ガリガリに痩せて衰弱した猫を緊急保護して5日目のこと。前日までは辛そうにご飯を食べ、飼い主さんとの触れ合いにも余裕はさほどなさそうでしたが、この日はどうやら様子が違うようです…!
YouTubeチャンネル『さくら猫のうすくちとこいくち』に投稿された保護猫との1日を映したこちらの投稿は、YouTubeで71万回以上再生され、300件を超えるコメントも寄せられています。
本当は甘えたかったのかな?保護してから初めて見せた姿
保護猫の姉妹「うすくち」ちゃんと「こいくち」ちゃんと暮らしていた飼い主さんが、5日前にスーパーへ行く途中で偶然出会い、保護したのは、1匹の白黒ハチワレ柄の猫でした。
後に「黒豆」ちゃんと名付けられるこの猫は、体重1.8kgのガリガリに痩せた状態で衰弱しており、体はノミと汚れでいっぱいです。
先住猫たちへの感染対策と、黒豆ちゃんが落ち着ける環境で療養してもらうため、しばらくは隔離生活を送ってもらうことになりました。
当初は目に覇気もなく、命の危険もあったことから目が離せない状態でしたが、1日過ぎるごとに少しずつ状態が良くなっていきます。
徐々に目が開き始め、声も出せるようになり、保護してから5日目のこの日は、目の輝きもいくぶん増していました。
飼い主さんたちはこの日、衰弱していた黒豆ちゃんの大きな変化を感じ、喜びを得る1日となります。その1つめがご飯への意欲です。
整腸剤を混ぜた液状おやつをスプーンに乗せ、口元へ持っていくと、前のめりな様子ですぐに食べきってくれました。
前日までは辛そうにゆっくりと食事をしていたのが嘘のような素早さです。
あまりの俊敏な動きと舌の動きがしっかりとしていることに、飼い主さんたちはびっくりして思わず笑みがこぼれます。
この食べ物への勢いは朝だけでなく、夜の投薬のタイミングでも継続中でした。
カリカリしか食べてくれなかった黒豆ちゃんにと買ってきていた、食べやすそうなウェットフードをお皿に準備してあげてみると、これもがっつくように食べ始めます。
さらには、ケージ越しに残ったおやつを見せると、自分の前足でグイッと引き寄せ、「早くちょうだい!」と言わんばかりの催促をしてくれました!
柵まで舐めるほどの生き生きとした勢いから、黒豆ちゃんの元気が出てきたことが実感でき、飼い主さんたちは嬉しそうな様子です。
そんな黒豆ちゃんの変化を見て、隔離用のケージの扉を少しだけ開放してみることにしました。すると、この日2つめの嬉しい変化が!
初めてしっぽをピンと立て、飼い主さんたちに向き合う黒豆ちゃんの姿が見られたのです!
ケージの2段目にいる黒豆ちゃんをなでてみると、飼い主さんの指先に鼻を近づけて挨拶したり、首元をなでてもらって嬉しそうな表情まで見せてくれています。
「甘えたくなってきたのかな?」と飼い主さんたちが喜んでいると、手に頭突きをして甘える仕草も披露しました。
この日の黒豆ちゃんは、体調が上向きになり、甘えられる相手も見つけたからか、さらに積極的な姿勢を見せます。
まずは自分からケージの1段目に下り、ご飯を食べると、そのまま外に向けて視線をキョロキョロ。まるでなでてくれるのを待っているかのようです。
飼い主さんが頭をなでると、その場でじっと伏せたまま、優しい手の感触を堪能しています。
黒豆ちゃんの体つきは、まだ保護してから5日目で、食欲がなかなか回復しきっていなかったこともあり、飼い主さんがなでるとゴツゴツと骨が触れるほどの状態のため、良好とは言えません。
しかし、極度の人見知りで、人馴れ訓練中の先住猫2匹よりも早く人に懐いてくれそうな雰囲気に、家猫として暮らしていくにあたっての大きな希望が見えたようでもありました。
なでられるうちに、黒豆ちゃんは飼い主さんたちにもっと近づきたくなったのか、ケージから出ようと足を踏み出します。記念すべき第1歩に、飼い主さんたちもにっこり!
周囲を見渡しつつも、飼い主さんたちのそばからは離れようとしません。先ほどよりもさらにしっぽをピーンと立てて、甘えたい気持ちをはっきりと表現しています。
保護5日目は飼い主さんたちにとって、本当は「今まで甘えたかったんだね」と、したくてもできなかった黒豆ちゃんの想いに気づき、一段と愛情を深めた1日となったようです。
こちらの投稿には、『甘えたくて初めての一歩を踏み出して嬉しそうにグルグル言って…泣いちゃう』『お2人の優しい声、優しい撫で撫で、すべて伝わってると思います』『黒豆ちゃんに再び生きる力と愛情を与えてくださりありがとう』などの、感動した人たちからのコメントが多く集まりました。
その後、元気を取り戻した黒豆ちゃんは、時々クスッと笑える日常をもたらす可愛い存在として、先住猫のうすくちちゃん、こいくちちゃんとともに、飼い主さんのお家で暮らしています。
現在の様子は他の投稿からご覧いただけるので、ぜひチェックしてみてくださいね!
黒豆ちゃん、飼い主さん、この度はご協力いただき誠にありがとうございました!