猫の体型の6つの分類
猫の体型の6つのボディタイプは、
- コビー
- セミコビー
- フォーリン
- セミフォーリン
- ロング&サブスタンシャル
- オリエンタル
があります。
コビー(Cobby)
コビータイプ体型の猫は、胴体が短めで肩や腰幅が広く筋肉質で、がっしりして引き締まっている体型が特徴です。
コビータイプの体型の猫は頭部は丸く、小さめの耳で離れぎみについています。コビータイプの体型の猫は、尻尾は短いものが多く、足の先に丸みがあるという特徴があります。コビータイプの代表的な猫種として、次があります。
- ペルシャ
- バーミーズ
- ヒマラヤン
- エキゾチックショートヘア
- マンクス
コビータイプ体型の猫の体重は、成猫で2.5kgから6.5kgほどになります。
1歳になるまでの子猫の頃は頭が大きく、前足が短いために、バランスがとりにくく見える体型です。成猫の体型は、前足がしっかりして太くなります。頭から背中にかけて水平のラインになる体型です。
セミコビー(Semi Cobby)
コビーとよく似た体型をしていますが、コビーよりも胴体で、手足、尻尾がやや長めな体型です。
顔は丸みを帯びて、目は丸く、アゴがしっかりとしている体型です。足先は丸みを帯びていますが、コビーよりも体型が小さめです。
セミコビータイプの代表的な猫種として次があります。
- アメリカンショートヘア
- スコティッシュフォールド
- シンガプーラ
- ボンベイ
- ブリティッシュショートヘア
体重は成猫で2.5kgから6.5kgほどで、コビータイプよりも幅がある体型です。
生後半年ほどまでは、細い体型の子猫もいますが、徐々に丸みを帯びていき、成猫になる生後1年頃には首も太くなって体ががっしりし、セミコビーの体型になってきます。
オリエンタル(Oriental)
オリエンタルタイプの猫の体型は、胴体や手足が細くてしなやか、尻尾も細く、顔がくさび形になったものもいます。全体的に細い体型ですが、無駄のない筋肉が体にも手足にもついています。猫の耳は大きめで、左右離れ気味についています。
オリエンタルタイプの代表的な猫種として、次があります。
- サイアミーズ
- オリエンタルショートヘア
- バリニーズ
- コーニッシュレックス
体重は成猫で2.5kgから5.5kgほど、中型の猫ですが、スリムなため体重もそれほど重くなりません。
フォーリン(Foreign)
フォーリンタイプの体型は、胴体や四肢、尻尾が細くてすらっとしています。オリエンタルほど細くはなく、丸みを帯びていますが、コビーほどではありません。
フォーリンタイプの代表的な猫種として、次があります。
- アビシニアン
- ロシアンブルー
- ターキッシュアンゴラ
- ジャパニーズボブテイル
フォーリンタイプの体重は成猫で2.5kgから6.5kgほどです。
生後1年未満の子猫の頃は細身の体型が多いですが、成長するに連れて筋肉がついていき、生後1年くらいまでにはオリエンタルよりも厚みのある体つきになり、顔も丸みを帯びています。
セミフォーリン(Semi Foreign)
セミフォーリンタイプの体型はがっしりとしたコビーと、すらりとしたオリエンタルの中間タイプと言えます。胴体は短めで、顔はくさび形に少し丸みを帯びた形をしたものもいます。
セミフォーリンタイプの代表的な猫種として、次があります。
- スフィンクス
- ラパーマ
- エジプシャンマウ
- デボンレックス
セミフォーリンタイプの体重は成猫で2.5kgから6.5kgほどになります。
オリエンタルに似た神秘的な容貌に、がっしりした体つきを持った猫です。
ロング&サブスタンシャルタイプ(Long and Substantial)
ロング&サブスタンシャルタイプは胴体や手足が長く、筋肉質で体も大きく、他のどのタイプにも属さない体型です。ロング&サブスタンシャルタイプの代表とも言えるノルウェージャンフォレストキャットや、メインクーンなどは成長がゆっくりで、成猫の体型になるまでに2年から4年ほどかかるとされます。
1歳頃までに2kg~3kgになり、更に成長するに連れて3kg~6kgほどと体型が成長していきます。大きくなるものでは、7kgから10kgになる猫もいます。
ロング&サブスタンシャルタイププの代表的な猫種として、次があります。
- ノルウェージャンフォレストキャット
- ラグドール
- メインクーン
- サイベリアン
- ラガマフィン
- ターキッシュバン
他の猫種では、1歳頃に体型は完成していますが、ロング&サブスタンシャルタイプの多くはまだ成長過程のため、胴体がほっそりしている場合も多くあります。4歳頃には成猫となる体型になるため、胴体も手足もがっしりとして太くなっています。
猫の体型を理想に維持する方法
猫の体型の理想を追い求めることは、純血種を育てている方やブリーダーさんであれば当然のことでしょう。また、一般の家庭でペットとして猫を飼っていても、理想の体型を求めることは猫の健康状態を維持することにつながります。
