歌川国芳とは?
現在の墨田区向島にある三囲神社(みめぐりじんじゃ)に「一勇斉歌川先生墓表」として歌川国芳の情報があります。
歌川国芳の生まれ
歌川国芳は江戸日本橋本銀町一丁目に寛政9年11月15日(西暦1798年1月1日)に染物屋の次男坊か三男坊として生まれました。文久元年(1861年)3月5日に65歳の生涯を閉じています。
浮世絵師になった経緯
12歳の時に師匠の歌川豊国が歌川国芳の絵心を認め豊国に弟子入りしたようです。才能ある少年が多く弟子入りした場所で国芳はすぐには売れっ子にはなれませんでした。
すぐ上の兄弟子に歌川国貞がいます。ただし自分に人気がなくても人をうらやんだり変にいじける事もない国芳でした。しかし師匠の豊国の画法より葛飾北斎の画法に傾いていったのもこの時期です。
鳴かず飛ばずの人生が一転したのは31歳の時の「通俗水滸伝豪傑百八人之一個(ひとり)」で江戸時代の水滸伝人気にあやかり一気に人気浮世絵師に駆け上り、そのあとは様々にヒットをとばして行きます。
国芳の浮世絵の良さは江戸の市井の生活を中心に描いていったことです。しかし正しい事を報道すればするほど疎まれるのは江戸時代も現代も同じです。
天保の大飢饉や百姓一揆、大塩平八郎の乱、1853年のペリー来航など幕末の慌ただしい時代を過ごしていた歌川国芳の浮世絵には歴史が色濃く刻まれています。
素晴らしい才能を持った浮世絵師である歌川国芳は江戸の市井の歴史を浮世絵で記録していったのです。
歌川国芳の猫好きエピソード
猫の仏壇を作った
猫好きの歌川国芳は懐に猫を抱いて作画をしていたようです。猫は温かいので冬などには一石二鳥かもしれませんね。内弟子の初代芳宗が息子の二代目芳宗に語った逸話です。
歌川国芳の周りには数匹から十数匹の猫達がうろうろしていたようです。歌川国芳の家には猫の仏壇や死んでしまった猫の戒名の書かれた位牌があり猫の過去帳もあったそうです。
歌川国芳の猫「黒(くろ)」
歌川国芳は死んでしまった猫「黒」の遺骸を弟子の芳宗に預け「お経をあげ戒名を書いてもらうよう和尚にお願いしてくれ」とお使いを頼んだのですが、芳宗は両国橋から猫を捨ててそのまま吉原で遊んでしまいました。嘘がばれて大目玉だったそうです。何となくほんわかとした逸話ですよね。
歌川国芳の猫の世界
猫好きな国芳は擬人化した猫を沢山浮世絵に描いています。弟子にも猫を描くように勧めていたようです。擬人化した猫で風刺画を描く歌川国芳は非常に頭の良い人物だったのでしょう。
歌川国芳の書いた猫達がかわいい!
其まヽ地口猫飼好(みょうかいこう)五十三疋
東海道五十三次をもじり描かれた猫の浮世絵です。大佛次郎氏も解説を行っていますのでご覧いただくと楽しいと思います。
猫のけいこ
Public Domain, Link
よこしまなオス猫たちの必死の形相の歌川国芳の猫の浮世絵です。人相ならぬ猫相があまりよくない猫達ですね。
猫の当て字 なまづ
猫が所狭しと文字をかたどっていますが色彩だけではなく形も非常に素晴らしい歌川国芳の傑作の一つ猫文字です。なまづのづが「川」になっています。猫の当て字は他に「ふぐ」「たこ」「かつを」とあります。
歌川国芳のその他の猫の浮世絵
歌川国芳の猫の浮世絵の一部をご紹介いたします。
たとゑ尽の内(たとえづくしのうち)
江戸時代の人への猫クイズとも思われていることわざや言い回しを猫で表した浮世絵です。
猫の源氏 賢木(ねこのげんじ さかき)
猫が源氏物語を演じてい歌川国芳の浮世絵です。
流行猫の曲手まり(りゅうこうねこのきょっくてまり)
歌川国芳は猫に芝居のみならず菊川国丸という芸人の「曲鞠」も演じさせている浮世絵を描きました。
朧月猫の草紙(おぼろづきねこのそうし)
歌川国芳が挿絵を描き同じく猫好きな戯作者の山東京山が文を書く猫物語は有名です。
風流六花撰 百合(ふうりゅうろっかせんゆり)
六歌仙に当てて描かれた猫を抱っこした女性と足下にいる猫の浮世絵です。
時世粧菊揃(こどもがあるかときく)
女性が懐に猫を抱きかかえ、足下には親猫が子猫におっぱいを与えている姿が描かれています。
当世商人日斗計 日九時(とうせいあきんどひどけい ひここのつどき)
女性が足下にいるじゃれてくる猫のお腹を足で遊んでいる様子です。
艶姿十六女仙 初平(えんしじゅうろくじょせん しょへい)
中国の仙人と羊、女性と後ろを向いた猫との対比が描かれている歌川国芳の浮世絵です。
七婦久人 寿老人(しちふくじん じゅろうにん)
猫にお菓子の袋をかぶせる女性の浮世絵です。
猫と遊ぶ娘(ねことあそぶむすめ)
嫌がる猫に面白い動作をさせる女性です。
絵兄弟やさすかた(えきょうだいやさすがた)
トラ猫をどら猫と見立て鰹節を咥えている猫を女性が叱る浮世絵です。歌川国芳の猫の絵には虎猫が少ないので貴重な一枚です。
うろたへた子猫盆画へ屎をたれ(うろたえたこねこ ぼんがへくそをたれ)
歌川国芳の猫好きの分かる猫が思いもよらないところで思いもよらない行動を起こす事を描いた浮世絵です。
歌川国芳の猫グッズも大人気!
