大佛次郎は猫が好きすぎる文豪だった!エピソードや作品

大佛次郎は猫が好きすぎる文豪だった!エピソードや作品

大佛次郎の生涯飼った猫の数は500匹以上という途方もない頭数です。この「猫が大好き」な大佛次郎と夫人の驚きの生活スタイルをお伝えしたいと思います。

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大佛次郎と猫の関係

大佛次郎と猫のつきあいは?:小学生より

小学生の頃、横浜から新宿区に引っ越した大佛次郎は、前の住人の置き去りにしたキジ猫「たま」を飼う事になりました。白金に引っ越す時にも連れていったそうです。これが大佛次郎の猫とのつきあい始めです。

大佛次郎にとって猫とは?:優しい伴侶である

「猫は僕の趣味ではない。いつの間にか生活になくてはならない優しい伴侶になっているのだ。」
本と猫が趣味と言っていた大佛次郎ですが、実は猫は趣味の域ではなくなってしまったのです。

大佛次郎と猫との間には?:大佛夫人がいる

  • 大佛夫人は猫嫌いから猫好きへ
  • 大佛夫人は猫を拾ってくる
  • 大佛夫人は猫へのお見舞いを用意する
  • 大佛夫人は猫と真剣にしゃべる

猫が嫌いであった夫人は結婚してから猫が好きになりました。外から猫を拾ってくるのはもちろんのこと、死んでしまった猫まで持ち帰り自宅の庭に墓を作っていたそうです。
大佛次郎が猫を飼っている知り合いの家に行く時や、猫を飼っているお宅でのお葬式には猫が忘れられているだろうと「あじやイワシ」をお見舞として大佛次郎に託すそうです。
近所からくる猫と真剣に話をしていたとも言われています。

大佛次郎の家の猫の定員数!?:猫は15匹まで

「16匹になったら猫に家を譲り出て行く」
大佛次郎がある日数えると16匹の猫が食事をしていました。16匹いるではないかと夫人に話したところ、「お客様猫ですからご飯を食べたら帰ります」と答えたそうです。
物の無い時代に人間も食べるのがやっとの中、大佛次郎と夫人は通ってくる猫にもご飯を与えていました。
「通い猫」と「住み込み猫」という面白い語録が大佛次郎夫妻にはあります。

大佛次郎の来世は?:猫

「次の世には、私は猫に生まれてくるだろう」
と大佛次郎は言っていたそうです。

大佛次郎の猫好きエピソード

大佛次郎と関わりのあった猫は生涯で500匹!?

  • 譜代の猫、外様の猫
  • 通い猫、住み込み猫
  • 黒猫の天下、白猫の天下

譜代猫は弱く育ち、外様の猫が譜代の猫達の柔らかな雰囲気を壊していったようです。
ご飯だけを食べにくる通い猫も多く、ある日通い猫が子連れで引っ越して来た事もありました。
頭数が多くなると黒猫が多い時期、白猫が多い時期などにわかれ勢力争いが起きていたそうです。猫も頭数が多いと可愛げがなくなるようです。

大佛次郎の執筆部屋は猫と本でいっぱい

仕事に詰まってしまうと大佛次郎は仕事に関係のない本を読みますが、結局は仕事の邪魔になると言います。しかし膝に乗っている猫を撫でるだけで心が安らぎ、猫は無駄口をたたかず無邪気で柔らかいので、猫は仕事の邪魔にならないのだそうです。
因みに、生きた猫ではなく人形の猫でも大丈夫だそうです。

大佛次郎の家の襖や障子は破れたまま

寒い冬にすきま風が入るので大佛次郎が確認すると、襖や障子に8個ほどの穴があいていました。夫人に「猫用に一つ穴があればよいのでは?」と聞いた所、「どうせ猫にあけられますから破いておきました」と答えたそうです。訪問するお客様も、破れた襖や障子に目を見張ったそうです。
人間は二の次、猫が第一優先の大佛次郎の生活ぶりです。

大佛次郎の家は猫捨て場

鎌倉に引っ越してから、猫好きと近所に評判でしたので大佛次郎の家には捨て猫が後を絶たなかったそうです。
手紙と共にバスケットの中に猫が入っていたり、郵便ポストの中に猫が入れられていたり、隣の家との境目に投げ込まれていたりと様々だったようでした。
貰い手が無い場合は、大佛次郎の家の住み込み猫になりました。

