猫好きな作家たち11選
猫が好きな作家さんは今も昔も大変多くいらっしゃいます。猫と作家は切っても切り離せない存在なのでしょうか?それでは猫が好きな作家11人をご紹介していきましょう。
①猫好きな作家:大佛次郎(1897〜1973)
「猫は一生の伴侶」と語るほどの猫好き作家である大佛次郎氏は、生涯にわたり猫を500匹以上面倒をみました。
住居のあった鎌倉では「猫好き」と周知の事実でしたので、猫を大佛邸へ捨てにくる人も多く常に10数匹の猫と暮らしていたそうです。似た者ご夫婦で奥様も住居が猫下宿になることを気にしなかったようです。
②猫好きな作家:池波正太郎(1923〜1990)
作家、池波正太郎氏は「猫のいない生活は考えられない」という位猫好きの作家です。ただし、仕事に疲れて玩具代わりに猫と遊ぶので、基本的には猫から嫌がられていたと池波氏は書いています。
その飼い猫の中でシャム猫のサムのみ嫌がらずに相手をしてくれたようです。サムは晩酌のお付き合いまでしウイスキーを飲んでいた(!?)ようですから、本当に素晴らしい猫と作家の関係だったのでしょう。
③猫好きな作家:三島由紀夫(1925〜1970)
鬼才の三島由紀夫氏は「猫を心の支えてとして生きていた」ほどの猫好きな作家です。猫と暮らしていた独身時代は、文机の中は常に「煮干し」、書斎の襖には猫専用の出口を作り、道端で猫に会えば話しかけるなど、根っからの猫大好き作家でした。
しかし奥様が猫嫌いだったために、結婚してからは猫と一緒に暮らす事は出来ず、猫と会うために実家へ通っていたそうです。本当に猫が好きな作家さんだったことが良くわかりますね。
④猫好き作家:中島らも(1952〜2004)
作家、中島らも氏は「猫は神聖な生き物だから」と猫を猫かわいがりしなかった猫好き作家です。猫を抱っこした写真には、とろけてしまいそうなくらいの笑顔で写っています。作家らも氏と猫は相通じるところが多かったようです。
⑤猫好き作家:アーネスト・ヘミングウェイ(1899〜1961)
「パパ」の愛称で知られるヘミングウェイ氏は異常なる猫好きアメリカの作家として有名です。キューバに建てた御殿はワンフロアに50匹の猫が暮らしていました。
しかし猫好きであるはずの作家ヘミングウェイは、争いを好む猫は射殺するなど厳しい飼い主の姿もあったようです。「猫王国の王様」とも名乗っていたので国を守るためだったのかもしれません。
猫好き作家のヘミングウェイは「幸運を呼ぶ猫」として友人船長から譲り受けた多指症の猫をとても大切にしていました。
現在ヘミングウェイ博物館には、この6本指猫の遺伝子を受け継ぐ猫達が何十匹も暮らしており、6本指の猫は半数を占めるそうです。
アメリカ住まいの知り合いが言っておりました。アメリカでは「日帰り温泉へ行こう!」という位の感覚で「ヘミングウェイの家へ行こう!」と日常的にヘミングウェイは会話に登場するそうです。
いつの世でも様々な人達に愛される、猫好き作家ヘミングウェイです。
⑥猫好き作家:ヘルマン・ヘッセ(1877〜1962)
ドイツの猫好き作家ヘルマン・ヘッセ氏は、内向的な性格が猫を描く事によってかなり改善したと言います。ヘッセ氏の手紙には、家に集まる猫について沢山の事が書かれています。「ライオン」や「タイガー」という名前の猫もいたそうです。
⑦猫好き作家:ジャン・コクトー(1873〜1954)
様々な才能を持つ作家ジャン・コクトー氏はフランスの猫好き作家です。
猫のイラストも多数残しています。家族であったシャム猫の名前はマドレーヌで、コクトー氏はマドレーヌを抱っこして写っている一枚の写真をとても気に入っていました。本当にコクトー氏もマドレーヌも素敵な写り具合です。
⑧猫好き作家:エドワード・ゴーリー(1925〜2000)
アメリカの絵本作家であるゴーリー氏は、残酷な作品で知られています。
しかし、猫好きな作家のために猫だけは絵本上で殺しませんでした。飼い猫達は皆、作家ゴーリー氏の絵の上に乗るのが好きだったそうです。やはり、猫はいつでも変わらないですね。
