先住猫が引き合わせた!?七夕に起きた奇跡
今回の主役は、三毛猫のひめちゃん。推定2歳の女の子。可愛らしいお名前の由来は、織姫様にちなんでいるそうです。ひめちゃんとの出会いは、2021年の七夕だったと教えてくれました。
その日は、早朝から猫の鳴き声が聞こえるような気がしたという飼い主さん。大雨の中、庭を探し回ったそう。
「まさかと思いながらエンジンルームを開けてみると、奥のほうに子猫を発見しました」
そこで、子猫を救出すべくディーラーさんに助けを求めたのだそう。その方は、土砂降りの中をずぶ濡れになりながら、2時間ほどかけてレスキューしてくださったそうです。
救い出された子猫を目の当たりにした飼い主さんは、「どうしたらいいのだろう」と率直に思ったと明かしてくれました。そう感じたのには理由があったそうで……?
「にゃんたろーを失ってまだ半年。今後しばらくは猫を飼うことはないだろうと考えていました」
そう、飼い主さんはかけがえのない先住猫を亡くしたばかりだったのです。当初は突然の出会いに戸惑ったそうですが、徐々に異なる気持ちが芽生えはじめたといいます。
「この子猫との奇跡的な出会いは、にゃんたろーが自分たちの悲しみを癒すために送り届けてくれた使者なのではないか」
そんな運命を感じた飼い主さんは、ひめちゃんを迎えることにしたのでした。
当のひめちゃんはというと、初日から怯えることなく元気に鳴き、ご飯もよく食べてくれたのだとか。しかし、順調な出だしとは言えなかったそうで……?
「エネルギーがありあまっていて狭い所に入ったり、高い所によじ登ったりして大変でした」
生後2ヶ月ほどだったひめちゃんは、思いのほかパワフルだったそう。見守りも一苦労だったといいます。そこで、あらゆる所に侵入防止の柵をはりめぐらせて対策したそうですよ。
奇跡的に助け出されたひめちゃんは元気いっぱいに過ごし、やがてお姫様の頭角を現すのでした。
優美なお姫様に成長
七夕の出会いから2年。ひめちゃんは"まさにお姫様そのもの"というほどツンデレな美猫さんに成長しました。その暮らしぶりはというと……?
「眠い時はたくさん撫でることができますが、それ以外の時は甘えてくれることはあまりないかもしれません」
ひめちゃんは自立心が強い性格だそうで、ツンデレの中でも「ツン」の要素が多いのだとか。
「ツンデレのデレの部分が少なくツンツンといった感じかもしれません。クールなお姫様、女王様、お三毛様です」
そんなひめちゃんは、自分が構ってほしいタイミングで構ってもらえないと不機嫌になってしまうのだそう。「実は寂しがり屋なところもあり、いつも人間の目の届く所にいます」と教えてくれました。
その証に「テレビを見たりしている時は、特に邪魔をすることなくちょこんと横にいてくれます」と、語る飼い主さん。一緒に寝ている時は、ふみふみしながらまったりしているそうですよ。
飼い主さんにとって猫を飼うということは、"猫と暮らすという感覚"だそうで、これは先住猫のにゃんたろーちゃんと暮らしていた頃から感じていたのだとか。
「猫も人間と同じ家族です。かけがえのない命を預かったと実感しています。会話の大部分がひめの話題で、日々の生活はひめ中心に回っています」
とても猫ファーストな飼い主さんですが、ご自身は「まだまだ猫について知らないことや理解できていないことが多く、日々学ぶことばかりです」と語ってくれました。
飼い主さんは、にゃんたろーちゃんやひめちゃんをお迎えした中で、改めて実感することがあったのだそう。
「猫を飼うまでは毎日楽しく癒されると安易に考えていました。しかし今では、猫を飼うことは大切な命を預かることであり、そこには大きな覚悟と責任が必要だということを痛感しています」
飼い主さんにとって命と向き合う日々は、心配事が尽きることは1日もなく、喜びも悲しみもあるといいます。
最後にひめちゃんがいる暮らしについて、「日々感謝しながらひめと楽しく暮らしていければと考えています」と語ってくれました。
七夕の日に雨に降られてしまった織姫様を、飼い主さんの元へと導いたのは、彦星様になったにゃんたろーちゃんだったのかもしれません。これからもひめちゃんは、優しい飼い主さんと共に幸せに暮らしていくことでしょう。
ひめちゃん、飼い主さん、素敵なエピソードをシェアしてくださり、本当にありがとうございました!
※この記事は、取材協力者さまのご了承をいただいたうえで制作しています
取材/ねこちゃんホンポ編集部
文/めろんぱん
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