【私と愛猫との出会い〜大和ヌレガミさんの体験談〜】
娘の引っ越し前日に
娘が1人暮らしをするとともに、愛猫を連れていくことになりました。「猫は置いていってくれよ…」と思いましたが、娘に1番なついていたから仕方がありません。
猫好きの友人たちには、もし猫を拾うことがあったり、知人で里親を募集している人がいたら連絡をほしいと伝えていました。
そうすると、友人のSさんから「知り合いが生後3ヵ月くらいの人懐っこい猫を保護した」と電話がありました。Sさんの知人が実家で保護したらしく、飼い主を募集しているそうなのです。
このタイミングで連絡がくるのは、天の思し召しだ。そう思った私は引き取ることを即決しました。車でやってきた子猫は、1日だけSさんの事務所で預かってもらい、翌日に引き取りに行くことに。
猫は顔や手足に色がついている、いわゆるポインテッド柄で、そのファンシーな見た目や性格に私も一目ぼれです。
名前はニコと命名しました。
保護した方の話
ある朝、カーテンを開けたらガラス戸のむこうに座っている子猫を発見。
目と目が合うも子猫は逃げるそぶりを見せません。会ってすぐに肩に乗ってきたり、後ろをついて歩いてきたりと、異常なまでに人懐っこかったらしいです。
北関東から東京に向かう車の中でもリラックスして、警戒心がゼロだったそう。
そうか、子猫って大変だったんだ
成猫を長く飼っていると、子猫の時は大変だったことをついつい忘れてしまいます。子猫の時期は短く、あっという間なので、激動の時期は嵐のように過ぎ去ってしまいます。
ネズミ捕りに引っかかってしまい
保護した方の話ですが、家のドアを開けた瞬間に家の中にスッと入り、そのままネズミ捕りに速攻でひっかかってしまいベタベタになったそうです。
すぐに動物病院につれていき、帰宅後はハサミでベタベタを切り取ったりと…それはもう大変だったのだとか。
要求鳴きがすごい
大人の猫であれば人の生活リズムを察知してくれますが、子猫のうちは自由気ままです。基本的に朝の5時に鳴いて起こされます。
うちで暮らしているうちに我が強くなってきたのか夜鳴きがひどくなり、一時期は睡眠不足でした。
左目について
画像を見てわかると思いますが、左目が肥大化しています。
かかりつけ医に診せたところ「本人が痛がっていたり、かゆがったりしていなければ保留でいいんじゃない?」とフランクに言われ、釈然としませんでした。
不安や不満があっても、やはり猫は楽しい
なんだかんだ言いつつも猫は面白いです。私が仕事から帰ってくると、ニコくんは「ぶしゅるるる」と喉を鳴らしながら床をローリングし、お腹をさすってくれとアピールしてきます。猫ってこうだっけ?半分、犬なのでは?と思ってしまいます。
投げられた物をとりにいく遊びが大好きで、私がトイレで用便中も、ドアの隙間から玩具をつっこんできます。
人に寄り添うのはさほど好きではありませんが、とにかく遊ぶのが大好きなんです。
すっかり家猫に
嵐のような子猫時代は過ぎ、今ではだいぶ落ち着いてきました。子猫のときは白かった背中もラテ色に変色しました。シャム系の猫は体色が濃くなるそうなので、5年後10年後はどんな色になっているのか楽しみですね。
子猫のときは体が小さくて人の膝に乗るのが好きでしたが、最近では5キロ近くと大きくなったせいか、膝に乗らなくなったのが残念です。
気になっていた左目は、眼科専門の動物病院で診てもらいました。緑内障と白内障を併発していて視力は機能していないようですが、腫瘍の類ではないので安心しました。摘出手術も可能ですが、急を要するわけではないのでひとまず様子見しています。
さんざん悩まされた夜鳴きも落ち着き、今では布団の上で寝るようになりました。
外の暮らしに比べると刺激は少ないのでしょうが、外の鳥を観察したり、テレビをいっしょに見たりして、家猫ライフを満喫しているようです。
まとめ
まさか娘の引っ越しとかぶさるように、保護猫の話が舞い込むなんて予想していませんでした。運命めいたものを感じ、驚いています。
今回は苦労なく迎え入れたかたちですが、先代猫は紆余曲折の末、ようやく迎え入れた猫でした。運命めいた出会いを期待して、猫が捨てられていそうなエリアを探し回る人もなかにはいるでしょうが、そうそう見つかるものではありません。
なので、今は里親募集サイトで探すといいと思います。運命めいた出会いでなくても、いっしょに暮しているうちにかけがえのない存在になります。
コロナ渦でペットブームが起きたものの、飼育放棄されるケースも少なくないようで、なんともやるせない話です。今は1匹でも多くの犬や猫、多くの動物たちが優しい飼い主と巡り合い、幸せな生活を送ってくれることを願っています。