猫が去勢後に変わること
1.猫の性格が去勢後は穏やかになる
メスよりオスの猫の方が、去勢後の性格の変化が出るようです。どうしても子孫を残したいという、潜在的な動物の本能により、雄猫は発情期には攻撃的になると言われています。そして牝猫を探して走り回り、部屋から脱走しようとします。
猫の去勢後は男性ホルモンの量も減りますので、刺激物質が減少し、成長過程に見られる男性的な行動は見られなくなり、ストレスが減り落ち着いてきます。
そして、猫の去勢後は男性でも女性でもない中性的な猫の雰囲気になります。去勢手術をすることにより、去勢後の性格が去勢前の子猫の時の性格のままであったり、表情もあどけなかったり、飼い主を親と思い、甘える性格も見られるようになります。
2.去勢後は発情がなくなる、又は減少し猫のストレスが軽減
猫が発情を経験しないで、去勢手術を受けるのであれば、去勢後発情はおこりません。しかし、発情を経験してしまうと、去勢後も発情時の問題行動やスプレー行為が残ってしまう場合もあります。しかし、その場合でも回数自体が減り、猫のストレスは軽減します。
3.猫の去勢後は余計なストレスが減り寿命が延びる
発情は猫が子孫を残すための行為ですので、発情をしても交尾ができないとストレスを溜めて寿命を縮めてしまう可能性もあります。去勢手術をすることにより、去勢後は繁殖による衝動がなくなり、猫の寿命も延びます。
4.去勢後は大きな鳴き声がなくなる
メス猫を求めて発情期には猫特有の鳴き声が大きくなりますが、去勢後はメス猫に対して要求がなくなり、大きな声で鳴くことがなくなります。
5.去勢後は食欲などへ転化する
去勢後はホルモンバランスが崩れやすくなり、去勢後の猫は太りやすくなるといわれています。
去勢後は手術前と同じ量の餌を与えていると、すぐに太ってしまうので、注意してください。
6.去勢により特定の病気の減少
去勢は生殖器系の病気である精巣の腫瘍などの発症率を下げることができます。
外へ出る猫であれば、発情時のメスなどの取り合いによる、猫同士の喧嘩を避けることができますので、猫エイズや猫白血病にかかるリスクも下げられます。そして、病気ではありませんが、去勢後は望まない妊娠を避けることもできます。
猫の去勢後注意したいこと
去勢後は猫を安静にさせる
去勢後は手術の麻酔が完全に醒めていない場合がありますので、静かな所で安静にさせましょう。お腹が空けば起きてきますので、じっくりと去勢後は寝かせてあげます。
去勢後の傷口に注意が必要
オスはメスと違い、去勢後は一泊をせずに日帰りで戻ってくることが多いです。エリザベスカラーを始めから使うこともありますが、大人しく、舐めないような猫にはエリザベスカラーの処方がないこともあります。さらに病院によってはどの猫にもエリザベスカラーをつけないでお返しするところもあります。
しかし、猫は気になる所は舐めてしまいます。去勢後の傷跡を舐め過ぎて、炎症をおこしてしまうことがありますので、「エリザベスカラーを装着する」もしくは、「舐める瞬間に傷口に手を出して手を舐めさせる」など、傷口が治るまでは飼い主の管理が必要です。見れるのであれば、1日に1回は傷口からの出血がないか、腫れがないかを確認しましょう。
去勢後の食事量
メス猫への衝動から、猫が活発に動き食べていたご飯の量を、衝動のない刺激のなくなった去勢後の猫が同じ食欲で食べしまうと、間違いなく肥満になります。
去勢後は、猫の健康のためにも獣医師に相談し、低カロリーフードも取り入れてみたり、飼い主が積極的に猫と遊んだりするようにしましょう。
去勢直後に食べない、吐く
去勢後は麻酔の醒め方にもよりますが、食欲をなくしたり吐いたりする猫も多くいます。食欲が戻るまでは、じっくり安静にさせてあげます。元気がなく、心配な場合はすぐに次の日に病院を受診してください。
去勢後は尿路結石になりやすくなる
去勢後は尿道が狭くなり、尿路結石になりやすくなります。もともと猫は泌尿器下部に問題をかかえていることが多いので、去勢後はフードの取り入れ方に工夫が必要でしょう。
去勢後の猫におすすめな食事6つ
去勢後のフードとして、動物病院の療法食でも有名な、ロイヤルカナン社とヒルズ社のサイエンスダイエットをご紹介いたします。かかりつけの獣医師とご相談の上、愛猫に与える去勢後のフードを決めてくださいね。
多頭飼いですと、1キロや2キロ単位でフードの購入も良いと思いますが、一頭飼いの場合は400gや500gの最小単位で分けられているフードがおすすめです。
ロイヤルカナン 準療法食 猫用 メールケア
猫の去勢手術後からのごはんになります。
カロリーも少し抑え目に作られているので、去勢後に与えるには良いフードです。
ロイヤルカナン FCN ライトウェイトケア 肥満傾向の成猫用
一年未満ではなく、大人になってからの去勢手術も様々な理由によりあります。
こちらは、肥満傾向がある猫用フードとなっています。
去勢後の肥満対策にも効果があります。
サイエンスダイエット 避妊・去勢猫用 避妊・去勢後 ~6歳 チキン
猫が6歳までに去勢手術を受けた場合の去勢後のフードは、こちらもおすすめです。
こちらの味はチキン味です。
サイエンスダイエット 避妊・去勢猫用 避妊・去勢後~6歳まぐろ入り
猫が6歳までに去勢手術を受けた場合には、チキン味とまぐろ入りの2種類が猫の好みによって選択できます。
サイエンスダイエット 避妊・去勢猫用 シニア チキン 高齢猫用
猫が、7歳以上で手術を受けた場合の去勢後フードとしてもいいかもしれませんが、7歳以下で去勢手術をうけシニアになってきた猫に対して選択してもいいフードになります。
まとめ
猫が去勢後に変わる5つのことと注意点につきお話をさせていただきました。
猫に避妊や去勢をすることをためらう飼い主さんも、まだ多くいらっしゃいますよね。
しかし、去勢後の猫の様子を見ると、手術を行って本当に良かったと思います。
猫との幸せの生活を送るために、去勢手術という選択肢は大切だと考えます。
そして、去勢後の穏やかになった愛猫と一緒に、ますます充実した日々を過ごしたいですね。