【私と愛猫との出会い〜パセリさんの体験談〜】
ひとりぼっちの子猫
去年の8月8日朝。家の玄関を出ると、庭にとめてある車の下から下へ移動する子猫の後ろ姿が目に入りました。
「またか」と思いました。うちで猫を飼っているせいか、昔から近所に子猫を捨てられることが度々ありました。保護猫を既に6匹も飼っているので、どうしようか悩みましたが、放っておくわけにもいかないので保護しようと決めました。
小さい子猫が知らないところに置いて行かれて、落ち着きなくビクビクしながら車の下にうずくまっている様子はとてもかわいそうでした。保護しようと決めたのはいいのですが、これがなかなか捕まらなくて…。保護するまでに5日もかかりました。
エサをおくと食べるのですが、私が近づくと逃げます。煮干しや鰹節などをあげて少しづつ警戒心を緩めてもらい、最後はおもちゃで遊ぶを何日か繰り返し、おもちゃを追っかけて私に近づいてきたところを捕まえました。
うちの前は車がそれなりに往来する道路なのですが、保護するまでの間はうちの庭から出て行かず、眠くなったら車の下に入り込んで寝ていたおかげで車にもひかれず野良猫達に追い回さたりすることもなかったみたいです。
うちの庭は飼っている猫達の遊び場として一部をフェンスで囲ってあるのですが、フェンスの穴が通れるくらい小さい子猫っだったので、夜はその中に入って寝ていることもあったようでした。本当に賢い子猫だと思いました。
そんな子猫は、人間は怖いけど猫は怖くないようで、私の飼っている猫達を見ると走り寄って行き、甘えていました。
捕獲後
捕まえて、片手でお腹を抱えてみると頭だけが手からはみ出るくらいの大きさでした。体全体は細いのにお腹だけがパンパンだったので、これは寄生虫がいそうだなと思い、翌日病院で検査をしてもらうことにしました。
採取棒で取った便を顕微鏡で見てみると、ゴロゴロと楕円形の卵がたくさん見えました。先生には、「こんなにたくさん卵が見つかるのは珍しい」と言われました。薬を飲ませるですが、子猫にとって駆虫薬は大きいようでした。ですが、子猫がおとなしかったこともあり、注射ではなく飲み薬をもらうことになりました。
1回目の投薬時はケロッとしていていつもと変わらない感じだったので、1週間後の2回目の投薬を朝して仕事に行きました。ですが昼前に、家にいる母から電話があり、「猫が大変なことになっている」と言われました。
母は猫が苦手で触ることができないため、仕事が終わって急いで帰宅しました。他の猫達と隔離するため、玄関のケージに入れて出かけていたのですが、ケージのあちこちに乾燥したマンソン裂頭条虫が猫砂とともにへばりついていました。子猫のお尻にも乾燥したマンソンの残骸がぶら下がった状態です。
その日は子猫を洗って、ケージも掃除してと大変な一日になりました。
その後順調に駆除できず、駆除が終わるまでにはしばらくかかりました。何度もウンチまみれ、寄生虫まみれになりながらやっと駆除完了です。
今では皆に甘える末っ子に成長
はじめの頃は人間より猫が好きで私からは逃げていましたが、しばらくすると「おやつください」とまとわりついて来るようになりました。カリカリより煮干しやちゅーるが欲しいらしく、一通り「おやつください」をやってももらえないと分かってからしかカリカリを食べに行きません。
私がトイレ掃除をする間中、肩に乗ってアピール、下にまわって下からアピール、隣の椅子に上って前脚を私の肩に乗せてアピール、いろいろな方法で「おやつください」アピールをしてきます。時には私の肩に乗って、後ろから私の頭に抱き着いてきて頭に噛みついたりもします。
他の猫達に遊んでほしい時も、同じ感じでまとわりついて噛みついています。
大きい子達は嫌がって逃げる子、遊んであげる子、怒る子、無視する子様々な反応です。
まとめ
昔は多頭飼育すると世話も大変だろうし、そんなに何匹もなんで飼うんだろうと思っていました。今飼うことになってみると、たくさん飼いたくて飼ってるわけではないんですが、何匹いても同じ子はいないし、それぞれの個性があり、それぞれの違う可愛さがあり飽きません。
1匹に対する愛情が分散して減っているわけでもないし、皆同じようにかわいいです。
周りにいる人達に「もう増やすのやめたら?」とか言われることがあります。ですが、きっと保護する人達は、すべての子の面倒をみれるわけではないのがわかっていても、目の前にいる小さな命を諦めたくない思いで助けるのではないでしょうか?
今後世の中が命を救うことが当たり前の世の中になってくれたら良いのにと思います。