大佛次郎の家は猫優先

大佛次郎は藤棚の下に4畳半ほどの張り出し床を作りました。こちらは人間にも猫達にも大好評で、日々猫達の日光浴姿が見られました。大佛次郎が自分用に出した座布団もすぐに猫にとられてしまいましたが、大佛次郎は猫が寛ぐ姿を見ると幸せだったようです。
確かに猫と一緒にリラックスすると幸せを感じますよね。
因に、月の食事代は約1万円ほどかかりました。現在の金額で換算しますと、数万円に相当するようです。友人たちからはあきれられていました。

大佛次郎は猫語がわかる

大佛次郎は飼い猫であっても、他家の猫であっても何をしゃべっているのか分かるそうです。鳴き声で病気なのか、要求があるのか、甘えているのか完全に理解していたそうです。

大佛次郎家の特徴ある猫たちをご紹介

大佛次郎家の猫:シャム猫

大佛次郎は基本的に幸せでない身の上の猫を保護しますので、人間に好まれ捨てられにくい海外の猫(特にシャムやペルシャ)とはあまりご縁はなかったそうです。
大佛次郎家にやってきたシャム猫二匹は、他の猫達に比べると非常に筋肉も発達し人間の手に負えないくらいに暴れるのでオスを「アバレ」メスを「アバ子」と名付けました。
アバレはひきつけを起こしすぐに死んでしまったようですが、アバ子の方は何度か出産をしたようです。
母親に似ている子猫、びっくりするくらいに似ていない子猫を産むので大佛次郎はびっくりしました。大佛次郎の飼い猫にシャム猫の血統が続くのは、このアバ子の子孫でしょう。

大佛次郎家の猫:初めての猫

前に住んでいた住人の捨て猫であるたまは、冬になれば大佛次郎の床に入って眠り、外出から帰って来た大佛次郎を足音で聞きわけ迎えに出てきました。
大佛次郎はたまが死んだ後も、思い出すたびに埋められた庭のすみを撫でていたそうです。

大佛次郎家の猫:惨めで不幸な猫

15年生きたおじいさん猫のミミは、子猫の時に外耳炎に罹患し、耳(みみ)が縮れてしまったのでミミという名前になりました。猫らしく無く、かわいげが無く、皮膚病のためにハゲが多く老けて見え、誰も膝に乗せようとはしませんでした。
しかし人懐っこいので大佛次郎と夫人の側にいつもいました。いつも隅っこの邪魔にならないところにいたので「隅の隠居」とあだ名がつきました。
この猫は人にも媚びず、妥協をせず、しかし礼儀の無い相手には威嚇をする気概のある猫でした。
大佛次郎が、ミミは大変な日々であったにも関わらず卑屈ではない態度が立派な猫であったと印象を残して書いていました。

大佛次郎家の猫:子だくさんの猫

12歳で癌で往生した雉猫は、癌になって手の施しようもなくなくなってしまい、木瓜の木の元に埋められました。その前で大佛次郎が夫人に「何匹くらいこの猫は出産したのだろうか」と質問したところ、即座に「150匹でしょう」と答えがきました。
大佛次郎は一匹の猫の出産数に改めてびっくりしたそうです。

大佛次郎家の猫:非行少年の白猫

去勢手術を嫌がり病院から脱走した白猫の小僧は、鎌倉の病院から横浜まで逃げて一週間後に麻袋に入れられて戻ってきましたが、移動中は一言も鳴かず大佛次郎の家の近くにきて安心したように鳴きました。
しかし脱走がよほど楽しかったのか、小僧は住み込み猫のはずが、家出を中心にお腹が空くと家に戻るという生活になり、性格も怒りっぽくなりました。
お腹が空けば戻る道楽息子という気持ちで大佛次郎は愛し、堂々とした様子から人間達にも可愛がられたそうです。

大佛次郎の猫:釣り名人猫

大佛次郎家の庭には、睡蓮を植え鯉をいれた「ため池」がありました。しかし、ある一匹の猫が釣り名人で鯉や、鯉の代わりに入れた鮒や金魚も爪でひょいとひっかけて釣ってしまったそうでした。辛抱強く待って釣りをする他の猫には出来ない特技でしたが、その猫のために池へ金魚等を補充する事はしなかったのでお隣の池で釣りをするようになりました。
やはり釣り名人猫のために、大佛次郎家の「ため池」に鮒を買い戻すようにしたそうです。

