【私と愛猫との出会い〜omochiさんの体験談〜】
これは、人間が怖い保護猫を我が家に迎え入れたお話です。
猫を迎えに
長生きだった愛猫を亡くして2年くらいが経った頃、知り合いの猫好きさんに「保護した猫がいるんだけど飼わないか」と言われ、高校生だった私はすぐ親に相談して無事承諾してもらいました。
預かり先の動物病院まで受け取りに行き、近所だったので段ボールで連れて帰りました。
猛ダッシュ!行方不明事件
家に着いて段ボールを開けますが、なかなか出てこない。新しい場所で緊張しているようでした。少し目を離すと、ダッシュ!何処かに逃げてしまいました。
窓は開けていないので中にいるはずなのですが、家中探しても見つからない!念のため外も近所を探し回り、1ヵ月が経った頃のことです。
こんな所に隠れてたの?!
1階の部屋の天井がバリバリと音をたてるようになりました。ついに我が家にもネズミが住み着いたのかと思いましたが、耳を澄ますと猫の鳴き声が!
2階と1階の間、天井裏に猫のご飯を置いてみると、暗闇に猫の目が光っていました。天井裏にいたことから、「うらにゃん」と言う名前になりました。
やっと見つけた!と安心した反面、1ヵ月もろくにご飯を食べていないことを思うと心配な気持ちでいっぱいになりました。
自ら出てこようとはしないので、母が無理矢理引っ張り出しましたが、今度はベットの下で一ヵ月ほど過ごしました。
心を開いてくれるまで
人間が怖い…
最初はベットの下でご飯をあげて、徐々にご飯の場所をずらし、出てくるように仕向けます。近づくと、シャー!と威嚇してきます。「大丈夫だよ、敵じゃないよ、大好きだよ、安心してね」たくさん話しかけました。
うらにゃんは野良猫時代に虐待を受けていたようで、人間が怖くて仕方なかったようです。
気持ちが伝わった!
たくさん愛情を注いで一緒に暮らしていくと、だんだん慣れて今では名前を呼ぶと返事をしてくれますし、撫でられるのも大好きです。お腹を向けてゴロンと信頼してくれています。
幸せそうな顔をしていると、ここに来て良かったと言ってくれているようで、とても嬉しくなります。
保護猫という選択
保護猫と一概に言っても、猫の性格は様々です。保護された経緯によって、人間が怖かったり、はたまたとても人懐っこかったり。うらにゃんの場合は人間に怯えていて、初めは全然懐きませんでした。しかしそんな状態にしたのは、虐待をした人間です。
もしも、懐かなくて可愛くないからという理由で里親が見つからず殺処分されていたらと思うと、人間の理不尽さにとても悲しくなります。これからも、保護猫を迎え入れる人が増えると良いなと心から思っています。