みんなの保護猫物語〜はち子ちゃんとの出会い〜

みんなの保護猫物語〜はち子ちゃんとの出会い〜

最近では、外で暮らしていた猫を保護し、家族に迎える人も増えてきました。飼い主さんと保護猫ちゃん、どのように出会って、どんなふうに共同生活を築き上げているのでしょうか?飼い主さんのリアルな声をお届けします!

ある日突然"ひょっこり"現れた天使♡

今回の主役は、まん丸おめめが可愛らしい、ハチワレ猫のはち子ちゃん。4歳2ヶ月の女の子です。お名前の由来は、ハチワレ模様にちなんで「ハチワレの“はち”に女の子らしい“子”」をつけて授けられました。

長らく猫ちゃんと暮らしたいと願っていた飼い主さん。「そこに現れたのがはっちゃんでした」と、運命的な出会いが訪れます。

4年前の9月、ふらっと飼い主さんのおうちの縁側に現れたはち子ちゃん。当時は成猫になったばかりで、少し小さな猫という印象だったそう。その後、毎日顔を合わせる中で「この子と一緒に住みたい!」という気持ちが強くなっていったそうです。

保護した後は避妊手術も受けさせようと計画を立ていましたが、突然、はち子ちゃんは姿を消してしまいます。飼い主さんは、すっかり気落ちしてしまいました。

「早く保護しておけば良かったとめそめそしながら毎日探し、置きエサをしたりしましたが、全く気配もなく…あんな可愛い子だから誰かに保護されたのかな」

季節が秋から冬に移る中「きっとどこかで幸せに過ごしているのだろう」と、前向きに考えるように努めたという飼い主さん。あきらめかけた次の日、事態は急展開を迎えます。

「外から鳴き声が! 右手を大怪我したはっちゃんが戻って来たんです! 痛々しい姿に悲しみとまた会えた嬉しさにわんわん大泣きしました」

まるで、飼い主さんの思いに応えるように再び、姿を現したはち子ちゃん。ところが、再会したはち子ちゃんは以前とは違っていたそう。

「怪我をしたはっちゃんは警戒心が強く、少し凶暴になっていました。怪我の具合も気になるし、でも触ることなど到底出来ず…助けたい気持ちと正直ハンディのある子を飼う事に不安もあり、なかなか強行できなかったんです」

戸惑う飼い主さんの背中を押したのは、寒波が来るというニュースでした。

「餌で部屋の中に誘導して閉じ込める作戦執行。そして保護成功!我が家の子になりました」

12月1日、ようやく家猫となったはち子ちゃんでしたが、慣れないお家での暮らしは順風満帆とはいきませんでした。

「すでに成猫になり、お外が長かったはっちゃんは家には馴染めず。毎日毎日夜通し鳴き続け、ご飯は私達がいない時にだけ食べる。きっと家族たちと一緒にいたんだろうな…会いたいんだろうな…と毎日私も一緒に泣いてました」

一時期は「保護する事が人間のエゴじゃないか」「手当して避妊したらさくら猫にしようか」と葛藤した飼い主さん。それでも、家猫として育てていこうと思ったのには理由がありました。

「助けを求めて足を引きづりながら我が家に来てくれたあの光景を思い出したら、危ない外へはもう返せない!返したくない!いつかわかってもらえる日が来ると信じて過ごしました」

飼い主さんご夫婦は、これまで外にいたはち子ちゃんが運動不足にならないようにとワイヤーネットでトンネルを作り、ケージと繋げて遊べるようにするなど、はち子ちゃんが快適に過ごせるよう住環境にも工夫を凝らしました。

そんな優しさがはち子ちゃんにも少しずつ届き、今ではすっかり飼い主さんのおうちの子になったはち子ちゃん。もう、お外を見つめて鳴くことはありません!

あざと可愛い美猫さんに大変身!!

癒し系のやさしい顔立ちがより一層際立ち、さらに美猫さんになったはち子ちゃん。飼い主さんの旦那さんのことがとにかく大好きなようで、「主人に撫でられると溶けてます」とすっかりパパっ子になったそうですよ。

一方、飼い主さんに対してはある面白い行動を取るというはち子ちゃん。

「リビングとキッチンが離れている我が家。食後の片付けをしてる時だけ健気に私を待ってます。不思議ですが、この時だけなんですよね」

その「あざと女子」ぶりで、すっかり飼い主さんをメロメロにしているはち子ちゃん。飼い主さんの心の支えになってくれているそうです。

「更年期真っ只中にコロナの発生、仕事の疲労とストレスが爆発しそうだった時にやってきた天使。毎日穏やかに楽しく過ごせてます!」

はち子ちゃんをお迎えしたことで、生活が規則正しくなり、活力が湧いてきたという飼い主さん。「『この子と元気に楽しく長生きするぞ』と仕事にも意欲が出ました!」と、はち子ちゃんからたくさんパワーをもらっているようですよ。

また、はち子ちゃんとの暮らしで、飼い主さんには他にも大きな変化があったそうです。

「母性爆発です(笑)子育ての経験のない私にとっては本当に本当に可愛い娘なんです。お母さんになれて幸せです。」

最後に、保護猫ちゃんをお迎えすることについて、飼い主さんからメッセージをいただきました。

「小さな家族が出来た事により 責任感が生まれ生きがいも感じます。間違いなく人生を豊かにしてくれます。」

はち子ちゃん、飼い主さん、素敵なエピソードをシェアしてくださり、本当にありがとうございました!

※この記事は、取材協力者さまのご了承をいただいたうえで制作しています

取材/ねこちゃんホンポ編集部
文/めろんぱん

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