バランスの良い食事を与える
猫に必要な栄養を与えることは成長を促すだけでなく、健康に育つことにもつながります。
総合栄養食を与えることはもちろん、好き嫌いがあったとしても、猫が好んで食べられるものを与えてあげることも、理想の体型を維持するためには大切です。
猫は自由に餌を選べる状態にしても、ちゃんと自分で栄養バランスを考えて食べるものを選ぶことができるとされています。
飼い猫は飼い主さんが与えたものだけで成長しますので、選んだり量を調節したりできません。
飼い主さん次第で猫の健康状態や体型が決まってしまうと言えるでしょう。
肥満を防ぐ
猫は飼われている環境によって、おやつを与えられたり、カロリーの高いものを食べさせられたりしていれば肥満体型になってしまいます。
肥満になってしまえば、理想の体型からは程遠いものとなるだけでなく、健康状態も悪化する可能性があります。
適切な量とバランスのとれたフードを与えるようにして、おやつは主食の摂取カロリーを邪魔しない程度の量だけ与えましょう。
運動をさせる
狩りをしなくてもよい飼い猫は、よく遊ぶ子猫時代を過ぎると運動量が減ってしまうこともあります。キャットタワーやキャットウォークを設置して猫が積極的に動ける環境を作ったり、猫じゃらしなどで遊んであげたりして運動をさせてください。
ブラッシングなどの手入れをする
猫の毛並みは理想の体型を確認するためにも、お手入れする必要があります。
抜け毛が多いと衛生的でないだけでなく、猫がグルーミングのときに飲み込んでしまうことも増えるので、健康にもよくありません。
長毛は毎日、短毛でも猫の様子を見ながら適切にブラッシングをして抜け毛を取り除き、必要があればシャンプーをしましょう。
ワクチンなど予防接種を受ける
猫に必要なワクチンを受けさせることは飼い主さんの大切な役目です。
健康で長生きできるようにするためにも、猫に予防接種を受けさせるほか、健康診断を定期的に受けるようにするべきです。
純血種の個性を守る
体型の分類をする場合には、猫の血統が大きく影響して猫の体に個性として現れています。
猫の血統がわかっている場合には、猫種のボディタイプを把握しておけば理想の体型がわかり、猫が健康に育っているかを目で見て確認することができます。
もちろん雑種の猫であっても、理想とされる体型は健康であることです。
体の特徴を見て、猫がどのような血筋を持っているのかを想像することができます。
猫の体型「オリエンタルタイプ」の理想的なスタイル
オリエンタルタイプの理想的な猫のスタイルの例をご紹介します。
サイアミーズ(シャム)
- 体重2.5~4 .0kg
- 平均体高(地面から背中まで)25cm~27cm
サイアミーズ(シャム)の体型の特徴は、胴体が丸い筒状をしていて手足も細くて長く、小さく楕円形の足先(ポー)を持っています。尻尾は根元から細く、先はより細くなっているので鞭のように見えます。
顔は細いV字型をしていて耳は大きく離れ気味についています。目はややつり上がったアーモンド型で、ブルーのみがサイアミーズとして認められています。
コーニッシュレックス
- 体重 2.2~4.0 kg
- 平均体高 23~25cm
コーニッシュレックスの被毛の特徴は、巻き毛であることで短毛ではありますが、全身の被毛が波打ったりカールしたりしています。
コーニッシュレックスは長くてすらりと伸びた手足と、大きな円錐形をしたバットイヤーと言われる耳を持ち、たまご型の頭に高い鼻筋を持った猫です。オリエンタルタイプの体型でやや小さめの猫種ですが、細くてもしなやかな筋肉質を持ち、しっかりとした体つきをしています。猫としては体が小さめの猫です。
猫の体型「コビータイプ」の理想的なスタイル
コビータイプの理想的な猫のスタイルの例をご紹介します。
ペルシャ
- 体重 3.3~5.5kg
- 体高 23~25cm
ペルシャは足が短く、体長も短いけれども、筋肉はしっかりとついている猫の体型です。頭は体に対して大きめで、胴体は丸みをおびていて、胸にも厚みがあり、肩とお尻、下半身は重みがありどっしりとしています。首からお尻にかけての背中はまっすぐなラインで、尻尾は曲がっておらず、まっすぐで短めです。
エキゾチック
- 体重 3.3~5.5kg
- 体高 23~25cm
エキゾチックは比較的新しく、元はペルシャにアメリカンショートヘアの毛色を持たせようという計画から始まり、作られた猫種です。頭は大きくて丸く幅が広い頭蓋骨で、大きくて丸い目は離れ気味についています。
ペルシャと同じく胴が短く足も短めですが、筋肉がしっかりついており、それでいて丸みがある体型が理想です。
バーミーズ
- 体重 3.3~5.5kg
- 体高 25~27cm
バーミーズの中でも「アメリカンバーミーズ」はコビータイプの体型をしています。小柄な体つきでも筋肉が発達しているため重く感じられます。