⑨猫好き女流作家:幸田文(1904〜1990)
猫好き作家として有名な女性作家幸田文氏です。犬好きであった父親の幸田露伴が亡くなった後、猫を飼い始め、最後の飼い猫の名前は「阪急」でした。庭でよその猫が幸田家の猫をいじめていると加勢しに行ったと言います。ほのぼのとしますね。
⑩猫好き女流作家:向田邦子(1929〜1981)
タイのバンコクで出会い一目惚れしたコラット種のマミオが、猫好きな作家である向田邦子氏の家族でした。マミオ13歳のとき向田氏は台湾で飛行機墜落事故で他界しました。その後三ヶ月、マミオは檻から出てこなかったそうです。
⑪猫好き女流作家:シドニー=ガブリエル・コレット(1873〜1954)
「コレットは猫である」と自分も周りも猫と信じていた、猫好きではなく猫自身であったフランスの作家です。蜘蛛を飼う風変わりな母親に育てられた自然児で、コレットは猫との会話は勿論、色々な動物と話しができたようです。動物と人間を一度に愛する事ができないという名言も残しています。
猫好きな作家(画家)たち4選
①猫好き作家(画家):グスタフ・クリムト(1862〜1918)
オーストリアの画家クリムト氏のアトリエは、常に女性と猫であふれていたと言います。クリムト氏の絵のモデルの一人は、クリムト氏の事を「動物みたい」と語ったそうです。
②猫好き作家(画家):パブロ・ピカソ(1881〜1973)
スペインの偉大な画家であるパブロ・ピカソ氏も猫好きの画家です。ミヌーという猫と暮らしていましたが、この猫はピカソの膝から降りようとしなかったようです。女性と共に、猫も絵の中に沢山登場します。
③猫好き作家(画家):サルバドール・ダリ(1904〜1989)
スペインの画家であるサルバドール・ダリ氏も猫好きで有名な画家です。
オセロットという猫種のバブーという愛称の猫を飼い、宝石のついた首輪を与えたり、豪華なクルージングを一緒にしたり、高級レストランで同席したりと特別扱いの溺愛ぶりの逸話が多く残されています。ダリ氏の雰囲気に負けないオセロットですね。
④猫好き作家(画家):藤田嗣治(1886〜1968)
猫と女性を描いた作品の多い猫好き画家、藤田嗣治氏は彫刻家でもあります。「なぜ猫と女性を描くのか?」の質問には「女性は猫と全く同じだからだ。
かわいがれば大人しく、そうでなければひっかいたりする。女性にひげと尻尾をつければそのまま猫になる。」と言い得て妙な事を記者に答えたそうです。
リアルな猫を制作する猫好き作家
2017年は猫の飼育頭数が犬の飼育頭数を上回るなど画期的「猫ブーム」となっています。猫作品作家の中でも、今話題となっていますお二人。
両作家ともに魅力的な猫作品を製作しています。思わず生きているのではと思ってしまうくらいの猫グッズでもあります。猫好きでなければ作れないとも言えます。
猫製作pico
出来た〜〜!!#猫バッグ #ハンドメイド #ヤフオク出品 #猫好き #cat https://t.co/WFemvnyD6U pic.twitter.com/oOO7jKgQ3M
— 猫制作pico@制作のためかなり低浮上 (@picopoco08) 2018年3月4日
猫製作picoさん 公式HP (http://cat-production-pico.jp)
猫製作picoさん 公式Twitter(https://twitter.com/picopoco08)
ヒナリ羊毛フェルト猫
手前が現存する2011年モデルとなっております。その後ろが同じキジトラ猫の2016年モデルです。作者共々思うところがあります。#拙著 #翻訳本でました#羊毛フェルト #過去を見つめる #猫 https://t.co/9teX9bE3wo pic.twitter.com/HT6wg1fbTn
— ヒナリ 羊毛フェルト猫 (@hinalifelt) 2017年11月16日
公式Twitter (https://twitter.com/hinalifelt)
