裏庭にふらっと現れた猫ファミリー
今回の主役は、トラ柄模様が可愛らしいラムちゃん。現在1歳の女の子です。ラムちゃんというお名前は、アニメ「うる星やつら」の主人公“ラムちゃん”にちなんでいるそうです。
ラムちゃんと飼い主さんが出会ったのは、2022年夏のこと。裏庭に父猫と兄猫、姉猫と一緒に姿を現すようになったそうです。
「兄姉について回るラムが可愛くて」と、当時を振り返る飼い主さん。近づくと逃げてしまうので、可愛い姿だけをそっと見ていました。
一方、フレンドリーな性格の父猫は、1週間ほどで懐いてくれたのだとか。この頃から飼い主さんは、猫と暮らすことを意識しはじめたそうです。
「お迎えする準備について市役所や保護団体にご相談したり、病院にも連絡して費用のことなど色々調べました」
その後もラムちゃんファミリーを見守り続けた飼い主さん。冬が迫る中、心境に変化が生まれました。
「子猫のラムが寒さを乗り越えられるか心配になりました。当然、パパや兄姉も同じ状況なのですが、うちには4匹をお迎えする余裕がなく悩みました」
ご家庭の事情を抱えた飼い主さんは、思い悩んだ末、ラムちゃんを保護することにしました。
決意が固まったところでケージや子猫用のトイレなど、ラムちゃんの生活に必要なものを買い揃えたという飼い主さん。
「玄関内に餌を置き、待つこと３時間。ラムとパパが入ってきた瞬間に扉を閉め確保！しかし、最初の30分はびっくりして家中を暴れ回りました。その後、バリケードをしてどうにか落ち着き、パパもいたのでご飯をあげながら1泊させました」
翌日になり、父猫はそっと外へ。晴れて家猫になったラムちゃんはノミダニだらけの状態だったため、そのまま動物病院に行きました。
「幸いなことに大きな病気などは見つからず、ノミや虫下しの薬を飲みながら、2週間ほどケージの中で過ごしてもらいました」
当時のラムちゃんはまだ人に慣れておらず、手袋をして触れ合っていたそう。
「夜になると寂しがりって鳴くので、毎晩２～３時間は手袋をしてケージに手を突っ込み、撫でてやりました」と振り返る飼い主さん。
「１週間もしたら警戒心もうすれ甘えてくれるようになりました！それまでは手袋してても引っかかれ、血だらけでしたけど（笑）」と、満身創痍で向き合ったと教えてくれました。
心優しい飼い主さんに育てられたラムちゃんは、飼い主さんのことが大好きな甘えっ子さんに成長したのです。
甘え上手で優しい美猫さんへ
どこかはかなげだったラムちゃんは、甘え上手な美猫さんへと大変身！やんちゃな一面を持ちつつも、ひとたび飼い主さんのお膝に乗ると離れなくなるそうですよ。
「お出かけするときは窓まできて寂しそうな顔をします。帰宅したときも、車の音を聞きつけては窓まできてお迎えしてくれます」
できることならずっとずっと飼い主さんのそばにいたいラムちゃん。そんなラムちゃんにはある日課ができたそうで……？
「最近は、リビングの電気を消すとスタスタと寝室までついてきます（笑）休日など、飼い主が長寝している時は、起きるまで静かにそばにいます。本当に優しい子です」
かつて、兄姉とのやり取りが可愛くてラムちゃんに一目惚れした飼い主さん。実は、それまでは犬派だったそうですが「ラムと出会って猫も大好きになりました」と教えてくれました。
すっかり猫に魅了された飼い主さんは、ラムちゃんがいることで毎日家に帰る楽しみが増えたといいます。
「毎日いろんなことでラムに笑わせてもらったり、本当に家族が癒されたり。家庭の雰囲気穏やかになった今は、ラムの話題で盛り上がっています。本当に楽しい毎日を送れています」
ラムちゃんと笑顔溢れる日常を過ごす中で、飼い主さんはラムちゃんの実の家族に思いを馳せることも。
「まだラムの家族も保護できていません。ラムパパや兄姉は、みんな元気に春を迎えてくれました」
これからも天真爛漫なラムちゃんは、飼い主さん一家と共に、幸せいっぱいの猫生を歩んでいくことでしょう。
ラムちゃん、飼い主さん、素敵なエピソードをシェアしてくださり、本当にありがとうございました！
※この記事は、取材協力者さまのご了承をいただいたうえで制作しています
取材／ねこちゃんホンポ編集部
文／めろんぱん
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