猫のマズルとωは別物!部位や役割について詳しく紹介

猫のマズルとωは別物!部位や役割について詳しく紹介

猫のからだにはマズルと呼ばれる部位があるのをご存知ですか?マズルは動物の口元を指す言葉ですが、猫の口元を描くときによく使われる「ω」の部分とはどう違うのでしょうか。今回は猫のマズルとは何を指し、どのような役割があるのか、「ω」との違いについて詳しくご紹介します。

猫のマズルとωは違う

猫のマズル

猫のマズルと、「ω」(オメガ、omega)を用いてあらわされる場所は同一ではありません。「ω」は、猫の鼻の下にあるひげが生えて盛り上がっている部分をあらわしているのに対して、マズルとはより広い範囲をさします。

ただし「ω」があらわす場所も猫のマズルの中に含まれているので、「ω」とマズルが全くの別物というわけではありません。では、猫のマズルとは正確にどの部位なのかについて、詳しくご紹介します。

猫のマズルはどこの部分?

手を伸ばす猫の顔アップ

マズルとは、動物の鼻先からあごを含む口元の名称です。犬や馬など鼻口部がせり出している動物の口元に用いられることが多いですが、猫の鼻口部もマズルと呼ぶことができます。

マズルは比較的広範囲をさす言葉ですが、どのような部位が含まれているのでしょうか。

  • ノーズレザー
  • 「ω」とあらわす部分
  • ウィスカーブレイク
  • あご

猫のマズルには、まずノーズレザーと呼ばれる鼻先の毛の生えていない部分、次に鼻の下の「ω」であらわすひげが生えて膨らんでいる部分があります。さらにその下のウィスカーブレイクと呼ばれる頬の中のくぼみと、あごが含まれます。

犬や馬などの動物と比べ、猫はマズルの範囲が狭いといえるでしょう。これは犬歯をはじめとする猫の歯が犬や馬などの動物に比べて小さいことが影響していると考えられます。

猫のマズルが何を指しているのかを知ることで、マズルがかわいい猫を見つけることもできそうです。

猫のマズルの役割

三毛猫の横顔アップ

ひげが集中している

猫には5種類のひげがあり、猫のマズルは眉毛以外の4種類のひげが集まっている場所でもあります。マズルにあるひげの種類について詳しくみていきましょう。

  • 頬骨毛(きょうこつもう) 
  • 上唇毛(じょうしんもう)
  • 口角毛(こうかくもう)
  • 頭下毛(とうかもう)

猫のマズルにあるひげは、頬骨の上に生える頬骨毛(1~2本)、「ω」に生える上唇毛(約16本)、口の端に生える口角毛(1~2本)、あごの下に生える頭下毛(3~4本)です。

猫のひげは周辺環境をとらえるセンサーのような働きや、感情を繊細にあわらす働きなど、それぞれ違う役割を持っています。マズルは、猫が生きる上で必要なひげが多く集まる重要な場所でもあるのです。

マズルの形に個性があらわれる

マズルの形は猫種や個体によっても違いがあり、マズルの形によって顔の個性が決まります。アメリカでは猫の顔を分析し、マズルを含む猫の顔の形状と性格との関係性についての研究発表も行われているようです。

マズルが丸く広がっている猫は、どっしりとした顔つきから落ち着きがある猫という印象を受けます。ブリティッシュショートヘアがこれにあたり、落ち着いた雰囲気の賢い猫としても知られています。

マズルが細くて頭部が小さいオリエンタルタイプの猫は、逆三角形の大きな耳とのバランスからも活発な猫といった印象を受けます。オリエンタルタイプにあたるオリエンタルショートヘアの性格も、好奇心が強く活発で遊びが大好きな猫種であるといわれています。

マズルの色がもつ魅力

マズルには、ノーズレザーと呼ばれる鼻先の毛が生えていない部分があります。猫のノーズレザーには一般的にピンク、レバー、ブラウン、ブラックなどの色があり、猫種基準では毛色により色が定まっています。

また、猫のノーズレザーの色と肉球の色は似ていることが多く、色の特徴から性格にも共通点がみられるといった説もあるようです。

猫を見るときにマズルにあるノーズレザーあまり意識することはないかもしれませんが、ノーズレザーの色で猫の印象が大きく左右するということを知っておくと、猫を見るときの参考になりそうですね。
   

猫のωの正式名称は?

猫の口元アップ

ωの正式名称はウィスカーパッド

猫の「ω」にはさまざまな通称がありますが、ウィスカーパッド(Whisker Pad)が正式な名称となります。「ウィスカー」は頬のひげ、「パッド」は枕や詰め物という意味で、「頬のひげが詰まった場所」という意味で使われています。

ウィスカーパッドの役割

猫のマズルの一部分であるウィスカーパッドには、マズルにあるひげの大部分が集中しています。

猫のひげは神経に近い深いところから生えているためとても敏感で、そのひげを支えるウィスカーパッドも同様に敏感で、触られるのを嫌がる猫もいます。

ひげは猫にとってセンサーのような重要な働きがあるため、猫が目の前のものに集中していたり興奮したりするとウィスカーパッドが膨らむような反応をみせます。

ウィスカーパッドにはほかにもさまざまな役割があるので興味のある方はこちらのページをご覧ください。

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  • 猫の豆知識
  • 体(ひげ)

ウィスカーパッドのもつ役割や構造とあわせて、猫ちゃんのかわいらしい画像も紹介されています。

まとめ

撫でられて嬉しそうに目を閉じる猫

猫のマズルについての正確な位置を理解すると、「ω」この部分との違いがはっきりとみえてきました。また、もふもふとした「ω」この部分には「ウィスカーパッド」という正式な名前があることがもわかりました。

マズルとウィスカーパッドには猫が生きていくのに欠かせないひげが集中しており、猫の体の中でもとても敏感な場所であると言えます。猫のかわいらしい口元に魅了される方も多いようですが、扱いには配慮が必要です。

猫のマズルには猫の個性や感情があらわれやすいので、よく観察をして猫の気持ちを読み取ってみてくださいね。

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