️残された猫14匹…片目、妊娠、飼育崩壊？
行政からの依頼でレスキュー
2021年2月。NPO法人ねこけんさんに行政から猫の保護依頼がありました。飼い主さんは入院され危篤、猫14匹が残されているとのこと。
現場は自然に囲まれた一軒家です。さっそく急行したねこけんスタッフさんと、飼い主さんの息子さん、行政の方の三者で、状況を確認しながら打ち合わせが始まりました。
その間にも、猫たちがわらわらと集まって来ます。小柄で痩せた猫たち…片目の猫も何匹かいます。息子さんのお話では、5歳未満と若い猫ばかりで不妊手術はされていません。食事はときどき人間の余り物をもらっていたようです。
保護を急ぐ、その心は…
話し合いのすえ、翌朝7時の保護が決まりました。ねこけんスタッフさんたちは朝4時起きです！それでもガリガリに痩せた猫たちを目にして、出来るだけ早く保護しようと判断されたのでした。
14匹分のキャリーケースの山、さらに数台の捕獲器、キャットフードにシーツ、洗濯ネットを準備して、いざ出陣です！
びよーんと捕獲！
まずは玄関先で2匹を捕獲。それから息子さんと行政の方の立会いのもと、家の中に入ります。
住み慣れた室内をすばしこく逃げ回る猫たち、びよーんとロングジャンプも！それでも、どの子も人馴れしていて本気で怯えているようには見えません。部屋の中央にあるコタツの中からは手づかみで捕まえたほどです。
それから玄関前に戻って、もう2匹を捕獲。最後の1匹は警戒心の強い子らしく、捕獲器で捕まってもらいました。
身体と心のケア…保護の本領！
全部で13匹を保護したものの、ねこけんさんは10日前から帰って来ないという14匹目の猫が気になります。
飼い主さんの息子さんは「もう帰って来ないと思う」と言うものの、もし戻ったらキャリーに入れて連絡すると約束してくれました。それを頼りに、その日は13匹の猫たちを連れて帰ります。
数時間後、ねこけん病院の受付に13個のキャリーケースがズラリと並びました。まずは健康診断、駆虫とワクチンも受けます。みんな痩せすぎているため、不妊手術は先送りです。まずは健康にふっくらしてもらって、それからですね。
診察してチックンされたら、やっと預かり先のお家に到着です。猫たちはフカフカの猫ベッドに直行、出されたキャットフードも大きな一口で早食い！
その様子を見ながら「必ずしあわせにする！」と改めて心に思うスタッフさんたち…なのですが、早朝からのハードワークでさすがに限界です。
人間も猫たちも、長い長い1日でしたね。ゆっくり休んだら、今度こそしあわせになる道を歩き出しましょう！
まとめ
新たな猫生を歩み始めた猫たち。今まで不妊手術をせず外に出ていたため、14匹のうち4匹が妊娠していました。あのまま保護されなければ、どんどん数が増えてしまったことでしょう。
ねこけんさんは考えて考えて、産んでもらうことにしました。母猫はシェルターから静かなお家に移って、可愛い子猫を生みます。ですが、すぐ虹の橋を渡ってしまった子猫も…保護前の栄養不足が原因でしょうか。
他にも脱毛や発疹が出る子もいましたが、すぐに医療にかかることができました。今では愛情たっぷりのケアを受ける日々です。
初めて名前をもらい、オモチャで遊び、優しく撫でられる猫たち…さっそく里親さんが決まる子も♪
行方不明だった14匹目がどうなったか気になりますか？実はきちんと保護され、ねこけんさんにやって来ました。まあるいお目目の可愛いキジトラ「やんやん」くんと名付けられました。
ねこけんさんは約束通り、全頭保護しました。次の目標は「みんなしあわせ」です。お腹を空かせ、寂しい思いをしていた猫たちと、生まれた子猫たち…みんなの笑顔がずっと続くよう応援したいですね！
- 行政からの依頼で14匹の猫を保護
- 14匹の猫保護。前日の視察
- 保護当日の様子。
- 帰ってきた！十四匹め
- 14匹の猫。その後
※こちらの記事は情報掲載者より許可を得て掲載しております。
掲載者名：NPO法人ねこけん
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