末期の病に倒れた飼い主……残される13匹の猫を思う家族からの依頼とは?

末期の病に倒れた飼い主……残される13匹の猫を思う家族からの依頼とは?

埼玉で活動するNPO法人にゃいるどはーとさんの元に入った、ある男性からの猫の保護依頼。お母様が末期癌のために寝たきりとなってしまい、13匹の猫たちを助けてほしいということでした。「最期の親孝行を手伝ってください」という男性の言葉に心動かされたにゃいるどはーとさん。無事に全ての猫を保護できるのでしょうか?

親子の確執

埼玉で活動するNPO法人にゃいるどはーとさんの元へ、ある男性からの依頼が入りました。猫の保護活動をしていたお母様が末期癌で寝たきりになり、13匹の猫の世話を頼まれたというのです。人生最期のワガママだということで。

男性は子供の頃から喘息持ちで、月に1度は入院をしていました。また、お母様はなぜか猫のことになると、とたんにワガママになり、途中までお世話をするものの最後には男性に投げるということを繰り返してきたそうです。

当時はなぜ?という疑問ばかりあったものの、結局お母様は子供よりも猫が大事なんだと自分を納得させて乗り切ってきたのだとか。大学生になり家を出ると、男性の喘息はすっかり出なくなりました。実は重度の猫アレルギーだったのです。

さまざまな確執の中、末期癌を患ったお母様からの頼みで動いた男性。そこには、色々な苦労はさせられたけれども、シングルマザーの身で大人になるまで育ててくれたお母様への恩義がありました。

お母様との対面

男性に案内され、家の中に入ります。決して整っているとはいえない状態。にゃいるどはーとの代表、東江さんが近づくと、お母様は泣き出してしまいました。

命懸けで守ってきた猫たちをお願いします、という心からの叫び。猫たちを引き受けることを伝えるにゃいるどはーとの東江代表。お母様は猫たちの居場所や特徴などを伝えます。

近くには、人慣れしている黒白猫の「だいち」くんが寄り添っています。

お母様が猫と関わっていた年数はなんと40年。その間、多くの猫たちのお世話をし、見送ってきました。猫たちの状態は、お母様が命懸けで面倒をみてきたために悪くありません。これからの猫生を歩むにはプラスに働くでしょう。

息子さんの親孝行

これまでワガママを言ってきたこと、さらには男性を産んだことさえよかったのか、とまで言い出すお母様。「今更何を…」と男性と東江さんです。男性は東江さんに「最期の親孝行を手伝ってください」と依頼をしたそう。

その話を聞きお母様は「こんなに可愛くていい子はいない。自慢の息子です」と言いました。以前にステージ3の癌を患ったことのある東江代表。お母様のおかれた境遇やその気持ちが痛いほどわかり、思わず涙が溢れます。

いよいよ保護開始!

準備を整え、いよいよ猫たちの保護がスタートしました。まずはケージの中にいるオス猫から。ネットに入れ、すんなり保護完了です。

まだ残り12匹の猫たちがいます。どうやら皆、押し入れの中に隠れてしまったようです。

逃げないよう、部屋の出入り口にバリケードを作ります。それでも猫のすばやさと身体能力のため、数匹に逃げられてしまいました。

本腰を入れてどうにか3匹をゲット。その後黒猫を追いかけ、ケージに追い込みました。

続いて押し入れの中に籠城している白黒猫を狙います。棒で突いて出てきましたが、また押し入れに入ってしまい…。それでもなんとかケージへ誘導し、捕獲です。

依頼主の男性は猫アレルギーのため、辛い思いをしながらも責任感から捕獲に立ち合います。室内は物で溢れているため、かなり捕獲の難易度が高い状態。おいかけつつ、ネットで1匹捕まえました。

捕獲は30分程度で終わると思っていた東江代表ですが、物の多さに難易度が上がり、まだまだ時間がかかりそうです。猫の捜索プラス捕獲で、かなりの手間が必要です。

捕獲は飼い主さんが行っておくと一番スムーズに進むのですが、今回はお母様が倒れてしまったあとだったため、にゃいるどはーとさんたちで行うしかありません。

2階には、なんと!猫たちの便の山が…。閲覧注意です。

隠れている猫たちの前にケージを仕掛け、2匹ゲット!後は残り2匹です。

捕まえた11匹は、動物病院へ連れて行きます。受け入れる側も一苦労!

残りの2匹

捕まらなかった2匹用に、捕獲器をしかけたにゃいるどはーとさん。無事にかかってくれました。これで13匹の保護が完了です。

肩の荷が降りた依頼主の男性。にゃいるどはーとさんたちもこれで一安心です。まだ捕獲した猫たちのケアは残っていますが、きっと新たな猫生を幸せに生きてくれることでしょう!

まとめ

13匹の猫たちは幸いにもほとんどが不妊手術を受けていたため、どうしようもなく数が増えてしまうという事態には陥っていませんでした。依頼主の男性とお母様の確執はあったものの、それでも最後は親子の絆がにゃいるどはーとさんの心を動かしたのです。

猫たちがいるところには人がいます。お互いが糸のように絡み合い、ほつれ、そしてほどけていっているのです。今回は絡んでしまった依頼主の男性とお母様、そして猫たちの糸を、にゃいるどはーとさんが優しくほどいたのでしょう。

多頭飼育が解決していく様子は、下記動画よりご覧いただけます。

※こちらの記事は情報掲載者より許可を得て掲載しております。
 掲載者名:NPO法人 にゃいるどはーと

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