其まま地口 猫飼好五十三疋グッズ
風呂敷
全ての猫飼好五十三疋が描かれています。一枚持っていればお弁当の包みにもなりますし歌川国芳の猫達の愛嬌さがとても素敵です。綿100%ですから汚れても洗濯が簡単です。
ハンドタオル
潔く歌川国芳のお得意の猫の顔が「泉州タオル」に刺繍されている「京東都」というブランドのハンドタオルです。西洋の猫とは違う和猫の親しみやすさを歌川国芳は大変素晴らしく描いています。
折りたたみ傘
表は黒の傘ですが中には歌川国芳の猫飼好の絵がぎっしりと描かれています。傘を眺める度に楽しい気分になれますよね。
マグカップ
歌川国芳の描いた浮世絵が非常に鮮明にマグカップに映し出されています。コーヒーも紅茶も、お茶でもお酒でもお好きな飲み物を入れて飲んでくださいね!
豆皿
歌川国芳の猫が一枚の豆皿になっています。白かを(品川)、だいたか(舞阪)、二本だし(日本橋)、はりこ(鞠子)、ばけあま(亀山)の5種類で裏には説明も書かれています。
マウスパッド
歌川国芳の猫達が描かれているマウスパッドはいかがでしょうか。黒地と白地とあります。
シルク扇子
暑さ対策に歌川国芳の猫の扇子を使ってはいかがでしょうか。コンパクトにカバンにも入りますので邪魔にもなりません!
民芸竹うちわ
お土産にも最適な歌川国芳の浮世絵の団扇です。浴衣の帯に挟んだりインテリアとして壁に掛けても美しい団扇です。
手帳型 スマホカバー
歌川国芳の猫づくしでスマホもますます楽しく使いましょう。
ポスター
歌川国芳の壁紙になるポスターです。
ふんわり手ぬぐい
歌川国芳の浮世絵 「ねこ尽くし」「蛸とふぐ」「絵鏡台合かゞ身(みみずく、獅子、般若面)」「流行猫の曲手まり」「金魚」と【猫文字】
洋服
歌川国芳の描く猫の歌舞伎に関する洋服をご紹介致します。
Tシャツレディース
京友禅 歌川国芳 猫の歌舞伎/紺赤
白鶯、灰赤の2バージョンの色合い展開のあるTシャツです。非常に美しい歌川国芳のモチーフです。メンズのTシャツは歌川国芳の強さを表現しているような紺をベースにした色合いです。
タンクトップ
歌川国芳 和柄 カットソー 京友禅
非常に涼しげな色合いの青色や水色を使用して歌川国芳の猫を友禅風に描いている小粋な綿100%のタンクトップです。黒いスーツのインナーとしても大変に映えそうです。
グラス
歌川国芳の江戸猫が描かれたグラスです。日本酒もビールもキュッと美味しく飲めそうです。
九谷焼箸置き
歌川国芳の猫の歌舞伎の描かれた箸置きです。九谷焼ですから上品で艶やかでパーティーにもぴったりの一品ですね。
A5リングノート
歌川国芳は金魚も有名ですが金魚を狙う猫の姿が大変生き生きしているノートです。
カプセルQミュージアム 歌川国芳 猫の立体浮世絵美術館 全5種セット(フルコンプ)
「踊る猫又」「猫も食わぬ」「猫久兵衛」「猫松山」「鼠よけの猫」と歌川国芳の猫のフィギュアがカプセルに入っています。
まとめ
歌川国芳は猫好きな絵師だった!代表作や来歴、エピソードについてお伝え致しました。歌川国芳の猫好きな性格はエピソードだけではなく浮世絵を見る事で実感する事ができますね。いつの世でも愛される猫達をこれからもずっと愛し続けていきたいですね。