大佛次郎の猫:お風呂の猫

他の猫とは仲良くできないメス猫は、毛の色が酷く見栄えも悪かったそうです。食事以外は他の猫とは離れたところである脱衣所の籠の中か、お風呂場のふたの上にいたそうです。大佛次郎がお風呂に入る時にもお風呂のふたから退かず、大佛次郎の方が遠慮してそそくさと出てくる始末でした。
この猫は夫人いわく、お湯をぬいた後の浴槽の鉄板の余熱の上にタオルを敷いて上からふたをすると朝までその中でのびのびしていたそうです。

大佛次郎の猫:賢い猫

引っ越しをしてもすぐに元の家に戻ってしまい、何度も夫人が迎えに行っていたトンベエという虎猫(キジ猫)がいましたが、その息子の「小トン」という白い猫がとても賢かったそうです。大佛次郎と夫人が出かける時は見送り、帰宅した時は「にゃあ」と出迎えました。数多くの大佛次郎のつきあいの合った猫達は、ほとんどが外で会うとしらんぷりをしていたそうですが、この小トンは足音で気がつき「にゃあ」と鳴きながら、家までの距離を喜びながら一緒に家まで歩いて帰ったとの事、戸も自分で開けられました。

大佛次郎が猫を題材にした作品

大佛次郎の猫関連作品:猫のいる日々

猫のいる日々 (徳間文庫)
435円(税込)

大佛次郎の猫に関するエピソードが沢山楽しめます。文章力が巧みですから、本当に飽きず最後まで一気にお読みいただけます。

大佛次郎の猫関連作品:500匹と暮らした文豪

大佛次郎と猫: 500匹と暮らした文豪
1,620円(税込)

この本は写真も多く、大佛次郎と猫を大変に楽しめる本です。

大佛次郎の猫関連作品:スイッチョねこ

スイッチョねこ (フレーベルのえほん 7)
196円(税込)

大佛次郎の作品のなかでも傑作に入ります。猫の絵がまた素敵なのです。

大佛次郎記念館の詳細

大佛次郎についての資料、蔵書、猫のコレクションが多数展示されています。大佛次郎の世界に入ってみてはいかがでしょうか。
2017年には大佛次郎生誕120周年記念として「大佛次郎と501匹の猫」というテーマで展示が行われました。

住所:〒231-0862 横浜市中区山手町113
TEL:045-622-5002 / FAX:045-622-5071

大佛次郎記念館アクセス:電車

みなとみらい線で:元町・中華街駅下車
6番出口(元町・中華街駅直結のエレベーター・エスカレーターを利用し、アメリカ山公園経由)
※こちらのルートが便利だそうです
5番出口(谷戸坂経由) いずれも徒歩8分

JR線で:石川町駅下車(元町口)徒歩20分

大佛次郎記念館アクセス:バス

神奈川中央交通バス11系統
市営バス20系統、市営バス「あかいくつ」

いずれも「港の見える丘公園前」下車徒歩約2分

大佛次郎記念館アクセス:車

港の見える丘公園や、イギリス館の近くですから駐車場は沢山あります。元町商店街の駐車場に止めて徒歩で向かうこともできます。
高速の出口からも近いところにありますのでアクセスも便利です。

大佛次郎記念館の観覧時間や観覧料金:

4~9月 10:00~17:30(入館は17時まで)
10~3月 10:00~17:00(入館は16時30分まで)
観覧料
大人200円(150円)
観覧料はその他設定あり

まとめ

大佛次郎は猫が好きすぎる文豪だった!エピソードや作品についてお話をさせていただきました。 
猫の鳴き声に、私は毎日分からずに困っているので大佛次郎氏に習いたかったですし、猫語の教科書も出版してほしかったです。
来世は猫と言っていた大佛次郎氏ですから、きっと猫に生まれ猫の王様になっているのではないでしょうか?

調べれば調べるほど、大佛次郎氏は魅力的な大文豪です。ねこちゃんほんぽの読者の皆様にも大佛次郎氏の書籍を手に取っていただきたいと思います。

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