猫の爪が『脱皮』した!放っておいて大丈夫?

猫の爪が『脱皮』した!放っておいて大丈夫?

床に猫の爪が落ちていたことはありませんか?これは古くなった爪の外側部分が自然とはがれ落ちたもの。これを世間では便宜上『脱皮』と呼んでいます。放っておいて全く問題はなく、逆にはがれなくなったら要注意。どういうことか見ていきましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の爪は鉤型のさやを重ねた多重構造

爪を出した猫

猫の爪は人間と違い、鉤爪の形のキャップを幾重にも重ねたようになっています。そして、根元で爪が作られるに従い、外側(先端)の古い角質がとれる仕組みです。

ですから、猫の爪がはがれて落ちるのは当たり前。しかし、これを初めて見た猫の飼い主さんは、爪の形そのままの落とし物を見て、「猫の爪が『脱皮』した!?」と驚くようです。

『脱皮』は猫にとって必要不可欠

剥がれた猫の爪

猫の爪は長さと形が全部違い、前肢は狩りや木登りの時引っ掛けやすいよう鉤型に、後肢は地面を蹴るのに便利なように丸みが少なめになっています。

そして、爪には適切な長さがあり、その調整に欠かせないのがこの『脱皮システム』です。いわば人間にとっての爪切りで、長さ調整の他に、爪を鋭利に尖らせる役割も持っています。

猫の爪研ぎは実は爪研ぎではない?

木で爪をとぐ猫

猫の爪研ぎは、厳密には研いでいるのではなく、爪を剥いでいるだけです。しかも、猫は爪を尖らせようと爪研ぎをしているのでもありません。実はこれは「マーキング」で、縄張り宣言をするためのものなのです。

また、猫は驚いたり嫌なことがあったりすると、やはり爪研ぎをしています。これは転化行動もしくはおそらくはマーキングで、縄張り強化で自分を鼓舞しているのでしょう。

いずれにしろ、猫に爪を尖らせようという意識はありません。爪の『脱皮』はあくまで副産物にすぎないのです。

しないと怖い爪の『脱皮』

前肢を伸ばして爪を出す茶トラ

猫は年を取ると爪研ぎの回数が減ったり、爪が固く分厚くなるため、砥いでも十分『脱皮』ができなくなります。そのため爪が延々と伸びて行き、歩くと犬のようにカチャカチャ音がするようになります。ほかにも、爪が中に引っ込まなくなり出たままになってしまうこともあります。

これに気がつかないと、鉤爪の先端がぐるっと一周して肉球に向かい、最終的には肉に刺さってしまいます。こうなると、病院で処置してもらうしか手がありません。つまり脱皮することより、しないことの方がずっと深刻なのです。

しかし、これは爪を切る習慣を付けておけば回避できます。自分でできなければ病院で、程良い長さに整えてもらいましょう。

まとめ

ゴン

猫の爪は常に尖った状態でいるために、外側から剥がれ落ちるように進化しました。ですから、爪の『脱皮』は猫にとってとても自然なこと。

しかし、猫が高齢化すると『脱皮システム』が追いつかず、爪のトラブルを抱えるケースが増えます。飼い主にできるのは上手に『脱皮』できているのか観察すること。ケアする時は爪の先まで、をぜひ心がけてくださいね。

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