猫のしっぽを見れば猫の気持ちが分かる
「猫の気持ちがもっと知れたらいいのに」と思ったことはあるでしょうか。猫は人間のように言葉を話すことができませんし、感情を読み取りにくいと感じることもあるかもしれません。しかし、猫は言葉の代わりに、しっぽで自分の気持ちを一生懸命表現する生き物なのです。
猫のしっぽはただの飾りではなく、「嬉しい」「イライラ」「悲しい」などの気持ちを伝えるという大きな役目があります。感情によってさまざまな動きを見せる猫のしっぽですが、今回はそのなかでも「機嫌が悪い時に見せるしっぽの動き」を中心に紹介していきます。
猫の機嫌が悪い時にするしっぽの動き
猫は機嫌が悪い時、以下のようなしっぽの動きを見せることがあります。あからさまにイライラしていることが分かるような動きから、よく観察していないと分かりにくい些細な動きまで、まとめて紹介します。
1.しっぽを太くする
しっぽの毛が逆立って膨らんでいる時は「こっちに来るな!」「怖い!やめて!」「あれはなんだ!?」といった興奮状態であることを伝えています。猫のしっぽは通常時だと細い状態ですが、心拍数が上がったり緊張状態になったりすると、しっぽにある立毛筋とよばれている筋肉が一気に働いて、膨らんだ状態になります。
このような状態に陥っている猫に対してむやみに近づくと、猫パンチをされたり、思いっきり引っかかれることもあるため、猫の気分が落ち着くまでそっと様子を見守るのが賢明です。
2.しっぽをパタパタと動かす
しっぽを大きくパタパタと左右に早く動かしているのは「イライラ状態」である証拠です。心を許していない人に抱っこされた時や、何か嫌な出来事があった時に、このようなしっぽの動きを見せることがあります。このようなしっぽの動きがある時も、猫に近づくと攻撃される可能性があるため、接触は慎重に行いましょう。
3.しっぽを小さく早く動かす
大きく早くしっぽを降っているのはイライラのサインだと先述しましたが、小さく早く動かしている場合は不安な気持ちを表現しています。見慣れないものが近くにあったり、聞き慣れない物音が響いたりすると、猫は得体の知れないものに対して不安感を抱き、このようなしっぽの動きを見せることがあるのです。
猫の機嫌が悪いサインはしっぽ以外の場所にも表れる
猫の機嫌が悪い時、そのサインが表れるのはしっぽだけではありません。猫をよく観察してみると、毛や声、耳など、あらゆる部分にイライラや警戒の気持ちが表れていることが分かります。具体的に、以下のようなサインが出ている時は、猫の機嫌が悪い証拠なので注意しましょう。
機嫌が悪い時の毛の様子
機嫌が悪いとしっぽの毛が逆立つというのは先述しましたが、それに伴って背中の毛も逆立つことがあります。背中を丸めた状態で毛を逆立てることによって、威嚇している相手に対して自分のからだを大きく見せることができるため、このような行動をとるのではといわれています。
機嫌が悪い時の声の様子
猫は機嫌が悪くなると「ウー」といった低い唸り声や「シャー」という威嚇の声を出し始めます。猫といったら「にゃー」という可愛らしい声をイメージする方が多いです。しかし、機嫌が悪い時は日頃出す「にゃー」という声とはうって変わり、攻撃的な声に変わります。
機嫌が悪い時の耳の様子
猫の耳が外側へ沿っていたり、平行にぺたんと寝た状態で張っていたりするのも、機嫌の悪い証拠です。特に、ぺたんと寝た状態については「イカ耳」ともよばれており、猫が怒りを表している時に見られる耳の形であることから、このような名前がつけられたという説も存在します。(※「イカ耳」の名前の由来については諸説あります。)
まとめ
猫の機嫌が悪い時は、上記で紹介したようなしっぽの動きに加え、顔の様子や鳴き声の様子なども一緒に変化することが多いです。しっぽを膨らませながら「ウー」と唸っていたり、しっぽをパタパタと早く大きく動かしながらイカ耳をしていたりといったように「機嫌が悪い時に見せる特徴」をいくつか同時に出すことが多いため、しっぽを含めあらゆるパーツから猫の機嫌を判断してみましょう。