猫の特徴3つと隠された驚くべきヒミツとは

猫の特徴3つと隠された驚くべきヒミツとは

猫の特徴と聞いて、皆さんならば何を真っ先に思い浮かべますか?まん丸い目、しなやかな体、フワフワの被毛といった見た目はもちろん、気まぐれ、甘え上手、グルメ(犬と比べて)といったものまで思いつくだけでもたくさんあります。猫は、他の動物にはない特徴をたくさん持った生き物です。この記事では、そんな猫ちゃんたちの特徴について、驚くべきヒミツを公開していきます。

猫の特徴その① ネコ語を使った会話をする

見上げる猫

「ニャア」「ゴロゴロ」「ニャニャッ」、猫を飼っている方ならこのような愛猫の鳴き声を、何度も耳にしたことが、あるのではないでしょうか?猫は飼い主さんと会話をするのが上手な動物ですよね。実は、このようなネコ語を使って会話をするのは、飼い猫だけの大きな特徴なのです。実際のところ野良猫は、飼い猫ほどは頻繁に鳴きません(繁殖期などを除く)。

そういう意味でネコ語は、人間社会で暮らしていく猫たちが、試行錯誤しながら独自に身に着けた技であり特徴とも言えます。飼い主が自分の鳴き声に反応することを学習し、様々な鳴き声を自ら開発、状況に応じて使い分けることで、自分たちが欲しいものを手に入れ、要求を満たしてきたと考えられています。

猫による、飼い主のためのネコ語講座

ここで猫の特徴でもあるネコ語について一部意味を御紹介しましょう。

  • ニャア、ニャン…御機嫌伺や挨拶、「調子はどう?」「こんにちは」「いらっしゃい」
  • ニャニャッ…とてもうれしい、「やった~」「ラッキー」「待ってました!」
  • ゴロゴロ、グルルッ…撫でられている、呼ばれた、安心、「幸せ~」「大好き」
  • ンギャッ…獲物など何かを見つけた、ワクワク、「あッ見~つけた!」「やるぞ~」
  • ニャ、ンニャ…返事、相槌、「はいはい」「なるほど」「わかったよ」
  • ミャーオー、アオーン…攻撃、威嚇、拒否、「やるか~この~」「しつこい」「怒るよ」
  • シュー、シャーッ…強い拒否、拒絶、威嚇、「やめて」「近づくな」「ホントに怒るよ」
  • ギャァー…恐怖、苦痛、怒り、「やめて~」「やだー」

猫の特徴その② 超がつくほど敏感でグルメな舌

ごはんを選ぶ猫

猫といえば食物に徹底したこだわりを持っているのも大きな特徴です。犬は比較的多くの食物を受け入れます。放置しておいたらずっと食べ続けるのではないかと思うくらい、量を重要視する動物ですよね。

それに比べると猫は、量が少しでも食物の質にこだわり、自分が本当に食べたいものだけを選んで食べる動物と言えます。それでは、猫の驚くべきグルメ舌能力についてちょっと覗いてみたいと思います。

猫はたんぱく質を甘く感じる!

動物は基本的に自分にとって重要な栄養素を甘く感じます。猫の味を感じる細胞、ここでいう甘みは舌の先の方に多く分布していて、たんぱく質はアミノ酸から構成されることから、肉食動物の猫はアミノ酸にとても敏感な舌をしています。

人が糖分を甘く感じるのは人間にとって重要な栄養素は炭水化物だからですが、猫が砂糖などの甘みをほとんど感じることはありません。これは猫にとっての重要な栄養素がたんぱく質である肉だからです。このことから猫は肉の甘みを感じているのではないかと言われています。

猫は水の味がわかる!

猫に水ソムリエを任せたら動物の中ではイチバンといっても過言ではないほど、水を味わう能力と感覚は優れています。新鮮な水しか飲まない、湯冷ましが好き、水道から流れる水しか飲まない、お風呂の残り水を好んで飲むなど猫の水の好みは様々で、水の味に対する大変強いこだわりがあります。中には数種類の水やミネラルウォーターを飲み分ける猫がいるといわれるほどです。

猫の特徴その③ 人には聞こえない音もキャッチできる耳

ネズミを狙う猫

猫の体の中で最も優れた特徴を持つと言われるのが耳です。その中でもとりわけ高音を聞き取ることにかけては、猫がずば抜けた能力を持っています。

ちなみに人間が高音を聞き取れる範囲は2万ヘルツほど、犬でも4万ヘルツほどですが、猫に至っては何と6万ヘルツという私たちが聞いたこともないような非常に高い音をキャッチすることができるのです。ではここで猫が聞こえる音の世界について少し触れてみたいと思います。

猫はネズミが発する超音波の鳴き声が聞こえている!

