猫がビニールを食べてしまう理由
猫がビニールを食べてしまう理由はいくつかあります。大きくいうと、
- 猫の動物としての本能
- 癖
- 健康状態
- ストレス
などが挙げられます。
項目が多いので一つずつ下記で詳しく説明します。
猫としての本能
猫は野性ではハンターですから、ビニール袋などのカサカサと音の鳴る製品には、とても魅力を感じます。
それは音がするところに獲物となる小動物が隠れているのではと連想させるからです。
また、ビニールは柔らかく、へこみ、また元に戻るなどしますが、これも獲物の抵抗を思わせるようで、猫のビニールが好きな理由となります。
ビニールは猫の本能を刺激するかっこうのおもちゃだと言える素材なのです。
ビニールの感触が癖になっている
猫はビニールで遊ぶ際、噛んだり舐めたりするのですが、この際の噛み応え、舌触りをとても気にいってしまいそれが癖になり、やめられなくなってしまうこともあります。
猫はとても舌の感覚が鋭いので、心地よいものは覚えやすく癖になりやすいのです。
健康状態
猫は慢性消化器障害、寄生虫、ミネラル欠乏など体や栄養の状態が思わしくない時もこのような行動をすることがあります。
そして病気や栄養が改善してもその後もこのビニールを噛んだりする行動を続けてしまうことがあるようです。
ストレス
最後はストレスです。これは猫が手術後などにエリザベスカラーを付けたりすることで表われることもありますが、室内飼いなどで遊びが足りていないなどの理由であることもあります。
本来、食べることができないものをかじる、舐めるなどすることを異嗜行動(いしこうどう)、異食行動などと呼ぶのですが、これは完全には解明されていないものの、胃腸不調、子猫がお乳を吸う時の行動が成猫でも残っているなどと言われる他、遺伝的に怖がりの猫や、ストレスを感じている時にも起こるとされます。
他にも猫がビニールを噛むなど同じ行動を異常に繰り返す場合、常同症であることも考えられます。
これは人間の子供にも見られるもので、要求、安心、刺激が欲しいなどの様々な理由で起こるとされています。
猫がビニールを食べてしまう対策
猫がビニールを噛む癖がついてしまうとなかなか止めさせることができません。
まずビニールを猫が触れない所に隠しておくのが一番ですが、癖がついてしまった猫のために犬猫の嫌がる匂いスプレーというものもあります。
これをビニールにかけることで、かじったり、舐めたりするのを抑えることができる可能性があります。
ハーブの匂いなどで人間にも臭くないそうなので、困っている場合は試してみてもいいかもしれません。
ただし、きちんとした販売元の商品は安全性が高いですが、安価な商品は危険成分の混入などの恐れもありますので、購入時は十分注意しましょう。
また、食事のアンバランスさが原因になっている場合、獣医さんに相談して改善したり、遊びを多くすることでビニールのかじり癖を減らすことも考えられます。
スプレーはあれこれ原因を考え、対処した結果の最終手段と考えてもいいかもしれません。
猫がビニールを食べた時の対処
そんな風に気をつけていても猫はビニールを誤飲することもあります。
そのような時はなんといってもまず獣医さんに電話することが大切です。
可能であればどんなビニール製品をいつ飲んでしまったかなど、具体的に言うことができれば病院での処置もしやすいでしょう。
猫はビニールなどを食べた時に以下のような症状を見せることがありますので、注意してください。
- 食事中でないのに口をぱくぱくさせる
- えづく
- 嘔吐
- ぐったりしている
- 食欲がない
- 食べようとしない
- 呼吸困難
- チアノ-ゼ(舌や口の中が青紫色)
- 水のみ飲む
- 下痢
- 便が出ない
- 痩せる
- 元気がない
- お腹を触ると怒る
などです。
猫がビニールを食べてしまう注意点
上記のように猫がビニールをかじったり、舐めたりすることに対する危険性について書いてきましたが、猫がビニールを誤飲させないようにするには、普段からビニールで遊ばせるなどの行動をさせないことです。
猫がビニール袋やレジ袋で遊ぶ姿が可愛いのでつい与えてしまいがちですが、結果、胃の異物を内視鏡で取ったり、ひどい場合は切開手術することもあるのです。
また、この誤飲はビニールに限らず、他の繊維、プラスチック、容器包装などでも起こりうることなので、ビニールのみでなく異物全般という風に考えておいた方がいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?猫は本当によくビニールの誤飲をしてしまうことがあるようです。
できる限りそのようなことを起こさない、癖をつけないことはもちろんですが、体調や様子がおかしいと感じたらすぐ病院に連れていくようにしましょう。
40代 女性 いずみ
避妊手術をしたあとに、カラーをはめなければならずその頃から、見ていないときにビニールを探しだして食べてしまうようになりました。
手術をして取り出したときもありますが、1年間は注意していました。運動ができるようになってからは、ストレスが解消されビニールを食べなくなり安心しました。ビニールはおいしい香りが付いていなくても誤食するときがあるので、要注意ですね。