猫の抜け毛の時期と知っておきたい2つの対策

猫の抜け毛の時期と知っておきたい2つの対策

猫と一緒に暮らすという事ば抜け毛に悩むのは自然の事ですよね。特に猫の抜け毛の多くなる時期を分かっていれば早々に対策をとる事ができます。それでは猫の抜け毛の多くなる時期がいつなのか探ってみたいと思います。

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記事の監修

北里大学獣医学科卒業。埼玉県内の動物病院で勤務医をしながら教育・研究にも携わっており、大学では『伴侶動物の鉄代謝』をテーマに研究しています。『猫は小さな犬ではない』という格言のもと、何よりも猫ちゃんの健康と福祉の向上を一番に考え、日々の診療に励んでおります。

猫の抜け毛の時期

長毛種の猫のブラッシング

猫の換毛期は春と秋

人間と同じく猫も普段からよく抜け毛がありますが、通常以上にまとまった抜け毛が床に落ちていたり洋服に付着する量が増えたりと、多く抜け毛の出る時期や季節があります。そのような猫の抜け毛の時期を換毛期と言います。

換毛の時期は汗をかかない猫にとって大変重要な、体温調節を左右する被毛の準備のために「被毛が生え変わる時期」になります。

猫の換毛期は年に二回、春と秋に多くそれに伴って抜け毛が多くなります。猫の換毛期は、暑い地域や寒い地域、日照時間など天候や気候によっても左右されます。

自然の厳しい暑さや寒さを乗り越える室外育ちの猫たちには換毛の時期がはっきりと見られます。

春の換毛期:3月~5月ぐらい

気温の高くなる暑い時期に向けて、夏用の薄い被毛にするために猫の抜け毛が増えてきます。特に冬場活躍していた、保温性の高いアンダーコートである猫のフワフワな被毛が、夏の時期は不必要になりますので「まとまった抜け毛」が多くなります。

秋の換毛期:9月~11月ぐらい

秋は一年使った古い毛を新しい毛に生え変わらせる時期で、猫の古い毛の抜け毛が多くなります。そして同時に夏を涼しく過ごした被毛からを寒い冬の時期を迎えるための保温性の高いアンダーコートを増やしていきます。
この時期を超えると猫がモコモコ、モフモフの毛になります。

完全室内の猫の換毛期:一年中

最近は完全室内飼いの猫が増えている事と冷暖房で室温が一定の中で過ごしているので、猫は換毛の時期だけではなく、抜け毛が一年中起こっている傾向がみられます。

猫の換毛の時期は日照時間に大きな影響を受けますので、夜でも電灯がついているような室内ですと、猫の身体が季節を感じる事ができなくなってしまうようで抜け毛は一年中おきます。

猫の抜け毛の時期の対策

ブラシについた抜け毛
  • 猫の正しいブラッシングを多めにする
  • 部屋の掃除もこまめにする

猫は自分でグルーミングをしますが、換毛の時期など抜け毛の多くなる季節、そして短毛種ではなく長毛種の猫は、猫自身だけのグルーミングだけでは抜け毛処理が追いつかなくなりますので、飼い主さんのブラッシングがとても大切です。

自然な抜け毛をブラッシングで事前に取り去る事によって、換毛期に部屋に落ちる大量の抜け毛を少なくできます。そして猫自身のグルーミングで、飲みこんでしまう余分な抜け毛も減らす事ができ、毛玉吐きや毛球症の予防になります。

猫のブラッシングをする事により、固まってしまった毛玉をハサミでカットする処理も行えますし、猫の皮膚の健康状態を確認し、病気の予防、スキンシップによる意思の疎通や猫のストレスを減らす事もできます。

猫の正しいブラッシングを多めに!

お腹をブラッシング中の猫
  • 猫の気持ちになる
  • 約3分内に終わらせる
  • 被毛の流れに沿う
  • 静電気のおこりにくにブラシを使用
  • 手でほぐし → コーム → ブラシをする

猫の正しいブラッシングは、猫の毛の流れに沿う事が大切です。皮膚に直接当たり過ぎないように、赤ちゃんやお子様の髪の毛をすく要領で、ブラッシングしてあげてくださいね。

猫の抜け毛で、毛玉になっているところは無理にブラシを入れずに、まずは手で猫の抜け毛の絡まりをほぐします。そしてコームを入れ、ブラシで大きくとかします。

ブラッシングの苦手な猫は、抜け毛がフェルト状に固まってしまいますよね。固まった抜け毛を引っ張ってハサミを使用し、皮膚を一緒に切って流血騒ぎになることもありますので、固まった抜け毛は引っ張らずにハサミを使用してください。

固まった抜け毛部分の真ん中にハサミを入れると良いです。切れ味の良いハサミは使わない方が良いでしょう。猫が協力的でない場合や不安な場合は無理せずに動物病院に相談しましょう。

濡れた手で猫の身体をササッと撫でるだけでも換毛の時期は驚くほど手に抜け毛がつきます。ブラシに関しては、猫の好みと飼い主の使い勝手とを考慮して選択してくださいね。

部屋の掃除もこまめに!

掃除機の側のアメショー

猫を抱っこした後に、洋服に抜け毛が付く、猫が歩いた後のカーペットやフローリングに抜け毛の固まりがある、部屋の中に抜け毛が飛ぶなど、猫の換毛の時期は目に見えて抜け毛の量が多くなります。

部屋の掃除を念入りにして、コロコロでの掃除を増やしてみたりと、飼い主の負担にならない程度に掃除の回数を増やすこともこの時期は大切です。

床に落ちていた抜け毛が放っておくと固まり、ノミやダニなどの温床になってしまいます。

換毛期では無いときの脱毛は?

時期外れに猫の抜け毛がまとまって出るだけではなく、皮膚に脱毛箇所が見られる時は、体調不良かもしれません。猫がストレスを溜めていたり、ノミやダニ、細菌・真菌感染症などの心配が出てきますので、獣医さんにご相談くださいね。

まとめ

飼い主のブラッシングを喜ぶ猫

猫の抜け毛の時期と知っておきたい2つの対策についてお話をさせていただきました。

我が家も長毛種なので抜け毛が多く、一度の掃除でテニスボールほどの抜け毛が吸い取れます。部屋に落ちる抜け毛だけではなくブラッシングもしていますので、毎日手のひらに載るくらいの抜け毛が出ているようです。

抜け毛対策だけではなく猫の健康を管理する上でも、ブラッシングをまめにして愛猫と快適な毎日を送りたいですね。

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