に飲み込んでしまった抜け毛が排出されずに胃や腸の中で毛球になってしまい吐き出せなくなる病気です。
症状
- 食欲の低下
- 吐き気
- 便秘
対処・予防
軽度であれば毛球除去剤で吐き出させることもできますが、重度になると外科手術で取り除くことになります。
こまめにブラッシングやシャンプーをして抜け毛をできるだけ取り除いてあげることと毛玉対策のフードに切り替えることが予防法です。
熱中症
ノルウェージャンフォレストキャットの被毛はダブルコートで密集して生えているため、寒さには強いですが、その分暑さに弱いです。そのため夏には熱中症になってしまう危険性が高いです。
症状
- 口を開けて苦しそうな呼吸をする
- ヨダレが出る
- 嘔吐や下痢
- ふらつきや震え
対処・予防
もし症状が見られたらすぐに動物病院に連れて行きましょう。それまでの応急処置として、涼しい場所でお水をかけて体温を下げましょう。
夏はエアコンなど使って涼しく感じる温度を保つ、こまめにお水を新鮮なものに変える、サマーカットにするなどで予防できます。
性格によるノルウェージャンフォレストキャットの病気や怪我
命に関わる病気ではないですが、ノルウェージャンフォレストキャットの性格によって引き起こされる病気や怪我もあります。
ストレス
穏やかで我慢強いノルウェージャンフォレストキャットは繊細な神経の持ち主でもあります。変化した環境に順応したり何事も冷静に対応しますが、その分ストレスが溜まってしまい、膀胱炎や下痢を起こす可能性もあるので注意が必要です。
活発な性格
ノルウェージャンフォレストキャットは運動量が多く、やんちゃで好奇心旺盛な性格です。家の中を走り回ったり、壁をつたって高い場所へ登ったりして怪我をする恐れもあるので、飼い主さんは運動の欲求を満たしてあげたり注意して観察するようにしてくださいね。
まとめ
ノルウェージャンフォレストキャットは遺伝性の病気は少ないものの、その特徴や性格からくる病気が多いです。しかし、どれも飼い主さんの注意で防ぐことのできるものばかりです。
ノルウェージャンフォレストキャットを飼っている方、またはこれから飼われる方はしっかり愛猫を観察し、管理に努めましょう。
女性 ぴん
結構気をつけた方が良い病気があるのですね。
将来もし、ご縁があって飼うことになった場合の参考にしたいと思います。
ノルウェージャンフォレストキャットの血液型は、ほとんどがA型だと聞いたことがあります。
万が一輸血が必要になったら、調べてからにした方が良いようですが・・・。
新生児同種溶血現象にも注意した方が良いと、何かで読んだこともあります。
この病気は、A型の子猫にB型の母猫が初乳を与えることで起こるそうです。子猫が初乳を飲んで赤血球が破壊されてしまう、という何とも可哀想な症状です。
もし繁殖させる場合には、注意が必要ですね!
40代 女性 かえで
捨て猫だったのですが、獣医さんに連れていくとこの種類だと知りました。
活発で人見知りしないので飼いやすいみたいでした。
ただ、五歳のときに毛球症になってしまい、外科手術をしました。
毛玉はすっかりとれましたが、反省しましてしっかりと、ブラッシングを心掛けるようになりました。
ご飯も繊維の多い野菜にこだわり、冬は白菜も食べさせたり、カボチャやキャベツを湯がいて食べさせていました。
遊ぶことも好きで、ひもや猫じゃらしで遊んだりしました。
先住猫とは、最初距離をもって過ごさせていました。数日たつと一緒に遊びたがったのであわせると、仲良くなって一緒に遊ぶようになりました。
明るい性格なので飼いやすいですね。
賢いので躾やすいようです。
40代 女性 まろん
その猫ちゃんは、いま腎不全になりかけて入院中だということです。6歳の誕生日を過ぎてから急に缶詰を食べなくなりカリカリも与えてみてもたべなくなったので、獣医さんに診ていただいたら、腎不全になりかけだったらしく、絶対安静らしいです。どうしても、高タンパクの食事を与えるのでなりやすいのだそうです。点滴をしたり、注射をしたりされても頑張ってじっとしているそうです。予防接種の時は、暴れるのだそうですが今回の治療中は暴れることなく賢くしているのだそうです。頑張って元気になって、早く飼い主さんのもとに帰りたいのでしょうね。
40代 女性 かずみ
ですが、飼い主がかわったので、ストレスが溜まり病気になってしまいました。
獣医師も、一生懸命治療して下さいましたが、なかなか食欲が出なくて衰弱しました。
点滴や注射もしました。獣医師の努力のお陰で1ヶ月ほどした頃には、少しずつご飯を食べるようになりまして、徐々に元気を取り戻していきました。元の飼い主さんが引き取りにこられたあとは、元気になり長生きしてくれたそうです。珍しい猫種なので、大きな病気にも注意が必要ですね。