人が聞こえている高音(2万ヘルツ)は、例えるならバイオリンの高音くらいですが、ネズミが発することができる高音は2万ヘルツから9万ヘルツ、もはや超音波の域ですね。

猫の耳はネズミなどの獲物を捕らえるために6万ヘルツ以上の音も聞き取れるように進化したと言われています。ちなみに牧羊犬に指示を出すために使われる犬笛というものがあります。

私たちのイメージでは犬にしか聞こえないものと思われがちですが、犬より耳が良い猫には犬笛も当然ながら聞き取ることが可能なのです。

耳の先端に毛が生えている猫は聴力が特別に優れている!

メインクーンなど一部の長毛猫種では、耳の先端に、ちょこんと毛が生えていたりするのをご存知でしょうか?これは「房毛(ふさげ)」と呼ばれるもので、音を拾うアンテナのような役割を果たしているようです。

実際、野生のオオヤマネコには数センチにもなる長い房毛が生えていますが、これを切ってしまうと聴力が低下し、狩りに支障を来すことが明らかになっています。ただでさえ優れた耳を持っているのに、そこへ更なるアンテナがついているとは…ホント驚くべき猫の特徴です。

まとめ

女の子と猫

猫ちゃんたちのすばらしい特徴の数々、いかがでしたか?私たちにとって不思議かつ、驚くべき能力ともいえる特徴を備えた猫たちですが、その裏には野生で生きるための本能に基づいた進化と、家畜化され人間社会でうまく暮らしていくための知恵からあみだされた飼い猫独自の進化がありました。

猫が家畜化されて数千年というときが流れていますが、野生時代に培った本能を忘れることなく、現代の人との暮らしに自然に溶け込む猫ちゃんて本当にすごいなぁと思います。この先も、猫たちがどんな進化をとげ、どんな驚くべき特徴を身に着けていくのかとても楽しみです。

投稿者

40代 女性 ガブリエル

「驚くべきヒミツ」というタイトルにワクワクしながら記事を読みました。
ああ、本当に驚きました!野良猫はネコ語を使わないの!?猫はグルメ!?耳の房毛はアクセサリーではなかった!?
…どれも、知りませんでした。

ネコ語の発達が実は飼い主とのコミュニケーションのためと知り、納得するとともに、いっそう猫が愛くるしい存在になりました。猫が飼い主のために試行錯誤していたとは。人との距離を縮め、少しでも理解し合おうとしていたのですね。ゴハンの要求だけが全てではなかった!

そのような視点から我が家の猫5匹を観察してみると、ネコ語はお互いの関係においてはあまり使っていないようです。
「シュー」「シャー」というような威嚇音を出して、「近づくな」「こっちへ来るな」という場面を見ることはあります。ところが飼い主であるわたしに頻繁に「ニャア」と目をキラキラさせて挨拶するのですが、猫同士ではネコ語で挨拶はしません。鼻と鼻を近づけ合う、耳元を舐め合うという挨拶の仕方です。

猫がグルメだということは、ペットショップやホームセンターに陳列するキャットフードの種類や、オヤツのバリエーションの豊富さをとおして知っています。猫友はもちろん、猫の雑誌やインターネットを介して、猫の味覚へのこだわりは聞いたことがあります。
しかしながら我が家の猫たちは、それほどグルメ猫には育ちませんでした。
確かに友人宅の猫が、あれもこれも、と話題になっているキャットフードを食べているのを目の当たりにしたこともあります。「この間まで好きだったけど、もう嫌いみたいだから」と、友人は積極的に新商品を猫に食べさせていました。
我が家では、そんなことは滅多にありません。というのも、おそらく多頭飼いのせいだと思います。各々に嗜好性はあるとは思います。しかし5匹とはいえ、生存競争のような暗黙のルールがあるのでしょう。弱肉強食という動物的な本能が、好き嫌いを超えているのかもしれません。

猫の耳は人間より、遥かによく聞こえるのですね。長毛種の我が家の猫たちの耳にも、以前は房毛が僅かにあったような気がします(今、確認したら、ありませんでした)。あの房毛は別名リンクスティップと言うのですが、アンテナの役目もしていたのですね。

わたし自身、愛猫家として猫を知ったつもりでしたが、まだまだ分かってないことばかりです。
猫は人との暮らしを安定させるために、本来持っている能力を最大限に引き出す一方で、実は自然に能力を抑制したり、退化の方向に向かっている能力もあるのではないかと思っています。マーキングやスプレー行為も本当は、本来的な猫のあり方だったのかもしれないし、住宅などの制約がない暮らしの中では、木に勢いよく上ったり、突発的に走り回ったりするのかもしれません。

猫は試行錯誤してネコ語を生み出し、人との日々の会話を成立させてくれました。わたしたち飼い主は、そんな猫にこれから何をしてあげられるのでしょうか。そんなことを考えながら、今日も膝の上の猫を撫でています。

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