NG行為1.頻繁にシャンプーをする
猫の体表にも皮脂腺があり、ここから分泌された皮脂が体表を覆い保護しています。頻繁にシャンプーすると体表の皮脂が洗い流されてしまい、乾燥を防ぐために皮脂をたくさん分泌してしまう状態になることがあります。反対に、皮脂の分泌が少なくなってしまうとフケがたくさん出てしまうこともあります。
短毛種の猫のシャンプーはせいぜい年に1~2回。抜け毛の季節がいいでしょう。抜け毛をきちんと処理できるなら、特に洗わなくても大丈夫です。
一方、毎日のお手入れと定期的なシャンプーが欠かせない猫もいます。ペルシャのような長毛種は、月1回程度。スフィンクスのような無毛種は、月2回程度。多すぎてもいけませんが、少なすぎてもよくありません。
NG行為2.人用のシャンプー剤を使う
細かい体毛で隙間なく外部から守られている猫の皮膚は、人間の皮膚よりも薄く繊細です。毎日のシャンプーに耐えられる強い皮膚の持ち主(人間の大人)と同じ成分の洗浄剤では、皮膚に負担がかかるのです。さらに、人用の皮膚に最適なpHと猫の皮膚のpHは異なります。猫を皮膚用のシャンプーで洗うとpHの違いからトラブルをひきおこしてしまいます。
また、人用には色々な成分が入っています。どんなにきれいにすすいでも多かれ少なかれ舐めてしまいますので、その点からも人用シャンプー剤は避けるべきなのです。
NG行為3.ノミ・ダニ剤やワクチンの前後で洗う
スポットタイプのノミ・ダニ剤使用時
スポットタイプのノミ・ダニ剤は皮膚の油分でじわじわ浸透していくので、シャンプーをすると効きが悪くなってしまいます。薬の投与前1週間は、シャンプーは控えた方がいいでしょう。
また、浸透効果が現われるのには2~3日かかります。もちろんその間もシャンプーNGです。
ワクチン接種時
ワクチン接種の前後2~3日もシャンプーはNGです。
ワクチンは万全の体調で臨むべきことなので、どんなに慣れている猫でも、体力も気力も使うシャンプーはやはり控えておきましょう。
NG行為4.幼猫、あるいは健康に問題がある時に洗う
- 3ヶ月齢以下の幼猫
- 妊娠中の猫
- 怪我や闘病中の猫
これに該当する猫にも、シャンプーはよくありません。
もし、どうしても洗いたい事情が起きた場合には、部分的にお湯で洗いましょう。濡れタオルできれいにしてもいいですね。いずれにしろ、負担のかからないようにしてあげることが何より大切です。
まとめ
猫に過剰なシャンプーは必要ありません。しかし、長毛種や無毛種など、先祖と違う姿になった猫たちには、人間の手が必要です。短毛種の猫たちも、毛球症の防止には抜け毛をしっかりとり、シャンプーをすることが有効です。
今回は猫のシャンプーのNG行為をいくつか紹介しました。上手にシャンプーを利用して、快適な生活を送っていきましょう。