猫は足音を聞き分けてる?お出迎えの方法5つ

猫は足音を聞き分けてる?お出迎えの方法5つ

帰宅して玄関ドアを開けると、愛猫が既にスタンバイしていてお出迎えしてくれることがあります。猫たちは飼い主さんが帰ってくることをどのように察知しているのでしょうか?今回は、猫が飼い主さんの帰宅を察知する手段の解説を交えて「猫のお出迎えスタイル」をご紹介します。

1.足音を聞き分けてスタンバイ

玄関ドアの前に座る猫

猫は「自分にとって重要な音」をよく覚えます。飼い主さんの足音もその中の1つですが、これは飼い主さんが帰宅すると、ごはんが食べられたり遊んでくれるといった"猫にとって良いこと"があるためです。

猫は犬よりも敏感に飼い主さんの足音を察知して、玄関までお出迎えにくることも多くあります。

猫は高音域を聴き分けるのが得意

猫の聴力は、人間よりも優れているということをご存知の方も多いと思います。これは厳密にいうと「人間よりも高い音を聴く能力に長けている」ということです。猫はネズミなどの小動物を狩って食べますので、小動物の鳴き声や足音といった、高音域の些細な音に敏感なのです。

人間が聴くことのできる音域は2万ヘルツ程度ですが、猫の場合はなんと10万ヘルツまでを聞き分けられると言われています。ちなみに犬は4万ヘルツまでと言われていますので、高い音を聞き分ける能力は、猫の方が数倍優れています。猫はなんと、20m先のネズミの足音が分かるのだとか!

2.開錠音で駆け付ける

廊下を歩いてくる猫

鍵をガチャッと開ける音は分かりやすいので、鍵が開く音で飼い主さんの帰宅に気付き、お出迎えに来てくれることも多いです。日々おうちの中にいる猫ちゃんは、玄関ドアの外の世界については深く知らないかもしれません。

飼い主さんが外で何をしているかも、よく分かっていないでしょう。しかし、毎日の「施錠音がする」「玄関が開く」「飼い主さんの姿が現れる」という一連の流れを覚えますので、施錠音がすると条件反射的にお出迎えに走って来るということもあります。

3.「ただいま」の声で駆けつける

ドアから覗く猫

我が家の猫のうち1匹はとってもビビリ君です。私の帰宅時に他の猫たちは施錠音がするとお出迎えしてくれることがありますが、ビビリ君だけは私の姿を見ても"警戒モード"の体勢になっています。

しかし、私が「ただいま!」と声を出すと、ようやく安心してお出迎えに来てくれるのです。以前実験的に無言でそーっと帰宅してみましたが、ビビリ君をはじめ他の猫たちも、私のことを不審者を見る目でじっと確認していました。

見た目より「声」で人を認識している

猫は「動くもの」をとらえる能力は優れていますが、視力自体はあまり良くありません。そのため、猫が人を認識している要素の1つに「声」があると思われます。マスクをしたままで帰宅すると、だいたい猫たちに不審がられるのですが、すぐに「ただいま!」と声を出すと安心した様子になることがほとんどです。

4.時間の感覚

目覚まし時計と眠る猫

毎日お勤めに出ている飼い主さんの場合、出かける時間や帰宅時間がだいたいルーティンになっていることと思います。猫は時計を読むことはできませんが、野生の能力ゆえか時間の感覚がとても優れています。

そのため、飼い主さんの帰宅時間が近付くと、玄関先で飼い主さんを出待ちしていることもあります。「飼い主さんが帰ってくるとごはんが食べられる」と覚えている子は特に、飼い主さんの帰宅時間になるとソワソワしてしまうことも多いです。猫の腹時計はとっても正確なのです。

5.爪とぎを始める

段ボールで爪をとぐ猫

飼い主さんが帰宅すると、なぜかおもむろに爪とぎを始めることがあります。何気なく見過ごしてしまう「帰宅すると爪とぎをする」という行動ですが、実は「会いたかった」という気持ちの表われなのです。

猫の転位行動

猫は感情が高ぶったり心に葛藤がある時に、現状に全然関係のない行動をとって落ち着こうとする習性があります。動揺したり興奮した状態では正しい判断ができず、野生では命取りになってしまうためです。これは「転位行動」と呼ばれるもので、全然関係のない動作をすることで「いったん落ち着こう」と思っているのです。

分かり辛い「会いたかった」のサイン

この転位行動の中には爪とぎも含まれており、通常の「爪を鋭く尖らせる」「マーキング」などの目的とは違って「自分を落ち着かせるため」の爪とぎです。飼い主さんの帰宅時の場合、飼い主さんが帰ってきて嬉しくなり、興奮した心を落ち着かせようとしていると考えられます。実は帰宅時のおもむろな爪とぎは、猫ちゃんの「会いたかった」のサインなのです。

まとめ

らて&まる

今回は「猫のお出迎えスタイル」について、なぜ飼い主さんの帰宅を察知できるのかも含めて解説いたしました。ドアを開けるとすでにお出迎えしてくれていた時には、嬉しいながらも「なんで分かったの?」と不思議に思いますよね。

20m先のネズミの足音を聴くことができるなら、飼い主さんの独自の足音を聴き分けることも、わけないことですね。中には飼い主さんの姿を見ても警戒モードのままで、声を聞くまでお出迎えに来ない子もいます。

そして、飼い主さんが帰ってきた時に爪とぎを始めるのは「会いたかった」という、気持ちの高ぶりを落ち着かせようという目的があると考えられます。

猫ちゃんの個性によって、さまざまなお出迎えスタイルがありますが、猫ちゃんたちは毎日飼い主さんの帰宅を心待ちにしてくれていることでしょう。

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