足は長すぎることも短すぎることもなく、バランスが良い猫の体型です。胸は広くて丸みを帯びており、肩から尻尾の付け根までの背中はまっすぐになっているのが理想です。
猫の体型「セミコビータイプ」の理想的なスタイル
セミコビータイプの理想的な猫のスタイルの例をご紹介します。
アメリカンショートヘア
- 体重 3.3~6.0kg
- 体高 24~27cm
アメリカンショートヘアの頭は大きくて頬が豊かで、少し横長の楕円形をしています。体はバランスが取れていて、肩や後ろ足、お尻などが発達して引き締まっているのが理想です。
猫の体型バランスは胸骨の先から前足の肘まで、肘から後ろ脚の前面まで、後ろ足の前面から、お尻の端までの3つが横から見て、均等な幅になっているのが理想の猫の体型とされます。足は細すぎず太すぎない筋肉質です。
スコティッシュフォールド
- 体重 3.0~6.0kg
- 体高 24~27cm
スコティッシュフォールドは折れ曲がった小さめの耳を持つものと、他の猫種のように立ち上がった耳をもつものがいます。頭は丸くて頬が豊か、首は短めで背中になだらかについています。胸は広くて豊かな肉付きをしていて前足も太め、足先は丸みを帯びています。丸い体つきながらも筋肉質で、太すぎない体が理想です。
猫の体型「フォーリンタイプ」の理想的なスタイル
フォーリンタイプの理想的な猫のスタイルの例をご紹介します。
アビシニアン
- 体重 2.5~5.0kg
- 体高 24~27cm
アビシニアンの体は細くても筋肉質で引き締まっています。
頭はくさび形を強く丸みを帯びさせたような形で小さめで、首が太く長めに見えます。背中からお尻にかけてはしなやかで、足は細くて長く、つま先立ちをしているように見えます。体重はあまり重くなく、胸やお腹、お尻など、どれもが大きすぎずバランスが取れた体型が理想です。
ロシアンブルー
- 体重 3.0~5.0kg
- 体高 24~26cm
ロシアンブルーは頭が小さめでくさび形を基本としていますが、大きく曲がったところなどはないスムーズな体型のつくりをしています。
耳は顔に対して大きめで付け根が広くなっています。首は肩の高い位置についていて、密集した毛のために短く見えることもあります。胴体はほっそりとしていますが、筋肉質で肩とお尻はしっかりとしていてメリハリがある体型が理想です。
猫の体型「セミフォーリンタイプ」の理想的なスタイル
セミフォーリンタイプの理想的な猫のスタイルの例をご紹介します。
スフィンクス
- 体重 2.8~5.5kg
- 体高 24~26cm
スフィンクスの特徴は無毛と言われるほど、うっすらとしか生えていない被毛の猫です。ひげは生えていませんが、体には桃のように毛が薄く生えています。頭は幅の広いくさび形で耳は大きめ、レモン型の目も大きめです。毛がないため細く見えますが、筋肉がしっかりついていて体重は見た目よりもあります。
足は細すぎずしっかりして前足よりも後ろ足が長く、背中からお尻にかけて丸く高くなっています。胸とお尻に十分な丸みがあり適度に筋肉質であることが理想の体型です。
アメリカンカール
- 体重 3.0~5.5kg
- 体高 24~26cm
アメリカンカールは後ろにくるっと反り返った耳が特徴な猫です。長毛と短毛がいますが、お尻から肩まで届くほど長い尻尾を持っています。胸やお腹の横部分は適度な厚みがあり、筋肉質すぎず痩せすぎでもない、全体的な印象としては、ほっそりとしたものが理想の体型とされます。
猫の体型「ロング&サブスタンシャルタイプ」の理想的なスタイル
ロング&サブスタンシャルタイプの理想的なスタイルの例をご紹介します。
メインクーン
- 体重 4.0~8.0kg
- 体高 27~30cm
メインクーンは大型の長毛猫で、飼い猫の中では最も大きくなる猫種とされ、オスでは10kgを超える大きさになるものも多くいます。耳は大きく長く、先に房のように飾り毛がついています。体が長く、横から見ると長方形をしています。胸は幅が広くて足も太く筋肉質で、太っておらず骨太な体型が理想です。
ラグドール
- 体重 3.8~8.0kg
- 体高 27~29cm
ラグドールはぬいぐるみと言われるように、大きいながらも抱かれるのが好きな大型の長毛猫です。他の大型タイプの猫よりも体重が重くなる傾向があります。骨格がしっかりしていて胸の幅も広く、手足は長めですが、後ろ足は前足よりも長くなっています。
猫の体型・ボディタイプの6つの分類と特徴のまとめ
猫の体型による分類は、猫の外見的な特徴で分けられたものです。
純血種の猫には理想とされる体型が決められているため、ボディタイプの特徴が顕著に出ます。
猫の外見的な美しさは、多くの猫好きを魅了するものの大きな要素のひとつですね。
体型の特徴がちゃんと見てとれるということは、純血種の猫が健康であるという一つの目安にもなります。
純血種の猫と暮らすときには、ボディタイプを理解した上で一緒に過ごせば、猫との暮らしがもっと魅力的で楽しいものになるかも知れません。