多頭飼育崩壊から保護されたヒマラヤン『アルバート』との出会い

多頭飼育崩壊から保護されたヒマラヤン『アルバート』との出会い

里親募集サイトに載っていた、ヒマラヤンの猫。その子がいた所は、保護施設でした。これは、私達がその子と出会い、現在に至るまでのお話です。

保護猫アルバートとの出会い

私には子供の頃から大人になるまで、一緒に暮らした一匹の猫がいました。捨て猫だったその子は、私が親に頼んで初めて飼った猫。嬉しい時も辛い時も、いつも傍にいてくれて、大切な存在でした。

でも、別れの時はくるもので、寿命により、天国へ旅立ちました…。それから、悲しみを乗り越えて、思い出と共にに過ごす日々。二度と悲しい思いはしたくなかったので、「猫を飼うことは、もうないだろう。」とさえ、思っていました。

数年が経ち、結婚を機に実家からも離れ、家事をしていたある時、ふと猫のことが頭に浮かんできました。それは、家に一人でいて静まり返っている時。寂しさと共に、ここに猫がいたらどんなに幸せだろうかと考えていました。

『猫に会いたい』という気持ちは徐々に膨らんでいき、気づいたらペットショップや、猫カフェに足を運んでました。癒しや心に充足感を与えてくれる猫。何度も会いに行くうちに、『私の暮らしには猫が必要だ』と確信しました。

保護猫の譲渡会に参加

そこで夫にも理解してもらい、家族探しを始めました。家族探しを始めてから数ヶ月、里親募集サイトを見ていたところ、目を惹かれる子が。

その子は、青い瞳が綺麗な男の子。地域の保護施設が掲載していたということもあり、譲渡会に申し込んで早速会いに行くことに。

#ゲージの中の猫#

扉を開けると、そこにはゲージに入ってる猫ちゃん達が沢山!

会いたかった子を見つけると、私達のことを興味深そうに、じっと見つめていました。猫種はヒマラヤン。推定年齢3歳の成猫。第一印象は、『この子は、賢そう』

「この子、多頭飼育で崩壊したところから保護したのよ…。」

飼育員さんのその一言に、衝撃を受けました。酷いことをする人がいる事への、ショックと憤り。それと同時に、「この子が本当に助かってよかった。」と、思いました。

保護猫のトライアル開始

大変な環境にいたこの子に、少しでも幸せな生活をしてもらいたい!!そのような強い思いで、引き取ることを決めました。必要な物を揃えるため、後日引取りに行くことに。

トライアル期間は2週間。これは、本当に猫を責任をもって過ごすことができるか、お試し期間です。

契約書の記入も、費用の支払いも済まし、後は受け取るだけ。

「怖がりやさんだけど、いい子だから可愛がってあげてね。」という、飼育員さんの温かい言葉と共に猫を受け取りました。

怖がり猫さんが、新しい環境に慣れるまでの道のり

#トイレの中にいる猫#

移動の間、ブルブル震えて怯えたまま、家へ到着。

「さぁ、ここがお家だよ!」とゲージを開けるが、全然出てこない。知らないところに連れてこられて、怖いのは当たり前。そう思い、待つこと数時間…。

「やっとゲージから出てきたか!」と思えば、次はトイレへ閉じこもってしまいました…。

ご飯は食べない、水も飲んでくれない。ある程度、予想はしていましたが、思っていた以上に怖がりやさんでした。アルバートが安心して過ごせるまで、長期戦のゴングが鳴り響きました。

次の日の朝、ご飯と水が減っていることに気がつきました。アルバートはというと、ゲージの中。私達が起きたと共に、戻ったようです。日中は遠くから見守り、たまに声を掛ける程度。

ご飯と水は、ゲージの傍に置いておくようにしました。夜中に動いて探索していたようなので、安全に動けるよう配慮。物音にも敏感だったので、大きな音を鳴らさないように気をつけて過ごしました。

トイレは施設でしつけされていたということもありますが、引き取る際に貰った『自分のに臭いがついたトイレの砂』それを新しいトイレに混ぜていたので、失敗することもなく排泄できていました。

保護猫アルバートに良い変化が!

アルバートがお家に来てから数日が経った頃、日中ゲージから出るように!恐る恐るですが、ゲージから出て探索しては戻りを繰り返し、少しずつ行動範囲が広がっていきました。

#ご飯を食べている後ろ姿#

ご飯も私が用意したら食べるように。しっかりと食べてくれたので安心しました。さらに1週間が経ったある時、座っていた私の元に、アルバートがやってきました。

「何をするんだろう?」と見守っていると、そのまま膝元でゴロンと寝転んだんです!

初めて傍で寝てくれたことに、とても感動しました。私とアルバートの距離が、縮んだ瞬間でした。そして、トライアル期間も終わり、アルバートは正式に家族となりました。

#膝元で寝ている猫#

現在のアルバートの様子

#足の上で寝ている姿#

今では甘えん坊さんの寂しがりやさん!私が動けば、ぴったりと着いてきます。アルバートはおしゃべりでよく鳴きますが、大体は「ごはーん!ごはーんちょうだーい!」と言っています。

食いしん坊でちょっと困るぐらいです(笑)。でもそれは、自己主張ができるようになったという証拠。

お腹を見せ安心しきった様子で寝ていたり、満足そうな姿を見た時、「この子が家族になってくれて良かった。」と、しみじみと思う毎日を過ごしています。

まとめ

#目線を向けて寝転んでいる姿#

アルバートと出会ったことで、私達は幸せで、充実した日々を過ごしています。猫ちゃんは家族の一員。飼いたいと思った時、家族に迎える方法は様々あります。

私達は保護施設から引き取るという選択をしました。悲しいことですが、人間の都合で捨ててしまったり、悪質に動物を育てる人はいます。

人間も猫も、同じ一つの命。どのような猫も、安心して過ごせる場所を求めています。悲しい運命をたどる猫が減り、多くの猫が安心して生活できるよう、望んでいます。

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