猫好きな作家特集:nhk ネコメンタリー「猫も、杓子(しゃくし)も。」
nhkのドキュメンタリーで猫好きの作家特集が組まれ大好評でした。
養老孟司「養老センセイとまる」
「バカの壁」で有名な養老孟司さんとその愛猫スコティッシュフォールドの「まる」の鎌倉での何気ない日常を切り取ったドキュメントです。
角田光代「角田光代とトト」
直木賞作家の角田光代さんと暮らすのはアメリカンショートヘアの「トト」です。猫にとっての人間を見つめる物語です。
吉田修一「吉田修一と、金ちゃん銀ちゃん」
「悪人」など話題作の作者、作家の吉田修一さんはベンガルの「金太郎」、スコティッシュフォールドの「銀太郎」、通称・金ちゃん銀ちゃんとともに暮らしています。
村山由佳「村山由佳ともみじ」
5匹の猫と暮らす作家の村山由佳さん。なかでも17歳の「もみじ」は23年の作家生活の大半を共に過ごした戦友だといいます。
猫好きな作家(漫画家)たちと猫の作品
おじさまと猫:猫好き作家(漫画家)「桜井海」作品
猫好き漫画家である桜井海氏の涙無しには読めない「おじさまと猫」は大変おすすめです。このほど2月22日に単行本として発売されました。
ペットショップで売れ残っていたエキゾチック種の猫「ふくまる」と一人暮らしの寂しげな、でも素晴らしいロマンスグレーの「神田先生」との温かなお話です。
同居人はひざ、時々、頭のうえ。:猫好き漫画家「原作:みなつき 作画:二ツ家あす」作品
ミステリー作家である朏 素晴(みかづき すばる)と一匹の野良猫が繰り広げるお話です。人付き合いの苦手な作家が、少しずつ猫に心を開いていくところがとても素敵です。
鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!:猫好き漫画家「鴻池剛」作品
鴻池氏と飼い猫の「ぽんた」との日々の出来事(闘い)です。猫あるあるが沢山ありますので、とても面白い作品だと思います。
猫好き作家たちの作品
猫と庄造と二人のおんな:猫好き作家「谷崎潤一郎」作品
一匹の猫、その猫を溺愛する男性、そして二人の女性の繰り広げる物語です。
猫と庄造と二人のおんな
ノラや:猫好き作家「内田百閒」作品
野良猫のノラと気難しい百閒先生のお話です。
スイッチョねこ: 猫好き作家「大佛次郎」作品
秋の虫スイッチョと白い子猫の物語です。
とらちゃん的日常:猫好き作家「中島らも」作品
猫好き作家中島らも氏が、事務所で飼っていた「とら」との日々を綴ったエッセイです。
どうぶつ帖:猫好き作家「幸田文」作品
第一章「犬好き」、第二章「猫好き」、第三章「どうぶつ好き」という内容の幸田文氏の本です。
藤田嗣治画文集「猫の本」:猫好き画家「藤田嗣治」作品
猫好き画家である藤田嗣治氏作、約90点の猫の絵がまとめられています。
我が輩は猫である:猫嫌い作家「夏目漱石」作品
孫である夏目房之介氏によれば、漱石夫妻は以外と猫嫌いな作家だったそうです。ただし「我が輩は猫である」が売れたのでげんかつぎで猫を大切にしていたようです。猫の作品が印象的な作家であるのに、猫好きではない所が面白いですね。
まとめ
猫好きな作家たち11選についてお話させていただきました。
ゼロから物を編み出す作家達にとり、猫の動作やしぐさに想像力を掻き立てられるのかもしれませんね。そして思うようにならない猫の習性が、また男性作家の心をもくすぐるのかもしれません。
逆に女性の作家たちは「猫っぽい」方の多かった印象があります。女性はやはり猫の要素を少なからず持っていますよね。
もっともっとご紹介したい作家さんが多くいらっしゃいますので、また別の機会にお伝えさせていただけましたらと思います。
猫が大切にされる世の中は大変に平和ですね!
40代 女性 さや
みなさん、猫ちゃんを大切にしてらっしゃいます。尊敬します。
作品を書く一方で猫ちゃんという存在は、癒しなんですね。また、いい作品が出来上がるのでしょう。作家さんも一人の猫好きな人間なのでしょうね。