臆病すぎる元野良猫の「たたみ」ちゃんは、恐怖や不安からシャーシャー威嚇や猫パンチ攻撃が止まりませんでした。お家に迎え入れてから、飼い主さんご夫婦はたたみちゃんに怒られながらも、「人は怖くないんだよ」と何度も伝えていきます。
ご夫婦の努力とたたみちゃんへの愛情を映したこちらの投稿は、YouTubeで113万回以上再生され、400件を超えるコメントも寄せられました!
威嚇が止まらない臆病すぎる猫をお迎え
YouTubeチャンネル「ねこまるけ / Full of cats」の投稿主さんご夫婦は、多くの保護猫たちと暮らしています。
2022年3月、地域猫(TNR)活動で捕獲器を設置したところ入ったのが、後のたたみちゃんでした。避妊手術を終え、地域猫として生きていくために「リターン」させたものの、怖がりな性格から父ちゃんの工場の奥に引きこもってしまいます。
そこで父ちゃんお得意の「うちの子だ!」発言により、たたみちゃんは家族の一員となりました。
人と触れ合ったことがないであろうたたみちゃんは、父ちゃんによる「いつも耳をたたんで威嚇してくるから」という名づけ理由が表すように、差し出したおやつも、人の手も、自分と同じ猫たちも、すべてが怖くてシャーシャー威嚇し、激しいパンチを繰り出します。
睨むような目で怒り続けるたたみちゃんに「人の手は怖くない」ことを伝えたくて、負けず嫌いな父ちゃんは、咬まれてもおいしいおやつを差し出し続けました。
触れ合える猫になってもらうため、離れた位置からでもなでられる柄を長くしたブラシや、皮手袋をはめたままなでてみる方法も試しますが、そうすぐには効果は出ません。気持ち良さそうな表情をしてくれる時もあったものの、一進一退の日々が続きます。
父ちゃんと母ちゃんで態度が違う猫
そんなたたみちゃんですが、父ちゃんと母ちゃんにとっては「かわいい猫」でした。臆病なたたみちゃんがただ安心して暮らせればと、「焦らず」「根気よく」を意識しながら、毎日愛情を持って接します。
しかし、ゆっくり進めていた人馴れ訓練も、たたみちゃんの血尿とストレスからの膀胱炎により、ペースを速めざるを得ない事態にもなりました。
他の猫も苦手なたたみちゃんは、これまでに迎え入れた怖がりな子のように、「まずは猫同士で交流して慣れてもらう」方法が取れません。触らずに放っておけばたたみちゃんは威嚇しなくて済むかもしれませんが、それではずっとすべてが怖いまま。
父ちゃんと母ちゃんは覚悟を決めて、手探りながらも全力で向き合い続けました。すると、その気持ちが届き始めたのか、たたみちゃんは少しずつ心を開いて、なでる手を受け入れるように。
父ちゃんが新型コロナウイルス感染症で入院する危機が訪れた時も、母ちゃんが体を張って触れ合いを続けました。
ところが、父ちゃんと母ちゃんでは、たたみちゃんの態度に違いが出るようになります。父ちゃんには甘えた声でなでられる一方で、母ちゃんには耳を横に倒して睨む目つきで猫パンチ。
ひとまず父ちゃん子になってくれたのをきっかけに、夫婦で協力しながら「触れる人」を増やす日々のスタートです。
ついに心を開く時…「人が触れる猫」に
そんな日々を続けていると、たたみちゃんはついにお尻を上げて甘えるポーズを見せたり、のどをゴロゴロ鳴らしてくれるようになりました。
「こんな日々が来るとは…」と、父ちゃんも母ちゃんも長い日々の歩みに感慨深く、嬉しそうです。
他の猫が苦手だったたたみちゃんですが、人にも猫にも懐っこすぎる子猫の「なつお」くんのおかげで、猫と触れ合う温かさも知ることができました。
そして、ご夫婦の子どもやお孫さんなど、誰が触っても怒らなくなったたたみちゃん。人に甘えることを知った元野良猫のこれからしばらくの目標は、「ケージから出て過ごせるようになること」に変わりました。
ですが、なつおくん以外の先住猫とは、なかなか上手に接することができません。そこで、たたみちゃんにもっと安心して過ごしてもらうため、ご夫婦の猫大好きな娘さん夫婦が建てたお家への引っ越しが決まったそう!
臆病すぎる元野良猫は、怖いものとゆっくり向き合いながら、家猫としての穏やかな日々を歩み始めたのでした。
こちらの投稿には、『たたみちゃんが心を開く理由がよくわかる』『爪刺さっても、嚙まれても笑ってやり過ごす、こんなに猫を理解している父ちゃん尊敬します』『ご夫婦の猫愛に感動しました。幸せな猫たち♡』といった称賛のコメントが多く寄せられました。
たたみちゃんが娘さん夫婦のお家に迎え入れられるまでの日々の様子は、他の投稿からご覧いただけます!ぜひチェックしてみてくださいね。
たたみちゃん、飼い主さん、この度はご協力いただき誠にありがとうございました!